あれは1年前の4月、私が中学に入学した時だった。


入学式も終わり、それぞれ配属されたクラスの教室にて担任を待つ。



私沢田氷奈は、空腹に耐えつつボーッと外を眺めていた。


「はーいお待たせー。今日から君たちの担任になる松田だ。よろしく。
早速だけど名簿順に自己紹介していこうか。」


ふむ自己紹介か。私伝説の幕開けに丁度いい…。


ってなことを考えてるうちに前の席の奴まで順番が来ていた。



「オレは笹川了平!座右の銘は極限!極限ボクシング部に入部するぞぉぉぉ!」



うるせっ
声デカすぎるし極限ボクシング部って何だ。
まあいいや、前の席だし仲良くやろう。


『沢田氷奈でーす。
ただの人間には興味ありません。美少年と美少女、美味しいご飯は私のところに持ってきなさい。以上。』



「「「「((((やべえ奴だ…))))」」」」


フッ、決まった…。
昨日ラノベ読み漁ってたから自己紹介はこんな感じにしようって心に決めてたんだ…。


そんで暫く他の子の自己紹介を聞いていた時、私に電撃が走った。


「雲雀恭弥。群れる弱い奴らには興味ない。」


か…顔がいい…!!!!!!!!

それだけ言うとさっさと教室を出て行った雲雀くんとやらをHR後に必死こいて探し出した。