はじめのキッス〈後編〉
そして数時間後
僕はソファで項垂れることになってしまったのだった。
そんな僕へ離れた所からリンクの声が聞こえてきた…。
「おーい、大丈夫かー?」
「まぁ、何というか、惜しかったな…」
「ほんと、そうよね…」
2人の言葉から察しているとは思うけど、僕はあの後アイクを乱闘に誘ったんだ。その時何故か凄く驚かれたけどね。
それでなんとか一緒に乱闘できたんだけど、後一歩及ばず負けちゃったんだよね。
ここで強さを見せてリーダーとして認めてもらおうと思っていただけに結構ショックは大きい。
「はぁ…、他の方法を考えた方が良いかな…」
そう呟いた僕に対し、だったら…とフォックスが声をかけてくれた。
「普段の仕事を見せるというのはどうだ?」
「普段の?普段っていうと大体事務仕事しかしてないんだけど…」
「あぁ、その事務仕事を居間でやって、皆に見せつけるんだ。俺はこんだけやってるんだぞって感じで」
((絶対そう思いながら仕事してるんだな))
だからフォックスは普段から居間で作業してるんだ…。謎が解けたな。
「そうだ、この際だから2人で今後の予算、運営費について居間で語ってみるとかどうだ?」
「「え…⁉」」
これには僕、サムスやリンクも驚きを隠せない。
ただでさえ殺伐とした雰囲気になるお題なのにそれを居間でするとなると、きっと周りの場の空気が冷え切って居間は氷河期になるな。白熱するのはフォックスと僕だけだ。
でもその前に周りのことが気になっちゃって僕にはできないかも。
「うーん、それは皆の前でできるかなぁ。気が散ってできないような気もするんだけど」
「そうか?案外できると思うぞ?俺は普段から結構必死でやってるからか、あんまり声も掛けられないし静かだしな」
「それは貴方の"静かにしろオーラ"が酷いからじゃない?」
「え?」
「確かに、威圧感が酷いよな。作業してる時のフォックスに目を付けられたら最後。最悪1時間は説教で潰れるな」
「酷いって…、ぇ、俺そんなに?」
サムスとリンクの言葉に動揺を隠せないフォックス。どうやら無自覚だったようだ。
フォックスには会計の仕事を任せているから、仕事中神経質になる気持ちも分かる。
フォックスが少し落ち込んでる中、サムスが僕に声を掛けた。
「ねぇマリオ」
「?」
「思ったんだけど、変にあれこれするよりも、いつもの貴方でいればそれでいいんじゃないかしら」
「それって、いつも通り過ごせばいいってこと?」
「そうよ。だって、主軸であるリーダーが右往左往してしまえば周りのメンバーも右往左往してついていけなくなってしまうものよ。独楽だってそうでしょ?中心がしっかりしていなければうまく回らないもの」
「そ、そうかな…、でも、いつも通りいたとして、もし、アイクに幻滅されたら…」
「まぁ、その時はその時よ。リーダーらしくどっしり構えてなさい」
「…うん。そうだね…」
僕はソファで項垂れることになってしまったのだった。
そんな僕へ離れた所からリンクの声が聞こえてきた…。
「おーい、大丈夫かー?」
「まぁ、何というか、惜しかったな…」
「ほんと、そうよね…」
2人の言葉から察しているとは思うけど、僕はあの後アイクを乱闘に誘ったんだ。その時何故か凄く驚かれたけどね。
それでなんとか一緒に乱闘できたんだけど、後一歩及ばず負けちゃったんだよね。
ここで強さを見せてリーダーとして認めてもらおうと思っていただけに結構ショックは大きい。
「はぁ…、他の方法を考えた方が良いかな…」
そう呟いた僕に対し、だったら…とフォックスが声をかけてくれた。
「普段の仕事を見せるというのはどうだ?」
「普段の?普段っていうと大体事務仕事しかしてないんだけど…」
「あぁ、その事務仕事を居間でやって、皆に見せつけるんだ。俺はこんだけやってるんだぞって感じで」
((絶対そう思いながら仕事してるんだな))
だからフォックスは普段から居間で作業してるんだ…。謎が解けたな。
「そうだ、この際だから2人で今後の予算、運営費について居間で語ってみるとかどうだ?」
「「え…⁉」」
これには僕、サムスやリンクも驚きを隠せない。
ただでさえ殺伐とした雰囲気になるお題なのにそれを居間でするとなると、きっと周りの場の空気が冷え切って居間は氷河期になるな。白熱するのはフォックスと僕だけだ。
でもその前に周りのことが気になっちゃって僕にはできないかも。
「うーん、それは皆の前でできるかなぁ。気が散ってできないような気もするんだけど」
「そうか?案外できると思うぞ?俺は普段から結構必死でやってるからか、あんまり声も掛けられないし静かだしな」
「それは貴方の"静かにしろオーラ"が酷いからじゃない?」
「え?」
「確かに、威圧感が酷いよな。作業してる時のフォックスに目を付けられたら最後。最悪1時間は説教で潰れるな」
「酷いって…、ぇ、俺そんなに?」
サムスとリンクの言葉に動揺を隠せないフォックス。どうやら無自覚だったようだ。
フォックスには会計の仕事を任せているから、仕事中神経質になる気持ちも分かる。
フォックスが少し落ち込んでる中、サムスが僕に声を掛けた。
「ねぇマリオ」
「?」
「思ったんだけど、変にあれこれするよりも、いつもの貴方でいればそれでいいんじゃないかしら」
「それって、いつも通り過ごせばいいってこと?」
「そうよ。だって、主軸であるリーダーが右往左往してしまえば周りのメンバーも右往左往してついていけなくなってしまうものよ。独楽だってそうでしょ?中心がしっかりしていなければうまく回らないもの」
「そ、そうかな…、でも、いつも通りいたとして、もし、アイクに幻滅されたら…」
「まぁ、その時はその時よ。リーダーらしくどっしり構えてなさい」
「…うん。そうだね…」