第14話 秘密の接吻(キス)
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(なんだろ、こんなの入れた覚えないけど)
と、私は茶封筒を開けてみた。すると、
「わっ」
思わず悲鳴が出た。
茶封筒には、一万円札が10枚も入っていたからだ。
モイちゃんが私の方を振り返り、驚きで目を丸めている。
「どうしたん、そんな大金」
「・・・・・・」
すぐにわかった。
こんな大金をバッグに忍ばせたのはあの人しかいない。
「もしもし五条さん!?」
私はすぐさま部屋を出て電話をかけた。
五条さんは暢気な様子で応答した。
「あ、和紗~?どう、楽しんでるー?」
「あの大金はどういうことですか!?」
「お駄賃だよ。お土産代。和紗、受け取ってくれないからさぁ」
「だからってあんな大金、勝手にバッグに入れないでください!」
「おつりはいらないからね~」
「きっちり一円残らずお返しします。見返りが怖いから」
「あはは。真面目だねぇ。で、慶太の様子はどう?」
唐突に話題が変わって、私は一瞬返事が遅れた。
「どうって・・・いつも通りですけど」
「そうなの?それならいいんだけど」
「なにか不安が?」
「いやぁ、もし継父と連れ子の兄弟たちと確執があって、負の感情が発露して『みささぎ』が顕現することになったら心配だなぁと思って」
「・・・その心配はなさそうですよ」
私はさっきの陵先生とご家族の様子を思い出しながら言った。
「それどころか、継父さんとも義兄弟の方とも仲良しみたいです」
「そっか。それなら良かった。あ、でも」
五条さんは言った。
「万が一、呪霊と遭遇しても慶太には引き合わせないように。そこいらの呪霊なら『みささぎ』は瞬殺できるけど、周辺の被害もただでは済まないからね」
「わかりました。そんな状況、まずないと思うけど」
「ま、それもそっか。じゃ、明日も楽しんで。お土産よろしく♪」
「はい」
そうして、私は通話を終えた。
(呪霊と遭遇・・・)
もし、そんな危険性があれば私が祓えばいい。
退魔の力を練ることも出来るようになったし。
(サトルも持ってきてるし!)
そう決意して、部屋に戻ろうとした時だった。
「和紗ちゃーん!」
声をかけられてふと立ち止まった。
「・・・祐平、さん?」
陵先生の義弟の祐平さんが、何故かここにやって来ていた。
祐平さんはニコニコしながら私の方へ歩み寄って来る。
「和紗ちゃん、俺の名前覚えてくれてたんや?」
「え・・・」
どうして私の名前を知ってるの?
戸惑う私に構わず、祐平さんはニコニコしながら話をする。
「慶太兄ちゃんの生徒の女の子達と仲良くなってん。で、今晩はここに泊まるって教えてもろたんや。和紗ちゃんの名前もそのコ達から教えてもらってんー」
「はぁ」
「今そのコ達と俺のダチとでさ、部屋で一緒に飲もうってことになったんやけど、和紗ちゃんも一緒にどうかなって誘いにきてん」
「いえ、結構です。私、未成年ですし」
「あ、もちろん未成年のコ達には飲ませへんよー。ジュースもあるよ。要するに、一緒にワイワイ楽しく過ごそうってこと!」
「いや・・・」
「俺含め野郎が6人で、女の子が4人で人数が釣り合わへんからさぁ、和紗ちゃんと友達が来てくれるとたすかるんやけどなぁ。どう?来へん?」
これって、いわゆる合コンというヤツなのでは。
「結構です。明日に備えて部屋で休みます」
私がきっぱり断ると、祐平さんは少しシュンとしたもののすぐにニコっと笑って、
「そっかぁ、残念。ま、もし来たくなったら部屋に来てや、隣の部屋やからさ。じゃあね」
と、立ち去り隣の部屋に入っていった。
合コンはすでに盛り上がってるようで、隣の部屋から賑やかな話し声と笑い声が聞こえてくる。
私は自分の部屋に戻り、一応モイちゃんに祐平さんのお誘いのことを伝えた。
するとモイちゃんは、
「そんなチャラくさいガキの誘いなんか乗るかいな。ウチは明日の京都観光に備えて休むで」
と、にべもなく拒否した。
それを聞いて、私は笑った。
