第21話 京都姉妹校交流会
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「はぁ〜、つっかれたぁ。今回の出張はキツかったよーっ。現地の食事も水も身体に合わなくってさぁ。でも、やっとこうして和紗を抱き締められる・・・」
と、五条さんは私に頬ずりする。
「ご、五条さん」
私は辟易しつつ言った。
「七海さんが来てますよ」
「ん?」
そこでようやく五条さんは七海さんの存在に気がついたようだ。
振り返ると、七海さんは唖然とした様子で身をくっつける五条さんと私を見ていた。
「よー、七海ぃ。どうしたの?」
「どうしたもこうも・・・。これは一体どういうことなんですか?」
と、七海さんは依然として唖然として言った。
「ん?」
未だに五条さんは私を抱き締めたまま、首を傾げる。
なので、私は慌てて五条さんを突き離した。
「な、七海さんっ。これは別に大した意味はなくてっ、外国人のハグみたいなもので・・・」
「あぁ、そういやまだ七海には報告してなかったね。や、別に北海道出張の時に言うチャンスはあったんだけどさぁ、やっぱこういうのってふたり揃った時に言いたくてさぁ」
と、五条さんは今度は私の肩を抱いて自分の方へ引き寄せた。そして、
「僕と和紗、付き合うことになったから!」
と、「イェイイェイ♪」とピースサインをしてみせた。
すると七海さんは、
「・・・・・・」
驚愕するような呆れ返るような、何ともいえないような複雑な表情で黙り込んでしまった。
「や、やめてください〜っ!」
私は恥ずかしくて、再び五条さんを突き離した。
「いちいちこんな事報告する必要ないじゃないですか!っていうか別に付き合うなんて私そんなこと考えてませんから」
「えっ!?そうなのっ!?和紗、僕のこと好きじゃないの!?」
「すっ、好きっ・・・ですけど、別に付き合うとかそんな・・・」
「なんで!?好き同士なら付き合うでしょ?お揃いのペアリングつけたり、最新型プリクラで写真とったり、ペアルックでTDLでデートしたりするでしょ!?」
と、熱弁する五条さんに対して、
「初めての交際に浮かれてる高校生ですか」
と、七海さんが冷静なツッコミを入れる。
「しかも、なぜまた私はあなた方の茶番を見せられているのでしょうか」
「っていうか、どうして七海がウチにいるの?」
「ほ、報告ですよ」
五条さんに対して、私は言った。
「先日の任務の報告に来られたんですよ。私、まだ掃除があるので、あとはふたりでごゆっくり話してください」
と、私はリビングを後にした。
気を利かせたフリをしたけれど、本当は掃除なんて終わっていて、ただ恥ずかしくてその場を逃れたかったのだ。
隣の部屋で待機していると、五条さんと七海さんの会話が聞こえてきた。
「どういうつもりなんですか」
と、七海さん。
それは、任務の報告ではない会話の切り口だった。
それに対して、五条さんはとぼけたように返す。
「どういうつもりって?」
「鶴來さんとのことですよ」
「んー?一緒に日々を過ごすうちに惹かれ合ったふたりが付き合うことにつもりも何もないでしょ」
「貴方はそんな人間じゃないでしょうに」
「そお?僕、こう見えて純情一途なんだよ?知らなかった?」
「そうだったんですか。それは知りませんでした」
と、軽妙なやり取りがしばらく続いた後で、
「・・・理解出来兼ねますね」
七海さんは言った。
「私は呪術師をやっている限り、結婚は愚か特定の相手も持とうとも思いません。まぁ、元々がひとりの方が気楽ということもありますが」
「えー。暗いねぇ」
「・・・貴方も同様の考えだと思ったんですが」
「僕、そんな根暗じゃないもん」
「真剣に話してるんですけどね」
と、茶化す調子の五条さんに、少しキレ気味の口調で七海さんは言った。
そして、真面目なトーンで続けた。
「貴方もご自身のことを分かっているのでしょう。呪術師という生業の事だけでなく五条家の当主の立場からしても」
「・・・・・・」
「それならば遊び半分は勿論、同情からの錯覚的愛情や一時の感情の昂ぶりで、鶴來さんの領分に立ち入るのはやめてあげて下さい」
