第20話 わたしは呪い
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「まぁ~ひとっ♡」
校舎の屋上に佇む真人の姿を見つけて、私は後ろから抱きついた。
「ね、私、ちゃんと真人に言われた通りやったよ。エライ?」
「うんうん、エライエライ」
と、真人は私の頭をよしよししつつ、争う二人の様子を見ている。
それにつられて、私もそちらに視線を向ける。
順平は、クラゲの式神を使い戦っている。
それに対して、虎杖悠仁は殴る蹴るのごくシンプルな肉弾戦だ。
(あれでホントに呪術師なのかな?)
・・・でも、なんだか動きが異常だ。
身体能力が高いのだとしても、人間離れしすぎている。
「あれも宿儺の指の影響なの?」
という私の質問に、
「さあ、どうだろうね」
と、真人はすげなく返して移動し始めた。
「どこ行くの?」
「順平の動きに迷いが出てきた。そろそろ仕掛け時だと思ってね」
「私も見に行ってもいい?」
「ああ。でも、手出しはするなよ」
そうして、真人と私は校舎の中へと降りて行った。
階段の踊り場で、順平と虎杖悠仁は戦闘を中断していて何やら話し合っているようだった。
そこへ、真人が近づいていく。
「・・・・・・」
私は真人に言われた通りに、階段の陰に隠れて様子を伺っていた。
「誰だ」
真人の姿を見て、虎杖悠仁は戸惑いの声を上げた。
真人が『呪い』であることに気が付いていないらしい。
「はじめましてだね」
真人は階段を一歩ずつ降りながら、左手を変形させた。
「宿儺の器」
そして、その左腕で虎杖悠仁を窓辺に押さえつけた。
「逃げろ順平!!」
押さえつけながらも、虎杖悠仁は順平を気遣い呼びかける。
しかし、順平はその場を動かずこともあろうか虎杖悠仁に説得を始めた。
「虎杖君落ち着いて!!真人さんは悪い人じゃ・・・」
それを聞いて、
「ぷぷーっ!」
私は堪えきれず噴き出した。
「ふふっ。あははは!人!人だって!」
あれだけ真人と一緒に居て話をしていたのに、まだわかってなかったんだ?
私たちは、『呪い』なんだってことが。
「『無為転変』」
グニィと魂の形が変えられ、順平の肉体がまるでいつか絵本で見たカバの妖精みたいになる。
(あら、可愛い♡)
真人は虎杖悠仁を解放して、改造人間と化した順平と闘わせようとする。
「さぁ、ROUND2だ」
順平だった改造人間は、猛然と虎杖悠仁に襲い掛かる。
しかし、虎杖悠仁は一切反撃しようとせず、順平を抱きしめて止めようとする。
「宿儺・・・宿儺ァ!!!」
と、虎杖悠仁が叫ぶ。
(・・・・・・・!)
私はその名に反応して、自然と身構えた。
虎杖悠仁の叫びに呼応するように、その左頬に目と口が現れる。
「なんだ?」
それが、私が初めて聞いた『両面宿儺』の第一声だった。
「なんでもする!!俺のことは好きにしていい!!だから俺の心臓を治した時みたいに順平を治してくれ!!」
と、虎杖悠仁は宿儺に懇願した。
私は警戒して宿儺の返答を待った。
(何・・・宿儺は虎杖悠仁の味方なの・・・?)
しかし、宿儺の返答は。
「断る」
愕然とする虎杖悠仁に追い打ちを駆けるように、宿儺は言葉を続けた。
「矜持も未来も!!おまえの全てを捧げて!!俺に寄り縋ろうと!!何も救えないとは!!惨めだなぁ!!!この上なく惨めだぞ!!小僧!!!」
そしてゲラゲラと笑いだし、それに真人の笑い声が重なる。
「フッ・・・フフフ・・・アハハ・・・!アハハハハハ!」
私もつられて大声で笑った。
「ゆ・・うじ・・・な・・・んで?」
その間に、順平がこと切れてそのままうつ伏せに倒れた。
「あーぁ。可哀そうに♡」
ぐたぐた御託を並べて気取ってないで、もっと単純に賢く立ち回って生きていたら、こんな目に遭わなくて済んだのに。
「ほんっと、人間ってバカ」
しかし、その時だった。
ボググッッ
虎杖悠仁が真人を殴り吹っ飛ばした。
それだけじゃない。
真人の鼻から血がボタボタと滴り落ちている。
校舎の屋上に佇む真人の姿を見つけて、私は後ろから抱きついた。
「ね、私、ちゃんと真人に言われた通りやったよ。エライ?」
「うんうん、エライエライ」
と、真人は私の頭をよしよししつつ、争う二人の様子を見ている。
それにつられて、私もそちらに視線を向ける。
順平は、クラゲの式神を使い戦っている。
それに対して、虎杖悠仁は殴る蹴るのごくシンプルな肉弾戦だ。
(あれでホントに呪術師なのかな?)
