第21話 京都姉妹校交流会
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「この石段を登り切れば、高専の結界内に入ります」
伊地知さんが言った。
「未登録の呪力を感知すると、警報アラームが鳴る仕掛けになっています」
「え。私、入って大丈夫なんですか?」
「はい。鶴來さんの呪力は、以前五条さんが連れて来た時に登録したと、家入さんが言ってました」
「そうなんですか」
いつの間に!
そうこうしているうちに、私と伊地知さんは石段を登り切った。
最後の一歩を踏み込む時、本当に警報が鳴らないかドキドキしたけれど、何事もなく結界内に入ることが出来た。
「・・・・・・」
私はキョロキョロと辺りを見回した。
学校というよりは、本当に神社やお寺みたい。
独特な雰囲気だ。
(でも、ここが五条さんが青春を送った場所)
私と出会うずっと前から、五条さんが過ごしていた場所。
「・・・伊地知さんも姉妹校交流会に参加したんですか?」
という私の問いかけに、伊地知さんは頷いた。
「初めて参加した時は、とても緊張しました。でも、私が一年生だった時には、三年生に五条さん、げと・・・」
と言いかけて、伊地知さんは口をつぐんだ。
なので、私は首を傾げた。
「どうしたんですか?」
「・・・いえ。そう、三年生に五条さんと家入さん、二年生に七海さんが居たので」
「それはすごいメンバーですね!」
「はい。なのでその年は東京校の圧勝でした」
「そっかぁ・・・」
私の知らない五条さんの思い出が沢山あって、それを共有している私以外の人が沢山いて。
(当たり前のことなんだけど、なんだか少しもどかしい気持ち)
そんな事を感じながら歩き続いていると、硝子さんが居る医務室に到着した。
「お、いらっしゃい。待ってたよ」
と、硝子さん。
「硝子さん!」
と、私は硝子さんの元に駆け寄った。
「不束者ですが、今日は硝子さんの助手として精一杯頑張りますのでよろしくお願いします」
「アハハ。お堅いねぇ〜」
そう笑いながら、硝子さんは伊地知さんを振り返った。
「伊地知もありがとう。交流会の準備で忙しい時に」
「いえっ!とんでもないです!家入さんの力になれて光栄です!」
と、伊地知さんは頬を赤らめて意気揚々と答える。
「何か他にお手伝いすることがあれば・・・」
「あ、今はもういい」
「あ、そ、そうですか・・・」
そうして、伊地知さんは交流会の準備へ向かった。
「悪いね、急に呼び出して」
硝子さんが言った。
「でも、スランプって?何かあったの?」
「・・・はい。帰省した時にちょっと」
「ふむ?」
「でも、乗り越えるって決めたから」
私は言った。
「今日はビシバシとご指導のほどよろしくお願いします」
「・・・・・・」
すると、硝子さんはニッと笑った。
「大丈夫。コツを掴めば簡単だからヒュ~っとやってヒョイっだから」
「・・・そんな風に出来るように頑張ります」
そんな会話をしていた時だった。
『開始1分前でーす』
屋外放送から聞き覚えのある声が聞こえてきた。
それを聞いて、私と硝子さんは反応する。
「五条さん?」
「おっ、そろそろか」
五条さんは何とも緊張感のない口調で続けた。
『ではここで歌姫先生からありがたーい激励のお言葉を頂きます』
『はぁ!?』
無茶ぶりだったのか、歌姫先生(確か、廃墟のホテルの件で会った)は動揺している。
『え・・・えーっと。あー・・・ある程度の怪我は仕方ないですが・・・そのぉ・・・時々は助け合い的なアレが』
『時間でーす』
『ちょっ五条!!アンタねぇ』
『それでは姉妹校交流会ーーースタァートォ!!!』
『先輩を敬え!!』
ピーガガ・・・と、歌姫先生の怒号も尻切れトンボに放送は終了し、緊張感の欠片もなく交流会の火蓋は切って落とされた、らしい。
伊地知さんが言った。
「未登録の呪力を感知すると、警報アラームが鳴る仕掛けになっています」
「え。私、入って大丈夫なんですか?」
「はい。鶴來さんの呪力は、以前五条さんが連れて来た時に登録したと、家入さんが言ってました」
「そうなんですか」
いつの間に!
