lie1.特待受験?ヒーロー科?ふざけるな。
What your name?
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滅多に客人の訪れない、静かな隠れ家的バー。
そこに似つかわしくない、
『はぁああああっ!?』
あたし、調乃燃然火の叫び声が響き渡った。
『今何て言った!?くーちゃん正気!?』
カウンターでグラスを磨きながら、くーちゃんは肩をすくめる。
「ですから、雄英高校ヒーロー科の特待入試を受験して下さいと先生からですね……。」
『なんであたしがヒーローなんかの学校行かなきゃいけないわけ!?絶対行かないし!ふざけんなっての!!』
「私に言われても今回ばかりは……。」
あたしとくーちゃんがやいやい言い合いしていると、
「うるさいな………人が寝てるってのに静かに出来ないのか?」
むくり、とソファから人影が起き上がった。
「こちとら最近睡眠不足なんだよ、無駄に騒ぐな。」
『ソファはベッドじゃないよトム!』
「誰だよトム。」
トムは今日は珍しく、顔にあの手をつけていなかった。
ただでさえしわっしわの顔が表情をしかめさせた事によりしわくちゃだ。
『ねぇトムからも言ってやってよ!ヒーロー科とか冗談じゃない!』
「黒霧、何の話だ?」
「実はですね………。」
くーちゃんが大まかな事情を話すと、
「……燃然火、お前にしか出来ないだろ。行けよ。」
『裏切者!!』
トムはくーちゃん派に着いてしまった。
「いいだろ、雄英に潜入して情報盗み出してこい。」
『人で無し!!』
「敵に言う言葉ではありませんね。」
まぁ"先生"の言うことなら仕方ないけど……。
それにどうこう足掻いて何とかなるような話でもない。
『わかったよ……行けばいいんでしょ雄英に………。』
「そんな事よりトムってなんだよ。他に呼び方無いのか?」
『えぇ?』
いいと思ってたんだけどな。
死柄木弔……しがらぎ、しがら………とむ、とむら、とむらん…………。
────ハッ!
『香りとデオドラントの"トムラン"、これだ!!』
「………トムでいい。」
「ソフ*ンですか……。」
あの柔軟剤、いい香りだよね。
「さて燃然火、そうと決まれば受験勉強をしなければ。雄英の受験倍率は三百を越えますから、いくらあなたでも………。」
『はいはい、わかりましたよっと。』
潜入して情報を抜き出してくる事によって、こらからの行動と目的がやり遂げやすくなる。
生徒として潜入するからには"敵である"事も隠さなければならない。
その成功確率を上げる為に特待生という名目はあるに越したこと無い。
あぁ、考えただけで頭痛がしてきた……。
『はぁ………トム、冷たいもの食べたい……。』
「昨日そう言ってホーゲンダッツ食ってたよな、夜中に。」
あたしの抵抗は虚しく、雄英高校の特待入試を受験する事になる。
合格したら嫌いで嫌いで仕方ない、あのヒーロー達の巣窟に通うのか。
……ストレス死しない事を祈ろう。
●●
そこに似つかわしくない、
『はぁああああっ!?』
あたし、調乃燃然火の叫び声が響き渡った。
『今何て言った!?くーちゃん正気!?』
カウンターでグラスを磨きながら、くーちゃんは肩をすくめる。
「ですから、雄英高校ヒーロー科の特待入試を受験して下さいと先生からですね……。」
『なんであたしがヒーローなんかの学校行かなきゃいけないわけ!?絶対行かないし!ふざけんなっての!!』
「私に言われても今回ばかりは……。」
あたしとくーちゃんがやいやい言い合いしていると、
「うるさいな………人が寝てるってのに静かに出来ないのか?」
むくり、とソファから人影が起き上がった。
「こちとら最近睡眠不足なんだよ、無駄に騒ぐな。」
『ソファはベッドじゃないよトム!』
「誰だよトム。」
トムは今日は珍しく、顔にあの手をつけていなかった。
ただでさえしわっしわの顔が表情をしかめさせた事によりしわくちゃだ。
『ねぇトムからも言ってやってよ!ヒーロー科とか冗談じゃない!』
「黒霧、何の話だ?」
「実はですね………。」
くーちゃんが大まかな事情を話すと、
「……燃然火、お前にしか出来ないだろ。行けよ。」
『裏切者!!』
トムはくーちゃん派に着いてしまった。
「いいだろ、雄英に潜入して情報盗み出してこい。」
『人で無し!!』
「敵に言う言葉ではありませんね。」
まぁ"先生"の言うことなら仕方ないけど……。
それにどうこう足掻いて何とかなるような話でもない。
『わかったよ……行けばいいんでしょ雄英に………。』
「そんな事よりトムってなんだよ。他に呼び方無いのか?」
『えぇ?』
いいと思ってたんだけどな。
死柄木弔……しがらぎ、しがら………とむ、とむら、とむらん…………。
────ハッ!
『香りとデオドラントの"トムラン"、これだ!!』
「………トムでいい。」
「ソフ*ンですか……。」
あの柔軟剤、いい香りだよね。
「さて燃然火、そうと決まれば受験勉強をしなければ。雄英の受験倍率は三百を越えますから、いくらあなたでも………。」
『はいはい、わかりましたよっと。』
潜入して情報を抜き出してくる事によって、こらからの行動と目的がやり遂げやすくなる。
生徒として潜入するからには"敵である"事も隠さなければならない。
その成功確率を上げる為に特待生という名目はあるに越したこと無い。
あぁ、考えただけで頭痛がしてきた……。
『はぁ………トム、冷たいもの食べたい……。』
「昨日そう言ってホーゲンダッツ食ってたよな、夜中に。」
あたしの抵抗は虚しく、雄英高校の特待入試を受験する事になる。
合格したら嫌いで嫌いで仕方ない、あのヒーロー達の巣窟に通うのか。
……ストレス死しない事を祈ろう。
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