目覚めは突然に〈下〉

~数日後~


あれから数日、リーダーと話すのはおろか、顔さえ合わせてない…。



食事の時は会うが、顔なんて見れたもんじゃない。



あの事を考えるだけで後悔ばかりが頭を過ぎり、胸が張り裂けそうになる。




あんな事をしなければ今頃は…




頭も心も負のスパイラル真っ只中だ。




今は、中庭の噴水の前。段ボールの中だ。



ここ数日、段ボールが手放せない。



段ボールの中にいると妙に落ち着くからだ。



今もこの段ボールの中で悶々と悩んでうなだれている訳だ。




~視点なし~


中庭にピカチュウ、ピチュー、プリンがやって来ました。



「ピカチュウ兄ちゃん!早く!」

「おう!」

「待って!ピカチュウ!ピチュー!早いでしゅわ!」



「ピ?」

「?、どうしたんだピチュー?」

「兄ちゃん、あれ」

「?、あんな所に段ボールが…、スネークでもいるのか?」

「ゼェ、ゼェ…、やっと追い付いたでしゅ…;;…?、どうしたんでしゅか?」

「?、あぁ、ほら、あれ」

「プリ?スネークさんでしゅか?」

「だと思うが…」

「あんな所にいられちゃ僕たちお昼寝できないよ!」

「そうでしゅねぇ、あの噴水がお昼寝スポットでしゅのに…;」

「うーん、どうすっかなぁ…」



「あ!そうだ!!」

「「?」」


「僕、ネス兄ちゃん達呼んでくる!」


ダダッ!



「ぉ、おい!!あいつ呼んだらろくなことに…ってあぁあ、行っちまった…;」




~数分後~


何故か中庭に子どもたちの大半が集合していた。



ネス「ふーん、確かにあれはスネークだね」

ディ「でもなんであんな所に…?;」

ポポ「邪魔以外の他ならないよねぇ」

ナナ「ねぇ」


リュ「でも、なんだかスネークさん落ち込んでいるみたい…」


トゥ「心読んだの?」

リュ「ううん、読んでないけど、あの段ボールから凄く負のオーラが出てる…」

ネス「うん、確かに。あんな所で落ち込むんだったら自分の部屋で落ち込んでほしいよね」



ピチュ「スネークおじちゃんをどっかに行かせる方法は無いでちゅか?」



「「うーん…」」





「ねぇ」



そう切り出したのはトゥリンだ。



「この爆弾で爆破して吹っ飛ばせばいいんじゃない?」



そうやって手に持っているのは、いつもトゥリンが使っている爆弾だ。



「「おー!」」


ディ「いいな、それ!」

ピカ「ぉ、おい、大丈夫なのかそれっ…!;」


ネス「大丈夫、大丈夫!よし!じゃあポポ行ってこい!」

ポポ「ちょ!なんで僕!?ここは言い出しっぺがやるもんだろ!?;」

ネス「しょうがないなぁ、じゃあトゥリンも!」

トゥ「OK!」

ポポ「"も"!?結局僕も!?;」

ナナ「いいから行ってきなさいよ!置いて戻ってくるだけでしょ!?」

ポポ「うぅ…分かったよ…;」

ピカ「ぉ、おい!マジかよ…!?;;」



ということで2人が置きに行くことに。






ゴソゴソ…



「…よし!これだけ置けばいいでしょ!」


「…置きすぎじゃない?;」



段ボールをぐるりと囲むように爆弾が設置された!



「よし!点火だ!行くぞーー!」



~スネーク視点~


「行くぞーー!」



!?



な、何がだ!?外からトゥリンの声が!?



「皆ー!全速力で逃げろーー!!」



!?、ネスまで…、一体何なんだ!?




ジジジジジジジ…!!



な、なんか外から導火線が燃えるような音が…














ドッッッカアアアーーーーーーーーーーーーーーン!!!!!!







うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!?




スマブラ館の真ん中でまたもやデカイ爆発が起きてしまったのだった。





ピカ「…」ポカーン


ディ「…これは見事に…やっちまったね…;」

プリ「やっちまったでしゅね…;」

ネス「僕、すっかり忘れてたよ…。スネーク、沢山爆弾をいつも持ってる人間爆弾だってことにさ…;」

トゥ「うん…忘れてた…。退かすどころじゃなくなっちゃったね。ア、アハハ…;」

リュ「…」←(失神中)

ポポ「もう笑うしかないってか…;」

ナナ「そうかもね…;」

ピチュ「そうでちゅね…;」



ピカ「いやもう笑うどころじゃねぇって!!!!!!どうすんだよこれぇぇええ!!!!!!!;」




ピカチュウの怒号だけが、やけに風通しの良くなった中庭に響いていたのだった…。
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