第21話 京都姉妹校交流会
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「あ、はい。悠仁君ならさっき来て、『あけづる』食べて、今眠っちゃいました」
と私が答えると、七海さんはホッとしたように胸を撫で下ろした。
「・・・そうでしたか」
「とりあえず、上がりませんか?もうすぐ五条さんも帰ってくると思うし」
と、私が言うと七海さんは一考してから、
「では、お言葉に甘えて」
と、頷いた。
七海さんをリビングに通して、キッチンでお茶の準備をしつつ私は、七海さんに尋ねた。
「悠仁君、ひょっとして無断で高専を出てきたんですか?」
すると、七海さんは頷いた。
「ええ。潜伏先の地下室に居たはずが、居なくなったと伊地知君から連絡がありまして。心当たりがここしかないと思ったので訪ねた次第です」
「そうだったんですね」
「・・・よかったです。ここに居て」
七海さんは言った。
「この数日、虎杖君には色々な事があったので」
「・・・・・・」
さっき、宿儺が話したことを思い出した。
「・・・任務で辛いことがあったんですね」
そう私が呟くと、七海さんは不思議そうな顔をして尋ねてきた。
「虎杖君から聞いたんですか」
「え、あ、は、はい!」
まさか宿儺から聞かされたとは言いにくくて、私は頷いていた。
「どうぞ」
と、七海さんに紅茶を淹れたカップを差し出す。
「どうも」
と、七海さんはカップに口をつけた。
「・・・悠仁君、大丈夫でしょうか」
私が言うと、七海さんはカップを置いて、
「大丈夫じゃないですか」
と、言った。
その返答に私は少しばかり拍子抜けする。
「じゃないですかって・・・」
「大丈夫じゃなければ、わざわざここに来ないでしょう。高専を出てそのまま行方知らずになっているはずです」
「・・・・・・」
「きっと彼の中ではまだ色々と折り合いが付いていない。苦しみの真っ只中です。だからこそ、五条さんに教えを求めて訪ねてここに来たのでしょう」
「・・・・・・」
「それでも、貴女に会って幾分か元気が出たんじゃないですか?」
「え?」
「虎杖君が話してました。鶴來さんの作る御飯が美味しくて、それが潜伏期間の中での唯一の楽しみだったと」
「・・・・・・」
「さっきも『あけづる』を食べてたのでしょう。だから、大丈夫でしょう。絶望している人間は、食事をしません」
そう言われて、私はさっき悠仁君が『あけづる』を頬張る顔を思い出した。
「・・・そうですよね。悠仁君は強いもの」
と、私は頷いた。
「よかったら、七海さんも召し上がりませんか?」
そして、私は七海さんに『あけづる』を差し出した。
悠仁君と宿儺がほとんど食べてしまったものの、まだ最後の一個が残っていたのだ。
急に勧められて、七海さんは戸惑う様子。
「しかし、これは五条さんの為に作ったのでは?」
「いいんです。五条さんにはまたいつでも作れるし。七海さんにも一度食べてもらいたかったんです」
と、私が言うと、
「・・・それでは、いただきます」
と、七海さんは『あけづる』を手に取ってひと口かぶりついた。
私はウキウキして反応を待つ。
七海さんは咀嚼の後、
「・・・うん。美味い」
と、言った。
「餡の上品な甘さがいいですね」
いつもは気難しくて回りくどい言い方をする七海さんが、ストレートに褒めてくれて、私は嬉しくてはにかむ。
「へへ。ありがとうございます」
その時だった。
ガチャッと玄関のドアが開く音がした。
「あ、五条さんかな?」
そして、ドタバタと足音が騒がしく近づいてきたかと思ったら、
「ただいま和紗ー!おかえり僕ー!」
と、ものすごい勢いで五条さんがリビングに駆け込んできて、
「おかえりなさ・・・ひゃあっ!?」
ガバッと私を抱きしめた。
と私が答えると、七海さんはホッとしたように胸を撫で下ろした。
「・・・そうでしたか」
「とりあえず、上がりませんか?もうすぐ五条さんも帰ってくると思うし」
と、私が言うと七海さんは一考してから、
「では、お言葉に甘えて」
と、頷いた。
七海さんをリビングに通して、キッチンでお茶の準備をしつつ私は、七海さんに尋ねた。
「悠仁君、ひょっとして無断で高専を出てきたんですか?」
すると、七海さんは頷いた。
「ええ。潜伏先の地下室に居たはずが、居なくなったと伊地知君から連絡がありまして。心当たりがここしかないと思ったので訪ねた次第です」
「そうだったんですね」
「・・・よかったです。ここに居て」
七海さんは言った。
「この数日、虎杖君には色々な事があったので」
「・・・・・・」
さっき、宿儺が話したことを思い出した。
「・・・任務で辛いことがあったんですね」
そう私が呟くと、七海さんは不思議そうな顔をして尋ねてきた。
「虎杖君から聞いたんですか」
「え、あ、は、はい!」
まさか宿儺から聞かされたとは言いにくくて、私は頷いていた。
「どうぞ」
と、七海さんに紅茶を淹れたカップを差し出す。
「どうも」
と、七海さんはカップに口をつけた。
「・・・悠仁君、大丈夫でしょうか」
私が言うと、七海さんはカップを置いて、
「大丈夫じゃないですか」
と、言った。
その返答に私は少しばかり拍子抜けする。
「じゃないですかって・・・」
「大丈夫じゃなければ、わざわざここに来ないでしょう。高専を出てそのまま行方知らずになっているはずです」
「・・・・・・」
「きっと彼の中ではまだ色々と折り合いが付いていない。苦しみの真っ只中です。だからこそ、五条さんに教えを求めて訪ねてここに来たのでしょう」
「・・・・・・」
「それでも、貴女に会って幾分か元気が出たんじゃないですか?」
「え?」
「虎杖君が話してました。鶴來さんの作る御飯が美味しくて、それが潜伏期間の中での唯一の楽しみだったと」
「・・・・・・」
「さっきも『あけづる』を食べてたのでしょう。だから、大丈夫でしょう。絶望している人間は、食事をしません」
そう言われて、私はさっき悠仁君が『あけづる』を頬張る顔を思い出した。
「・・・そうですよね。悠仁君は強いもの」
と、私は頷いた。
「よかったら、七海さんも召し上がりませんか?」
そして、私は七海さんに『あけづる』を差し出した。
悠仁君と宿儺がほとんど食べてしまったものの、まだ最後の一個が残っていたのだ。
急に勧められて、七海さんは戸惑う様子。
「しかし、これは五条さんの為に作ったのでは?」
「いいんです。五条さんにはまたいつでも作れるし。七海さんにも一度食べてもらいたかったんです」
と、私が言うと、
「・・・それでは、いただきます」
と、七海さんは『あけづる』を手に取ってひと口かぶりついた。
私はウキウキして反応を待つ。
七海さんは咀嚼の後、
「・・・うん。美味い」
と、言った。
「餡の上品な甘さがいいですね」
いつもは気難しくて回りくどい言い方をする七海さんが、ストレートに褒めてくれて、私は嬉しくてはにかむ。
「へへ。ありがとうございます」
その時だった。
ガチャッと玄関のドアが開く音がした。
「あ、五条さんかな?」
そして、ドタバタと足音が騒がしく近づいてきたかと思ったら、
「ただいま和紗ー!おかえり僕ー!」
と、ものすごい勢いで五条さんがリビングに駆け込んできて、
「おかえりなさ・・・ひゃあっ!?」
ガバッと私を抱きしめた。