「そうだね、明日はたくさん歩いていっぱい食べるもんね!」
「そやそや。まずは風呂入りに行くで!」
「うん!」
と、私は茶封筒を開けてみた。すると、
「わっ」
思わず悲鳴が出た。
茶封筒には、一万円札が10枚も入っていたからだ。
モイちゃんが私の方を振り返り、驚きで目を丸めている。
「どうしたん、そんな大金」
「・・・・・・」
すぐにわかった。
こんな大金をバッグに忍ばせたのはあの人しかいない。
「もしもし五条さん!?」
私はすぐさま部屋を出て電話をかけた。
五条さんは暢気な様子で応答した。
「あ、和紗~?どう、楽しんでるー?」
「あの大金はどういうことですか!?」
「お駄賃だよ。お土産代。和紗、受け取ってくれないからさぁ」
「だからってあんな大金、勝手にバッグに入れないでください!」
「おつりはいらないからね~」
「きっちり一円残らずお返しします。見返りが怖いから」
「あはは。真面目だねぇ。で、慶太の様子はどう?」
唐突に話題が変わって、私は一瞬返事が遅れた。
「どうって・・・いつも通りですけど」
「そうなの?それならいいんだけど」
「なにか不安が?」
「いやぁ、もし継父と連れ子の兄弟たちと確執があって、負の感情が発露して『みささぎ』が顕現することになったら心配だなぁと思って」
「・・・その心配はなさそうですよ」
私はさっきの陵先生とご家族の様子を思い出しながら言った。
「それどころか、継父さんとも義兄弟の方とも仲良しみたいです」
「そっか。それなら良かった。あ、でも」
五条さんは言った。
「万が一、呪霊と遭遇しても慶太には引き合わせないように。そこいらの呪霊なら『みささぎ』は瞬殺できるけど、周辺の被害もただでは済まないからね」
「わかりました。そんな状況、まずないと思うけど」
「ま、それもそっか。じゃ、明日も楽しんで。お土産よろしく♪」
「はい」
そうして、私は通話を終えた。
(呪霊と遭遇・・・)
もし、そんな危険性があれば私が祓えばいい。
退魔の力を練ることも出来るようになったし。
(サトルも持ってきてるし!)
そう決意して、部屋に戻ろうとした時だった。
「和紗ちゃーん!」
声をかけられてふと立ち止まった。
「・・・祐平、さん?」
陵先生の義弟の祐平さんが、何故かここにやって来ていた。
祐平さんはニコニコしながら私の方へ歩み寄って来る。
「和紗ちゃん、俺の名前覚えてくれてたんや?」
「え・・・」
どうして私の名前を知ってるの?
戸惑う私に構わず、祐平さんはニコニコしながら話をする。
「慶太兄ちゃんの生徒の女の子達と仲良くなってん。で、今晩はここに泊まるって教えてもろたんや。和紗ちゃんの名前もそのコ達から教えてもらってんー」
「はぁ」
「今そのコ達と俺のダチとでさ、部屋で一緒に飲もうってことになったんやけど、和紗ちゃんも一緒にどうかなって誘いにきてん」
「いえ、結構です。私、未成年ですし」
「あ、もちろん未成年のコ達には飲ませへんよー。ジュースもあるよ。要するに、一緒にワイワイ楽しく過ごそうってこと!」
「いや・・・」
「俺含め野郎が6人で、女の子が4人で人数が釣り合わへんからさぁ、和紗ちゃんと友達が来てくれるとたすかるんやけどなぁ。どう?来へん?」
これって、いわゆる合コンというヤツなのでは。
「結構です。明日に備えて部屋で休みます」
私がきっぱり断ると、祐平さんは少しシュンとしたもののすぐにニコっと笑って、
「そっかぁ、残念。ま、もし来たくなったら部屋に来てや、隣の部屋やからさ。じゃあね」
と、立ち去り隣の部屋に入っていった。
合コンはすでに盛り上がってるようで、隣の部屋から賑やかな話し声と笑い声が聞こえてくる。
私は自分の部屋に戻り、一応モイちゃんに祐平さんのお誘いのことを伝えた。
するとモイちゃんは、
「そんなチャラくさいガキの誘いなんか乗るかいな。ウチは明日の京都観光に備えて休むで」
と、にべもなく拒否した。
それを聞いて、私は笑った。
「そうだね、明日はたくさん歩いていっぱい食べるもんね!」
「そやそや。まずは風呂入りに行くで!」
「うん!」