バッジ ‐その1‐

(ま、マリオ…!;)




やっと見つけれたのは嬉しいが、見るのではなく直接会ってしまったということと、それが自分からでなく向こうからきてしまったことにより、ピーチはパニクり心の準備が整っていないでいた



「こんな所でどうしたんですか?」



そんなピーチにマリオは質問をした




「ぇ?ぁ、ええっと…;」


ど、どうしよう!;



まさか話すとは思っておらず何も考えていなかった…


なんて言えばいいのか分からない…;





焦る姫!












ええい!こうなったら!!







「ぁ、あの!私、この地には観光で来ておりまして;」









・・・・。









「あ、観光客の方ですか!」

「はい!そうですわ!」
(よし!なんとかばれてない!)




とりあえず一安心



ピーチ、心の中で小さくガッツポーズ




「あの、それで、勝手ながら貴方のお家を一度でも拝見したいと思っておりまして…;」

「僕の家を?」

「はい!貴方は有名だから、貴方の家に行けば会えるんじゃないかと思って;」


我ながらよくこうも嘘をぽんぽんと出てくるのか不思議に思えてくるわ…



ピーチは不思議な感覚を覚えていた





「え?じゃあ、僕に会いに?」


「は、はい、そうなんです//」


「そうなんですか、嬉しいなぁ、ありがとうございます//;」



なんだかこう照れているマリオを見るのも久しぶりだわ




そう思いながらピーチは微笑んでいた




「あの、お名前は…?」





ことを凌げて油断していたピーチに、マリオは不意に名前を聞いてきたのだった






「名前?私の名前はピー…




ぁ;」






(!?し、しまった!!つい…!;)


不意に聞かれた為、つい自分の名前を言いそうになってしまった




「ピー?」




「ぁ、いや、えっと…;」



ヤバイ…







名前考えてなかった!



またもや窮地に立たされる姫!





どうしよう…




ピー…、ピー…














「ピ、








ピーノ…;」



「ピーノさん?」




必死に名前を捻り出した結果、どうやらピーチはピーノという名前になったようだ



(あああああ!!もっとましな名前にすれば良かった;)



後悔は決して先に立たないものである




「へぇー、なんか可愛らしい名前だね(^^)」



(それ、本気で言ってるのかしら…?;)




マリオの発言に少々耳を疑うピーチなのだった
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