ネツ
「マリオさーん!パルテナ様に頼んで風邪によく効く奇跡を創ってもらいました!!」
「マリオ、肉料理を持ってきてやったぞ。食えば良くなる」
「ふっ、そんな肉料理よりもこのマルスが選んだハーブティーを飲んだ方がよく治るはずさ。心身共にリラックスできるよ」
「マリオくーん!花の蜜だよ!ピクミン達が集めてくれたんだ!」
「おいマリオ!風邪引いたんだってな!なら俺様のにんにくでも分けてやってもいいぞ!ガハハハ!」
「マリオ!風邪の具合はどうだ…って邪魔だハリネズミ!!;」
「Hey!邪魔なのはあんたの方だぜ?蛇のオッサンよぅ…Oh!Mario!具合は良いのか!?」
「おーいマリオ!通販で風邪に効く物を買ってやったゾイ!」
「閣下、そんなものに頼らずとも男なら修行して己の身体を活性化させれば風邪などすぐに治りますぞ」
「そうなのかゾイ!?;」
「ということでマリオ!私と共に修行だ!」
たくさんのスマメンが部屋に押し寄せてきてしまった!
「アララ、風邪で参ってる所をからかいにきてやったというのニ、これじゃ入れないナ」
「どうした平面、そんな所で」
「フッ、貴様こそここにいる時点でそれは愚問ダナ、豚の魔王ヨ」
「豚ではない!ガノンだ!」
「おぅお前等も来ていたのか!珍しいじゃないか」
「黙れファルコン、我はただリーダーの調子を見に来ただけだ!;」
「あのなぁ、それを世間では心配するっていうんだぜ?もうちょっと素直になっとけ」
「ぐむ…;」
「まぁ、確かにナ…;」
「ちょっとちょっと!;皆来過ぎだろ!;」
フォックスが叫ぶのも無理はない。現在マリオの部屋にはたくさんのスマメンが見舞いにきているのだ。お陰で部屋もパンパンなのだ。
「ちょっとこれは収拾つかなくなってきたぞ;」
「アババ、どうしよう…;」
リンクもルイージも混乱気味だ。
「そう言えばマリオ、どうするんだ、病院行くのか!?;」
先程聞いて聞きそびれた返事を聞こうとフォックスがマリオに問う。
「大丈夫だよ行かなくても…」
「はぁ!?;駄目だ行かなきゃ!風邪薬も無いじゃないか!」
「そこも大丈夫。万が一の為に作っておいたものが薬品庫に…」
そう言ってマリオはベッドから降りようとした…
その時…
「動くなって言ってるでしょうがあああ!!!」
ドゴーーーン!!!
「「!?;」」
サムスの怒号と共に怒りの鉄拳がマリオの頭に見事に直撃!
マリオはそのまま床に倒れピクリとも動かない。
あまりの展開にその場にいた全員がピタッと一時動きを止めた。皆思考が追いついていけなかったからだ。
「お、おいいいいいいいいいいい!!!;何やっちゃってんの!!?;そこまでしなくてもいいだろうが!!;」
予想以上の出来事にフォックスもいつも以上にツッコむ。マリオは依然ピクリとも動かない。
「に、兄さあああああああああん!!!;」
「重症なのに動いたから殴った。それだけよ」
「より重症にしてどうする!?;」
「起きてよ!兄さああああああああん!!!;」
「もう、病院送りだな…;」
リンクの呟き通り、マリオは病院へ担ぎ込まれ、疲労による風邪と、軽い(?)脳震盪と診断された。数時間後、マリオの意識が戻り、本人の意向によりその日のうちに館に戻ってこれたそうな。
~マリオの部屋~
ぱちっ
目が覚めるとそこは自分の部屋だった。
部屋の照明は豆電球が点いているだけだが、どこに何があるのか位は把握できる。
ふと隣に置いてある時計を見ると、午前3時。そりゃ暗い訳だ。
あれ?そういえばいつごろから寝ていたっけ?
確か、サムスに殴られて、病院で目が覚めて…、とりあえず帰りたかったから必死に大丈夫だって言った記憶が…。それで部屋に戻ってベッドに入って……駄目だ、そっからは分からない…;
そう言えば熱もだいぶ治まってきたみたいだ。…点滴もしてくれてるみたいだしね。後半分位だろうか…。
起き上がってみると、ベッドの傍の椅子にピーチ姫が、それに少し離れたところにルイージが座って眠りこけていた。
そして机には、朝皆から貰ったものに、土鍋やバナナなど、たくさんのものが置かれていた。
「…ふふ」
本当に皆、お人よしなんだから…
良かったよ。皆と最高の仲間と一緒にいられて…
本当に…ありがとう
おわり
次、あとがきとおまけ