第17話 恋する呪霊
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その次の瞬間。
くるりと風景が入れ替わり、気づけば五条さんがこちらを見下ろしていた。
五条さんが露鈴を押し倒し、体勢が逆転されたのだ。
「・・・・・・」
あまりの早業に露鈴が目を瞬かせるのを、五条さんは不敵な笑みを浮かべながら見下ろしている。そして、
「そうだね。そうしようかな」
と言うと、右手が胸から離れて腹部を辿り下降していき、
(!!)
そのまま下着の中にスッと潜っていく。
「い・・・っ」
露鈴は右手を大きく上げると、
「いやーーーーーーーっ!!」
思い切り、五条さんの頬に向かって振りぬいた。
露鈴の手は大きな音を立てて五条さんの頬を捉えて打ち抜き、五条さんは大きく横に顔を逸らした。
「・・・・ん?」
そこで、ハタと気づく。
「・・・・・・?」
確かめるように、両手を握って開いてを繰り返す。
そして、
「・・・戻った!」
と、私は言った。
それは紛れもなく、私の意思で発した言葉だった。
そして、五条さんを頬を打ったのも、私の意思の行動だったのだ。
「いててて・・・」
と、五条さんが打たれた頬を押さえながら、私から身を離す。
そして、確認するように尋ねた。
「和紗、だよね?元に戻ったね」
「五条さん、私どうして・・・・露鈴は?」
「・・・・・・」
すると、五条さんは目線で壁際の方を指し示した。
そこには、一体の呪霊が小さく縮こまってガタガタと震えている。
『グ、ウ・・・グウウウグ・・・』
どうやら露鈴の術式は解けて、私は解放されたらしい。
でも、一体どうして。
考えあぐねていたら、
「『反転術式』だよ」
五条さんが言った。
「和紗が自分の中にいる露鈴を捉えて『反転術式』の正のエネルギーをぶつけて、露鈴を追い返した。それで術式が解けたってとこかな」
「・・・・・・」
そうなんだ。
そんなこと意識してやってないけど・・・火事場のクソ力みたいな感じで出来たのかな。
「さてと」
五条さんは立ち上がり、露鈴に近づく。
「トドメをささなきゃね」
露鈴はガタガタ震えながら、五条さんを見上げた。
その目は尚も愛おしい人を見る目だ。
『五条・・・サマ・・・』
しかし、五条さんの蒼い目は冷たく呪術師の視線で露鈴を見下ろしている。
『ダ・・・ィテ・・・ダィィテェエ・・・』
と、露鈴は這って来て五条さんの足に縋りついた。
「ごめん。僕、こう見えて純情一途なんだ。ご先祖様がしたようなことは出来ない」
と、五条さんは呪力を纏った手刀を露鈴に振り下ろした。
───その刹那、露鈴が幸せそうに微笑んだように見えたのは、私の見間違いだったのだろうか。
露鈴を祓った後、五条さんは倒れている私に駆け寄り引っ張り起こした。
そして上着を脱いで、それを私に羽織らせた。
すると急に、
「・・・うぐっ、ひっく」
堰を切ったかのように涙が溢れ出してきて、私は嗚咽する。
五条さんはそんな私をハグして、よしよしと頭を撫でる。
「おー、よしよし。ごめんねぇ、和紗には刺激が強すぎたよね」
「ううっ、ひぐっ、うっ、ひくっ」
「でも、ああやって挑発して追い詰めたら、和紗がアイツを追い出す方法を思いつくかなーって思って」
「うぅっ、ひっく、うぅーっ」
「はいはい。怖かったね、ごめんね」
「・・・・・・違うの」
「んー?」
五条さんは私から腕を離し、不思議そうに顔を覗き込んだ。
「・・・さっきの、私の身体は私じゃなくて・・・」
まだ嗚咽しながら、私は言葉を紡いだ。
「でも、私の意識はちゃんとあって、私じゃなくなった私の身体に五条さんが触れて・・・それを見てなくちゃいけなくて・・・・」
「・・・・・・」
「そしたら、こないだの、五条さんのお見合いの話を思い出して・・・」
「んー・・・ちょっと話の要領が掴めないなぁ」
ホントにね。
私、一体何が言いたいんだろう。
でも、要するに。
くるりと風景が入れ替わり、気づけば五条さんがこちらを見下ろしていた。
五条さんが露鈴を押し倒し、体勢が逆転されたのだ。
「・・・・・・」
あまりの早業に露鈴が目を瞬かせるのを、五条さんは不敵な笑みを浮かべながら見下ろしている。そして、
「そうだね。そうしようかな」
と言うと、右手が胸から離れて腹部を辿り下降していき、
(!!)