「・・・・・・・」
「彼女は、自分の愛する人間が、自分から離れていくことにセンシティブになっている」
と、五条さんは私に頬ずりする。
「ご、五条さん」
私は辟易しつつ言った。
「七海さんが来てますよ」
「ん?」
そこでようやく五条さんは七海さんの存在に気がついたようだ。
振り返ると、七海さんは唖然とした様子で身をくっつける五条さんと私を見ていた。
「よー、七海ぃ。どうしたの?」
「どうしたもこうも・・・。これは一体どういうことなんですか?」
と、七海さんは依然として唖然として言った。
「ん?」
未だに五条さんは私を抱き締めたまま、首を傾げる。
なので、私は慌てて五条さんを突き離した。
「な、七海さんっ。これは別に大した意味はなくてっ、外国人のハグみたいなもので・・・」
「あぁ、そういやまだ七海には報告してなかったね。や、別に北海道出張の時に言うチャンスはあったんだけどさぁ、やっぱこういうのってふたり揃った時に言いたくてさぁ」
と、五条さんは今度は私の肩を抱いて自分の方へ引き寄せた。そして、
「僕と和紗、付き合うことになったから!」
と、「イェイイェイ♪」とピースサインをしてみせた。
すると七海さんは、
「・・・・・・」
驚愕するような呆れ返るような、何ともいえないような複雑な表情で黙り込んでしまった。
「や、やめてください〜っ!」
私は恥ずかしくて、再び五条さんを突き離した。
「いちいちこんな事報告する必要ないじゃないですか!っていうか別に付き合うなんて私そんなこと考えてませんから」
「えっ!?そうなのっ!?和紗、僕のこと好きじゃないの!?」
「すっ、好きっ・・・ですけど、別に付き合うとかそんな・・・」
「なんで!?好き同士なら付き合うでしょ?お揃いのペアリングつけたり、最新型プリクラで写真とったり、ペアルックでTDLでデートしたりするでしょ!?」
と、熱弁する五条さんに対して、
「初めての交際に浮かれてる高校生ですか」
と、七海さんが冷静なツッコミを入れる。
「しかも、なぜまた私はあなた方の茶番を見せられているのでしょうか」
「っていうか、どうして七海がウチにいるの?」
「ほ、報告ですよ」
五条さんに対して、私は言った。
「先日の任務の報告に来られたんですよ。私、まだ掃除があるので、あとはふたりでごゆっくり話してください」
と、私はリビングを後にした。
気を利かせたフリをしたけれど、本当は掃除なんて終わっていて、ただ恥ずかしくてその場を逃れたかったのだ。
隣の部屋で待機していると、五条さんと七海さんの会話が聞こえてきた。
「どういうつもりなんですか」
と、七海さん。
それは、任務の報告ではない会話の切り口だった。
それに対して、五条さんはとぼけたように返す。
「どういうつもりって?」
「鶴來さんとのことですよ」
「んー?一緒に日々を過ごすうちに惹かれ合ったふたりが付き合うことにつもりも何もないでしょ」
「貴方はそんな人間じゃないでしょうに」
「そお?僕、こう見えて純情一途なんだよ?知らなかった?」
「そうだったんですか。それは知りませんでした」
と、軽妙なやり取りがしばらく続いた後で、
「・・・理解出来兼ねますね」
七海さんは言った。
「私は呪術師をやっている限り、結婚は愚か特定の相手も持とうとも思いません。まぁ、元々がひとりの方が気楽ということもありますが」
「えー。暗いねぇ」
「・・・貴方も同様の考えだと思ったんですが」
「僕、そんな根暗じゃないもん」
「真剣に話してるんですけどね」
と、茶化す調子の五条さんに、少しキレ気味の口調で七海さんは言った。
そして、真面目なトーンで続けた。
「貴方もご自身のことを分かっているのでしょう。呪術師という生業の事だけでなく五条家の当主の立場からしても」
「・・・・・・」
「それならば遊び半分は勿論、同情からの錯覚的愛情や一時の感情の昂ぶりで、鶴來さんの領分に立ち入るのはやめてあげて下さい」
「・・・・・・・」
「彼女は、自分の愛する人間が、自分から離れていくことにセンシティブになっている」