流れ星
…30分は願っただろうか…?
長い間願っている最中…、何かの音が聞こえてきた。
プロロロロロ…
「?」
何かしら?これは…プロペラの音?
それに…どんどんこっちへ近づいてきている…?
私はそう思い目を開け、音のする方へ目を向けた。
「?…あれは…」
プロロロロロ…
大きなプロペラ音を轟かせ、遠くの方からこちらに向かってくるのは…
「飛行船…?」
そう、飛行船がこちらに向かってきている。
こちらとの距離が縮まるに連れて飛行船の大きさや形が徐々に分かってきた。
飛行船はとても大きく、大砲もいくつも積まれておりとても物騒。そして何より…
「あのマークは…!」
飛行船の旗に付いているとても見慣れた、そして今1番見たくないマーク…。
「クッパ軍…!」
プロロロロ…
バババッ!!
「ぅ!?」
クッパ軍の飛行船は私のいる丘の上空に着くとそこで滞空し、飛行船に据え付けられている全てのサーチライトで私を照らした。
あまりの眩しさに目も開けていられない…。
そんな中…
フヨフヨフヨ…
「ヒャーーッヒャッヒャッヒャ!!」
「!?」
(あれは…カメック?)
サーチライトに驚いている中、突如聞こえてきた甲高い笑い声と共にカメックが4体、箒に乗って私のもとへ降りてきていた。
すたたっ
「ピーチ姫、この様な場所で一体何をしているのだね?」
サーチライトに照らされ影が出来ていたが、そんな中でも分かる程のにやついた表情で言うその言葉に嫌悪感が増す。
そしてその表情の裏でどこか勝ち誇ったような感じすら伺える。
私はそれがとても気に食わなかった。
「別に、貴方達には関係の無い事よ」
そう言い私はそっぽを向いた。正直あまり彼らの方を見たくはない。
「あらら、つれないお人だ」
「うひゃひゃひゃ」
そんな私の態度を見てカメック達は私をよりおちょくる様に話し出す。
「でもどうせアイツを待っているだけでしょ?」
「健気だねぇ」
「あぁホント…あいつ…いや…
…マリオはもうここには戻ってこないっていうのになぁ…」