・・・でも、なんだか動きが異常だ。
身体能力が高いのだとしても、人間離れしすぎている。
「あれも宿儺の指の影響なの?」
という私の質問に、
「さあ、どうだろうね」
と、真人はすげなく返して移動し始めた。
「どこ行くの?」
「順平の動きに迷いが出てきた。そろそろ仕掛け時だと思ってね」
「私も見に行ってもいい?」
「ああ。でも、手出しはするなよ」
そうして、真人と私は校舎の中へと降りて行った。
階段の踊り場で、順平と虎杖悠仁は戦闘を中断していて何やら話し合っているようだった。
そこへ、真人が近づいていく。
「・・・・・・」
私は真人に言われた通りに、階段の陰に隠れて様子を伺っていた。
「誰だ」
真人の姿を見て、虎杖悠仁は戸惑いの声を上げた。
真人が『呪い』であることに気が付いていないらしい。
「はじめましてだね」
真人は階段を一歩ずつ降りながら、左手を変形させた。
「宿儺の器」
そして、その左腕で虎杖悠仁を窓辺に押さえつけた。
「逃げろ順平!!」
押さえつけながらも、虎杖悠仁は順平を気遣い呼びかける。
しかし、順平はその場を動かずこともあろうか虎杖悠仁に説得を始めた。
「虎杖君落ち着いて!!真人さんは悪い人じゃ・・・」
それを聞いて、
「ぷぷーっ!」
私は堪えきれず噴き出した。
「ふふっ。あははは!人!人だって!」
あれだけ真人と一緒に居て話をしていたのに、まだわかってなかったんだ?
私たちは、『呪い』なんだってことが。
「『無為転変』」
グニィと魂の形が変えられ、順平の肉体がまるでいつか絵本で見たカバの妖精みたいになる。
(あら、可愛い♡)
真人は虎杖悠仁を解放して、改造人間と化した順平と闘わせようとする。
「さぁ、ROUND2だ」
順平だった改造人間は、猛然と虎杖悠仁に襲い掛かる。
しかし、虎杖悠仁は一切反撃しようとせず、順平を抱きしめて止めようとする。
「宿儺・・・宿儺ァ!!!」
と、虎杖悠仁が叫ぶ。
(・・・・・・・!)
私はその名に反応して、自然と身構えた。
虎杖悠仁の叫びに呼応するように、その左頬に目と口が現れる。
「なんだ?」
それが、私が初めて聞いた『両面宿儺』の第一声だった。
「なんでもする!!俺のことは好きにしていい!!だから俺の心臓を治した時みたいに順平を治してくれ!!」
と、虎杖悠仁は宿儺に懇願した。
私は警戒して宿儺の返答を待った。
(何・・・宿儺は虎杖悠仁の味方なの・・・?)
しかし、宿儺の返答は。
「断る」
愕然とする虎杖悠仁に追い打ちを駆けるように、宿儺は言葉を続けた。
「矜持も未来も!!おまえの全てを捧げて!!俺に寄り縋ろうと!!何も救えないとは!!惨めだなぁ!!!この上なく惨めだぞ!!小僧!!!」
そしてゲラゲラと笑いだし、それに真人の笑い声が重なる。
「フッ・・・フフフ・・・アハハ・・・!アハハハハハ!」
私もつられて大声で笑った。
「ゆ・・うじ・・・な・・・んで?」
その間に、順平がこと切れてそのままうつ伏せに倒れた。
「あーぁ。可哀そうに♡」
ぐたぐた御託を並べて気取ってないで、もっと単純に賢く立ち回って生きていたら、こんな目に遭わなくて済んだのに。
「ほんっと、人間ってバカ」
しかし、その時だった。
ボググッッ
虎杖悠仁が真人を殴り吹っ飛ばした。
それだけじゃない。
真人の鼻から血がボタボタと滴り落ちている。