花火大会


~キノコタウンメインストリート~



ドーーン!


ワー! キレー!


花火が上がりはじめたことにより、会場は今まで以上に賑わいを見せていた



ガヤガヤガヤ



人混みも、花火が上がる前よりも増えてきたようだ



「わー!やっぱりお祭りはいいわねぇ!」

「姫、離れないようにして下さいね;」

「えぇそうね、…じゃあ、このまま貴方の腕を掴んでいていいかしら?離れない為にも」

「えぇ、分かりました」



(…やったわ!!これでマリオとずっと密着…!キャー!!///)



頭の中で大興奮の姫なのであった



暫く歩いていくと…



「あ!ねぇマリオ見て!金魚!」



ピーチが指をさす先には金魚すくいの出店があった



「あぁ、やりますか?」

「えぇ!」


カランコロン


「いらっしゃい!」

「おじさん、一人分お願いします」

「はいよ!5コインね」


チャリン!


「姫、どうぞ」

「ありがと」



姫、金魚すくいにチャレンジ!!




「よーし…!」

「頑張って下さい」



ピーチはたらいの前に座り袖をまくしあげ、金魚をすくう為のポイと器をそれぞれ手に持ち構え、臨戦体勢だ。


マリオもそれを微笑みながら見守る。




「…ムム;」





ピーチは、大きなたらいの中を優雅に泳ぐ金魚達に狙いを定め…






「…見切ったぁあ!!」




バチャ!!




ポイをたらいに突っ込んだ!!




…が!





ポチャン!


「あ!?;」



突っ込んだポイは見事金魚を捕らえたが、水で紙がふやけ破れてしまい、金魚を逃がしてしまったのだ。



「あぁ、惜しい…!」



ヒョイ



「?」



悔しがるピーチの目の前にはポイが



「どうです?おまけで、もう一回チャンス!」


どうやら店の親父が気をきかしてくれたようだ


「え!いいのかしら?」

「えぇ!どうぞ!」

「ありがとう!よーし…!今度こそ!」


ピーチは新しいポイを親父から受け取り、再び臨戦体勢をとった





「…。





…!!」




(今だ!!)





チャポ!



スイッ



ヒョイ…!




ピチピチ!



すくわれた金魚は宙を舞い



チャポン!




見事器に綺麗に入った!!



「や、やったー!」


「おめでとうございまーす!!はいどうぞ!」



親父はピーチがすくった金魚を袋の中に入れ、ピーチに手渡した



「ありがと!ねぇマリ…」

ピーチは満面の笑みでマリオの方に振り返ると…





「やーん、マリオさん浴衣姿素敵ね!」
「私帽子取ったとこ初めて見たわ」

「いや、そんな;」

「ねぇマリオさん!写真いいかしら?」

「へ?あぁいいですよ。カメラはあります?」

「やだマリオさん貴方も一緒に入るんですよ?」

「え?いや、僕はいいですよ;;」

「えーいいじゃないですか!取りましょうよ」

「そうそう」


ワイワイキャキャ



マリオは数人の女の子達に囲まれていた






…ピキ



「…」







…ま






マリオの馬鹿ーーーー!!!!





くるっ




スタスタ




ピーチはマリオに何も告げずその場を離れ歩きだした



(何よ!!マリオの馬鹿!折角金魚取れたのに見てないで!しかも…!




あぁ!もう!マリオなんて知らない!!)




人混みを掻き分け、ピーチはどんどん歩いていくのだった。
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