ドリル

~医務室~


ギシ…

医務室の隅のベッド、その上にマリオは何故か押し倒されていた。そう、ルイージの手によって…。

「ルイージ…?」

「兄さん、僕今物凄く胸が痛むんだ…」

訳が分かっていないマリオにそう答えたルイージの表情は、どこか嫌らしくまた煌々としていた。

「痛むの…?だったらこの体勢じゃ診にくいからあっちの椅子に座ってよく…」

「何故か兄さんを見ていると胸がキュンとして、こう押し倒さずにはいられなくなる…」

「うーん、それだったら僕を見ない方がルイージにとってはいいのかもしれないね?」

「いや兄さん、そういう事じゃなくてね…;」

未だに状況が分かっていない兄に、たじたじな弟なのだった。


~医務室前廊下~

予想通りの非常事態に…


「うわ…;」

「…何やってんだよあの緑;」

「嫌なものを見た…;」

ネス、トゥリン、ポポはそう愚痴り白い目で見て…

「マリオさんもあそこまでして気づかないのもどうかと思うわよ;」

ナナは冷静につっこみ…

「…//;」ポッ

リュカは何故か頬を赤らめていた。


そんな中…


「ぽよ」

((ぽよ…?))


後からした聞き覚えのある声に5人は振り向くと…



「「あ」」



~医務室~


「だから…そうじゃなくて兄さん…;」

「?、だって、僕を見ない方がルイージの健康状態が良好な訳なんだから…」
「そういうんじゃないんだ兄さん」

「?」

「僕が言いたいのはね…」

「ぽよ」

「そう…ぽよ……って…え?;」


何故か聞こえた聞き覚えのある声にルイージは顔を上げると…


黒いオーラを放ったカービィがハンマーを今まさにルイージ目掛けて振ろうとしていたのだ!


「か…カービ…」
「ぽーよ!!」



ドゴッ!!!


ガッシャーン!!


ぶっ飛ばされたルイージは窓を突き破り、遥か彼方へ飛ばされていったのだった。



「う、うわぁ…;」

「い、一撃でホームラン…;」

ポポとリュカがそう言い圧倒される中…

「あんな高威力のハンマー食らいたくないわね;」

「ありゃ当分は戻ってこないね;」

そうナナとトゥリンは口にし…

「恐るべし愛の力…」

ネスは愛の恐ろしさを知った。

恐るべしカービィ(笑)


こうして5人はマリオに勉強を教えてもらえることになりました←



~スマブラ館居間~

子ども達とマリオは居間に移動し勉強することになった。


「マリオー、この問題どうやるの?」

「ん?…あぁこれはね…」


マリオは子ども達の分からない問題を丁寧に教えていったお陰で、子ども達はどんどん問題を解いていった。


「よし、後ちょっとだ」

「今までが嘘みたい。こんなにドリルを進めれるなんて!」

ポポもナナも今まで以上の進み具合に、嬉しそうにそう言った。

「マリオさんのお陰だね」

「そうかい?それは良かった」

リュカが嬉しそうにそう言ったのでマリオもにこっと微笑みそう言い返した。


そんな中…


「ねぇマリオ」

「?」


自分を尋ねる声にマリオは振り返ると、ネスがコタツに肩肘を着き、どこか不満そうに言った。


「どうして勉強しなくちゃいけないんだろ…。別に勉強なんかしなくても生きていけるのにさ…」
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