はじめのキッス〈後編〉
~スマブラ館図書室~
結局僕はサムスに押し切られてしまい、いつも通り過ごす事になった。
サムスのことを信頼していないという訳ではないのだけど、僕自身リーダーらしくいることができているのかどうかが不安で仕方がない。
でも、あれこれ考えて意見を聞いた結果がいつも通り過ごすって訳で。
だから僕はこの図書室の一角にある、読書や書物ができる机にて渋々月末の仕事をすることにした。
夜の図書室はとても静かだ。
子どもも大人も滅多なことが無い限り入ってくる機会はほぼ無い。
それに静かにしないといけない場所だしね。
この静かさがとても心地いいんだよね。仕事も捗る気がするし。
でもやっぱり不安や考え事がある中の作業というのは中々捗らないものだ。現にこうして僕は机に肘をつき頬杖をしながら、はぁ…と溜息をついていた。
「頭が働かない…。本当にこれでアイクが認めてくれるのかな…?」
誰もいないと思いボソッと独り言を漏らしてしまった刹那、全く予想をしていないことが起きてしまったんだ。
「俺がどうかしたのか?」
・・・。
「!?」
その声にビックリしながら弾けるように声のする方へ振り向くと、そこにはなんとアイクが立っていた。
「わあああ!!?」
僕は驚き過ぎて座っていた椅子から凄い勢いで叫びながら飛び退いた。
だが、飛び退いた先が悪かった。
僕は飛び退いた先にあった本棚にドンッ!!と勢い良くぶつかってしまったのだ。背中と後頭部に痛みが走る。その痛みと衝撃に僕も思わず「イタッ!」と声が出てしまった。
だが、連鎖はこれで終わってはくれなかった。
僕がぶつかったことにより本棚は少し揺れ、その揺れにより本棚に入っていた本が崩れ落ちてしまったのだ。
当然その本達が落ちる先には僕がおり、僕の頭に無数の本がバサバサっと落ちてきた。中々の大惨事だ。
「イタタタタ…」
「だ、大丈夫か…?」
本の雨を頭にくらった痛さと、この一連を全てアイクに見られてしまった恥ずかしさで涙目になっていた僕へ、アイクが戸惑いつつも手を差し伸べてくれた。
「あ、うん。ありがとう」
本の雨の衝撃で尻餅をついてしまっていたから、僕はアイクの手を取り立ち上がった。
「その…、そんなに驚くとは思ってなかった。悪かったな」
「ううん。僕も驚き過ぎちゃって、その…ごめん。情けない所を見せちゃったね」
アイクはどうやら急に話しかけたことを悪く思っているようで、本を一緒に片付けてくれた(僕が届かない所は全部やってくれた)。
「そういえば、なんでアイクはここに?欲しい本でもあったの?」
「いや、夜中に珍しく明かりが点いていたんで様子を見に来ただけだ」
「あぁ、そうなんだね」
本も無事戻し終わり気まずい空気の中、アイクが僕に質問をしてきた。
「さっきのことなんだが、俺がどうしたんだ?話していただろ?」
「!?」
まさかさっきの独り言について再度聞くとは思っておらず、内心ぎくっとしていた。一番聞かれたくない人物に聞かれてしまうということは、これ程まで心臓に悪いものなのか。
さて、どうやってはぐらかそう…
「え、えっと…、何だったかなぁ…?ビックリし過ぎて忘れちゃったかも…あ、あははは…」
「…マリオ」
「?」
「はぐらかさなくていい」
「…⁉」
結局僕はサムスに押し切られてしまい、いつも通り過ごす事になった。
サムスのことを信頼していないという訳ではないのだけど、僕自身リーダーらしくいることができているのかどうかが不安で仕方がない。
でも、あれこれ考えて意見を聞いた結果がいつも通り過ごすって訳で。
だから僕はこの図書室の一角にある、読書や書物ができる机にて渋々月末の仕事をすることにした。
夜の図書室はとても静かだ。
子どもも大人も滅多なことが無い限り入ってくる機会はほぼ無い。
それに静かにしないといけない場所だしね。
この静かさがとても心地いいんだよね。仕事も捗る気がするし。
でもやっぱり不安や考え事がある中の作業というのは中々捗らないものだ。現にこうして僕は机に肘をつき頬杖をしながら、はぁ…と溜息をついていた。
「頭が働かない…。本当にこれでアイクが認めてくれるのかな…?」
誰もいないと思いボソッと独り言を漏らしてしまった刹那、全く予想をしていないことが起きてしまったんだ。
「俺がどうかしたのか?」
・・・。
「!?」
その声にビックリしながら弾けるように声のする方へ振り向くと、そこにはなんとアイクが立っていた。
「わあああ!!?」
僕は驚き過ぎて座っていた椅子から凄い勢いで叫びながら飛び退いた。
だが、飛び退いた先が悪かった。
僕は飛び退いた先にあった本棚にドンッ!!と勢い良くぶつかってしまったのだ。背中と後頭部に痛みが走る。その痛みと衝撃に僕も思わず「イタッ!」と声が出てしまった。
だが、連鎖はこれで終わってはくれなかった。
僕がぶつかったことにより本棚は少し揺れ、その揺れにより本棚に入っていた本が崩れ落ちてしまったのだ。
当然その本達が落ちる先には僕がおり、僕の頭に無数の本がバサバサっと落ちてきた。中々の大惨事だ。
「イタタタタ…」
「だ、大丈夫か…?」
本の雨を頭にくらった痛さと、この一連を全てアイクに見られてしまった恥ずかしさで涙目になっていた僕へ、アイクが戸惑いつつも手を差し伸べてくれた。
「あ、うん。ありがとう」
本の雨の衝撃で尻餅をついてしまっていたから、僕はアイクの手を取り立ち上がった。
「その…、そんなに驚くとは思ってなかった。悪かったな」
「ううん。僕も驚き過ぎちゃって、その…ごめん。情けない所を見せちゃったね」
アイクはどうやら急に話しかけたことを悪く思っているようで、本を一緒に片付けてくれた(僕が届かない所は全部やってくれた)。
「そういえば、なんでアイクはここに?欲しい本でもあったの?」
「いや、夜中に珍しく明かりが点いていたんで様子を見に来ただけだ」
「あぁ、そうなんだね」
本も無事戻し終わり気まずい空気の中、アイクが僕に質問をしてきた。
「さっきのことなんだが、俺がどうしたんだ?話していただろ?」
「!?」
まさかさっきの独り言について再度聞くとは思っておらず、内心ぎくっとしていた。一番聞かれたくない人物に聞かれてしまうということは、これ程まで心臓に悪いものなのか。
さて、どうやってはぐらかそう…
「え、えっと…、何だったかなぁ…?ビックリし過ぎて忘れちゃったかも…あ、あははは…」
「…マリオ」
「?」
「はぐらかさなくていい」
「…⁉」