バッジ -その3-

ノーゼルはもうすぐ目的が達成されると確信し舞い上がっているのか、マリオ達に計画の詳細を嬉しそうに語り始めた



「何だって!?」




「ふふふ、この薬はな、変身したいものの体液や体の一部を混ぜて投与すると、そいつに変身することができる薬なのだ」




「!?だから被験者の皆や私の血を取ったのね!?」



「!?…成程。君達クッパ軍がキノピオになりすまし、内側から王国を潰すってところか」



「ふふ、御明答。我々クッパ軍がキノピオになりすまし攻撃をすれば、誰が本物なのか、偽物なのか分からなくなるだろう。それなら貴様も迂闊に攻撃できまい。もちろん、王国の住民同士もだ。住民は皆目の前のキノピオを信じていいのか分からず疑心暗鬼になり、そして…」




「誰も信じなくなる」




「その通りだよマリオ」



明かされたノーゼルの計画。彼の計画がこのまま進んでしまえば、キノコ王国は誰も信じられない国になり、クッパ軍の手に落ちてしまうだろう





だが、その中でマリオはある疑問を抱いていた




「じゃあ、何故こんな所で研究をしているんだ?クッパの下でなら他のカメックだっているし、もっと研究が早く終わったかもしれないじゃないか」




「確かにそうだ。…だが、マウスの調達にはここがちょうどよかったのだよ」



「?本当にそれだけの理由なのか?」


「そうだ、それだけだ」




マリオは何故かノーゼルの言うことに疑問を感じた



カメック部隊の魔力なら被験者の調達位、ワープさせてしまえば楽だしお手の物なのではないか…?


もしかしたら、そうすることの出来なかった理由でもあるのか…?




「本当にそうなのか?他にこうしなければならなかった理由でm」
「だから!!それだけだと言っているだろうが!!」

「!?」




ノーゼルは急に、マリオの話を遮るように怒鳴りだした!



「!?」
(あ!)




その時





ノーゼルはキレて興奮したのか、マリオに怒鳴るとき、注射器をピーチの腕の所からうっかり外し、注射器の持つ手をマリオの方へ向けてしまったのだった




「!」



勿論、マリオはそれを見逃さなかった




ドガッ!!




「ぐあっ!;」




マリオを取り押さえていたヤミノコノコを振り払い、そのままヤミノコノコに蹴りをいれた!
蹴られたヤミノコノコは衝撃で体を甲羅の中に引っ込めた!




「!?しまっt」
ボコッ!!


「ギャ!?;」





ドゴオオオ!!



ノーゼルが気付いた時にはもう遅かった


体を引っ込めたヤミノコノコの甲羅をぶつけられ、飛ばされたノーゼルはそのまま壁に衝突し、意識を失ったのか床に倒れ伸びてしまったのだった。



「とう!!」


ボカッ!


「あだっ!!;」



「?」



マリオはふと声のする方へ振り向くと



「兄さん!無事?」

「ルイージ!」



なんとルイージがいたのだ!


ルイージは呆気にとられていた地下の者を攻撃し、キノーラを助けていた



「凄いじゃないかルイージ、一人でここまで来れるなんて!」

「はは、まぁね;」
(入ろうか迷ったなんて言えない;)



マリオは今のうちにピーチを縛っている縄を解いた



「大丈夫ですかピーノさん」

「えぇなんとか;」

「ごめんなさい。僕がついていながら、こんな目にあわせてしまって…」

「いえ、そんな、貴方が悪いんじゃないわ。そう、悪いのは…」




「いつつ…;」



そう言うピーチに睨まれながらノーゼルは起き上がらろうとしていた
5/11ページ
スキ