そうこうしているうちに、私と伊地知さんは石段を登り切った。
最後の一歩を踏み込む時、本当に警報が鳴らないかドキドキしたけれど、何事もなく結界内に入ることが出来た。
「・・・・・・」
私はキョロキョロと辺りを見回した。
学校というよりは、本当に神社やお寺みたい。
独特な雰囲気だ。
(でも、ここが五条さんが青春を送った場所)
私と出会うずっと前から、五条さんが過ごしていた場所。
「・・・伊地知さんも姉妹校交流会に参加したんですか?」
という私の問いかけに、伊地知さんは頷いた。
「初めて参加した時は、とても緊張しました。でも、私が一年生だった時には、三年生に五条さん、げと・・・」
と言いかけて、伊地知さんは口をつぐんだ。
なので、私は首を傾げた。
「どうしたんですか?」
「・・・いえ。そう、三年生に五条さんと家入さん、二年生に七海さんが居たので」
「それはすごいメンバーですね!」
「はい。なのでその年は東京校の圧勝でした」
「そっかぁ・・・」
私の知らない五条さんの思い出が沢山あって、それを共有している私以外の人が沢山いて。
(当たり前のことなんだけど、なんだか少しもどかしい気持ち)
そんな事を感じながら歩き続いていると、硝子さんが居る医務室に到着した。
「お、いらっしゃい。待ってたよ」
と、硝子さん。
「硝子さん!」
と、私は硝子さんの元に駆け寄った。
「不束者ですが、今日は硝子さんの助手として精一杯頑張りますのでよろしくお願いします」
「アハハ。お堅いねぇ〜」
そう笑いながら、硝子さんは伊地知さんを振り返った。
「伊地知もありがとう。交流会の準備で忙しい時に」
「いえっ!とんでもないです!家入さんの力になれて光栄です!」
と、伊地知さんは頬を赤らめて意気揚々と答える。
「何か他にお手伝いすることがあれば・・・」
「あ、今はもういい」
「あ、そ、そうですか・・・」
そうして、伊地知さんは交流会の準備へ向かった。
「悪いね、急に呼び出して」
硝子さんが言った。
「でも、スランプって?何かあったの?」
「・・・はい。帰省した時にちょっと」
「ふむ?」
「でも、乗り越えるって決めたから」
私は言った。
「今日はビシバシとご指導のほどよろしくお願いします」
「・・・・・・」
すると、硝子さんはニッと笑った。
「大丈夫。コツを掴めば簡単だからヒュ~っとやってヒョイっだから」
「・・・そんな風に出来るように頑張ります」
そんな会話をしていた時だった。
『開始1分前でーす』
屋外放送から聞き覚えのある声が聞こえてきた。
それを聞いて、私と硝子さんは反応する。
「五条さん?」
「おっ、そろそろか」
五条さんは何とも緊張感のない口調で続けた。
『ではここで歌姫先生からありがたーい激励のお言葉を頂きます』
『はぁ!?』
無茶ぶりだったのか、歌姫先生(確か、廃墟のホテルの件で会った)は動揺している。
『え・・・えーっと。あー・・・ある程度の怪我は仕方ないですが・・・そのぉ・・・時々は助け合い的なアレが』
『時間でーす』
『ちょっ五条!!アンタねぇ』
『それでは姉妹校交流会ーーースタァートォ!!!』
『先輩を敬え!!』
ピーガガ・・・と、歌姫先生の怒号も尻切れトンボに放送は終了し、緊張感の欠片もなく交流会の火蓋は切って落とされた、らしい。