そのまま下着の中にスッと潜っていく。
「い・・・っ」
露鈴は右手を大きく上げると、
「いやーーーーーーーっ!!」
思い切り、五条さんの頬に向かって振りぬいた。
露鈴の手は大きな音を立てて五条さんの頬を捉えて打ち抜き、五条さんは大きく横に顔を逸らした。
「・・・・ん?」
そこで、ハタと気づく。
「・・・・・・?」
確かめるように、両手を握って開いてを繰り返す。
そして、
「・・・戻った!」
と、私は言った。
それは紛れもなく、私の意思で発した言葉だった。
そして、五条さんを頬を打ったのも、私の意思の行動だったのだ。
「いててて・・・」
と、五条さんが打たれた頬を押さえながら、私から身を離す。
そして、確認するように尋ねた。
「和紗、だよね?元に戻ったね」
「五条さん、私どうして・・・・露鈴は?」
「・・・・・・」
すると、五条さんは目線で壁際の方を指し示した。
そこには、一体の呪霊が小さく縮こまってガタガタと震えている。
『グ、ウ・・・グウウウグ・・・』
どうやら露鈴の術式は解けて、私は解放されたらしい。
でも、一体どうして。
考えあぐねていたら、
「『反転術式』だよ」
五条さんが言った。
「和紗が自分の中にいる露鈴を捉えて『反転術式』の正のエネルギーをぶつけて、露鈴を追い返した。それで術式が解けたってとこかな」
「・・・・・・」
そうなんだ。
そんなこと意識してやってないけど・・・火事場のクソ力みたいな感じで出来たのかな。
「さてと」
五条さんは立ち上がり、露鈴に近づく。
「トドメをささなきゃね」
露鈴はガタガタ震えながら、五条さんを見上げた。
その目は尚も愛おしい人を見る目だ。
『五条・・・サマ・・・』
しかし、五条さんの蒼い目は冷たく呪術師の視線で露鈴を見下ろしている。
『ダ・・・ィテ・・・ダィィテェエ・・・』
と、露鈴は這って来て五条さんの足に縋りついた。
「ごめん。僕、こう見えて純情一途なんだ。ご先祖様がしたようなことは出来ない」
と、五条さんは呪力を纏った手刀を露鈴に振り下ろした。
───その刹那、露鈴が幸せそうに微笑んだように見えたのは、私の見間違いだったのだろうか。
露鈴を祓った後、五条さんは倒れている私に駆け寄り引っ張り起こした。
そして上着を脱いで、それを私に羽織らせた。
すると急に、
「・・・うぐっ、ひっく」
堰を切ったかのように涙が溢れ出してきて、私は嗚咽する。
五条さんはそんな私をハグして、よしよしと頭を撫でる。
「おー、よしよし。ごめんねぇ、和紗には刺激が強すぎたよね」
「ううっ、ひぐっ、うっ、ひくっ」
「でも、ああやって挑発して追い詰めたら、和紗がアイツを追い出す方法を思いつくかなーって思って」
「うぅっ、ひっく、うぅーっ」
「はいはい。怖かったね、ごめんね」
「・・・・・・違うの」
「んー?」
五条さんは私から腕を離し、不思議そうに顔を覗き込んだ。
「・・・さっきの、私の身体は私じゃなくて・・・」
まだ嗚咽しながら、私は言葉を紡いだ。
「でも、私の意識はちゃんとあって、私じゃなくなった私の身体に五条さんが触れて・・・それを見てなくちゃいけなくて・・・・」
「・・・・・・」
「そしたら、こないだの、五条さんのお見合いの話を思い出して・・・」
「んー・・・ちょっと話の要領が掴めないなぁ」
ホントにね。
私、一体何が言いたいんだろう。
でも、要するに。