流れ星
その時!
シューーー…!!
「「!?」」
上空から何か光る物が尾を引いて丘の頂上へ…マリオ達のもとへと落ちてきたのだ。
「なにっ!?」
ズザザザ…!
クッパは攻撃を止め立ち止まった。すると…
キラーーン!!
クッパとマリオの間…クッパが今まさに向かおうとしていた場所に光る何かが落ち、地面にぶつかると弾けるように光った。
「こ、これは…!?」
「まさか…」
クッパが困惑している中、ピーチははっとして時計を見た。彼女の腕時計が示している時刻は…
「9時…
…キノコ座流星群だわ…!」
シューーンシューーンシューーン
先程の1つを皮切りに、止めどなく現れる流れ星…。
まるで星空のシャワーのように夜空を駆け抜ける。
その中のいくつもの流れ星が…
シューーン…キラーン!!
シューーン…キラーン!!
シューーン…キラーン!!
「う、うがぁあああ!!何故我輩の方にばかり落ちてくるのだ!!?」
まるで流れ星に意思でもあるかのように、クッパ目掛けて次々と流れ星が落ちてきたのだ。
流れ星の輝きは聖なる輝き…。クッパのような大魔王とて、流れ星から発せられる光の高エネルギーには、直撃したら一溜まりもない。
そんな中…
シューーン…キラーン!!
「!?」
(あれは…!)
1つの流れ星がマリオの傍に落ちた。弾けた光はそのまま消えず、ある物の形へと変わった。
光がおさまると、そこに残っていたのは…
「ハンマーだわ!」
ピーチが叫んだ通り、ハンマーが残されていた。そのハンマーは、まるでクリスタルのように、青白く透き通っていた。
だが、頑丈ではなさそうな見た目とは裏腹に、そのハンマーには星の煌めきが産んだ膨大な魔力が宿っているのを遠くから見てもよく分かった。
「!」
(戸惑っている時間は無い…!)
ダダッ!!
マリオは駆け出した!この好機を逃がしたら、もう勝ち目は無い…。
早くあのハンマーを手にしなければならない!
マリオとハンマーとの距離はあと数メートル!
だがクッパも黙っていない!
「させるか…!!」
ブヲオオオオオ!!
クッパは落ちてくる流れ星に憚られながらもハンマー目掛けて業火球を吹いた!
普段の火球より一回り以上に大きなそれは、まともに食らったらマリオもハンマーも只では済まないであろう。
「っ…!」
(頼む…一瞬だけでも良い…
出てくれよ…!?)
マリオはそう願い、走りながら1枚の羽根を出した。
業火球がハンマーに直撃するまで後数秒…
そしてマリオもハンマーのもとに辿り着こうとしていたが、ハンマーを拾って逃げる時間は無かった。
(僕の全ての魔力を振り絞るんだ…!)
「いけええ!!
スーパーマント…!!」