シール収集
…という訳で、こうしてマリオと一緒にまた旅を続けているの。
ロイヤルシールを集めるのもとても大変な旅だったのに、すぐにまたシールを探すという旅にでないといけないだなんて!もう!
疲れているのもそうだけど、それよりも…1番の原因は…
そう思い、ちらっと自分の隣を歩いている人物に目をやる。
彼は私の視線に気づかず、前を見て歩いていた。
…最近どうも彼といると落ち着かないの。別に嫌いになったって訳じゃないの。でもね…会った時とは全然違う。
なんていうか、彼の近くにいるとどうしてか胸がドキドキする。
それに、見られると何故か恥ずかしくなる。
これは会った時には無かった症状よ。もう、私ったらどうかしてるわ!
「ルーシー」
「!?、な、何?;」
急に名前を呼ばれて、ビックリしながらマリオに返事をしたせいで声が裏返っちゃった。なんか恥ずかしい…;
気が付いたら、辺りの景色はすっかり変わっていて、周りは木ばっかり。どうやら迷いの森に入っていたみたい。
「どうしたんだい?今度はボーっとして;」
「べ、別に…考え事してただけよ//;それで、この森に見つけてないシールがあるの?」
「うん、何枚かあると思う。その内の1つなんだけど…」
「?」
「あの先にあると思うんだ;」
そう言ってマリオが指さした先には、見覚えのある大きな穴…。ま、まさか…;
「ねぇ…あそこに…入るって訳じゃないでしょうねぇ…?;」
大きな穴の入口にはこれもまた大きなクモの巣が入口を塞ぐように貼ってある。
「まぁ…その…、そうなんだけど…;」
「嫌よー!またあんな所に入るのー!!;;」
「頼むよルーシー!あの中にドアシールを貼る所があった筈なんだ!;」
「でもまたあいつ等に襲われたくないもん!;;」
「大丈夫!その時は必ず僕が君を守るから!もう絶対に君をあんな目には遭わせないよ」
「!?」
彼はじっと、そう、私の目を見つめてそう言った。
トクン…トクン…
私の鼓動が少しだけ速くなっていくのを感じた。
うぐ…こ、こんなに私を見て、そんなこと言われちゃあ…;;
「…わ…私は、あの場所が生理的に受け付けないのよ。…だから…」
「?」
「…絶対に、私を…守ってよね//;」
「うん。約束する!」
こうして私とマリオはガサゴソ達の住処へと落ちていくのだった。