花火大会

~キノコタウン~


ガヤガヤガヤ


イラッシャーイ!ヤスイヨー!


ママアレカッテー!



街のお城に繋がる大通りには、ひしめく程沢山の出店が建ち並んでおり、それに群がる人々で通りは埋めつくされていた。



カランコロン


「うわぁ!!凄いねぇ!!」

「本当に…、よく一週間でできたものだよねぇ…;」

「本当だよね、凄いや。…あ!兄さん見て!!キノコ飴屋さんだよ!買ってこうよ!」

「ルイージ、その前にまず姫の所に挨拶に行かなきゃ」

「ぁ、そうだったね//;」

2人は、この国の人々のイベントに対する行動力の凄まじさに圧倒されつつ、人混みの中を掻き分けながら、姫が待つ城へ向かったのだった。




~ピーチ城~


「2人共いらっしゃい!」
「はぁい!」


2人がお城に到着するとピーチとデイジーが迎えてくれた



「こんばんは」

「うわぁ!二人ともお綺麗ですねー!」



ピーチもデイジーも浴衣姿だ!


ピーチはピンクの布地に桃の花が描かれており、デイジーは山吹の布地に、彼女のいつも身につけている花形のブローチと同じデザインの花が描かれていた。


2人共髪は上げており、綺麗なかんざしで結ってあるようだ


「えへへ~!どう?マリオ、似合うかしら?」


そう言いピーチは袖を持ち、全体を見せるようにしながらマリオに尋ねた


「えぇ、とてもお似合いですよ」


マリオも彼女の言動に微笑みながらそう返した


「素直にそう言われると照れるわね//;」

「フフ、貴方達も今日は浴衣なのね」

「うん、ピーチ姫に言われてね、僕等も今日は浴衣なんだ!」


彼等兄弟も、一週間前の約束の通り浴衣姿だ


「?マリオ、貴方帽子取らないの?」


デイジーの言う通り、ルイージは帽子を取っているのに、マリオはいつもの帽子を被っていたのだ


「取れば?って言っても聞かないんだよ」

「いいじゃないか、これ位…」ムスッ



「…でも、なんか浴衣には似合わないわよねぇ」


「!?」


そう言い出したのはデイジーだ



「そうね、じゃあマリオ、帽子取って」


「!?;」


ピーチにいたってはもう命令だ


「だって、兄さん」


「…はぁ;;」
(いいじゃないか帽子位…)


とか思いつつ渋々帽子を外すマリオ






その時








ドーーン!




「?」


「あら?もう始まったのね!」


どうやらもう花火が上がり始めたらしく、城の中にも、音がうるさい位聞こえてきた


「本当だわ。ねぇマリオ!見に行きましょ!」


そう言いピーチはマリオの腕を取り引っ張る


「え?外に出て大丈夫ですか?ベランダで見た方が…;」

「大丈夫よ!ちゃんと許可取ったから、ほら早く」

「わわ、ちょっと;;」


カランカランカラン!!


ピーチは無理矢理マリオを連れ、下駄の音を響かせながら城の入口へ走っていった!


「フフフ、元気ねぇ」

「うん本当に。…それじゃあ、僕等も見に行こうか」

「えぇそうね」


ルイージとデイジーは出ていった2人に微笑みつつ、城の入口へと歩いていくのだった。
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