バッジ ‐その1‐
~数十分後~
「ご協力感謝します」
「本当に有難うございました」
「いえ、そんな;」
辺りには数台のパトカーが止まっており、先程のびたヤミノコノコ達はパトカーに乗せられ御用となっていた
そして現在マリオは警官に助けた女性と事情を話していた
「数日前から夜の10時以降は外出を控えるようにと言われているはずですが…何故こんな時間に出歩いていたのです?」
警察官は女性に尋ねる
「残業があって…それがどうしても今日中に終わらせないといけなかったもので…;」
女性は質問におずおずと答えた
「そうですか、でも今回はマリオさんが駆け付けて来たお陰で貴女は助かったのです。もしそうでなかったら貴女は今頃どうなっていたか分かりませんよ」
「本当にすいませんでした;」
女性はマリオに深く頭を下げ、他の警官に付き添われて帰っていった
「マリオさんも夜分遅くまでご苦労様です!」
「いえ、そちらこそご苦労様です」
「今回は本当に感謝します!やっとあの集団の仲間を捕らえられました!」
「えぇ、これであの集団のアジトの場所を掴むことができればいいのですが…」
「はい、これからあいつ等をこってり絞って吐かせます!」
「お願いします」
「長時間でお疲れでしょう?この時間からは我々警察が街中をパトカーで巡回しますので、マリオさんはお休みになられて下さい」
時刻は、もう次の日を迎えていた
警察が動くのなら、奴らもそう大きく動くことはないだろう…
「分かりました。お願いします」
こうしてマリオはその場を後にするのだった
~マリオの家~
ガチャ
「ぁ!お帰り兄さん」
マリオが家に帰ると、ルイージが出迎えてくれた
「ただいま、眠いんじゃないかい?寝てて良かったのに」
「兄さんが頑張ってるのに僕だけのうのうと寝てられないよ」
「それはありがと」
マリオは微笑みながらそう言い、椅子に腰を下ろした
「どう?あいつ等なんとかなりそう?」
ルイージも椅子に腰を下ろし、尋ねる
「分からない。…でもさっきその集団だと思われる奴ら数人を捕まえることができた」
「本当!?じゃああいつらのアジトの場所が分かるかもしれないね!」
「うーん、そう簡単に吐くとは思わない」
「そう…、…でも」
「?」
「なんで地下の奴らがこうも頻繁に地上に出回るようになったのかなぁ。それに加えて人さらいなんて…今までこんなことなかったのに…」
ルイージの言う通り、今キノコタウン中で大変なことが起こっていた
地下を縄張りとしている物達が何故か夜な夜な地上に出て来ては、夜中ひとりでいる歩行者を拉致していた
被害者は多数。とうとうお城が数日前、街中に夜間出歩かないよう呼び掛け、警察が総動員で拉致された者達と犯行グループの捜索、街中の巡回等にあたる始末
そしてマリオも、警察とお城からの頼みで警察の協力をすることになったのだ
「…。地下で何かが起こった。それだけは分かる」
「うーん、その何かが分かればなぁ…」
「地下の奴らはね、いくつかのグループで分かれてるんだ」
マリオは地下の者達のことを話し出した
「グループ?」
「うん、まぁ、不良のグループみたいなものだよ。それぞれちゃんと縄張りもあってさ、時々武力抗争もしてる」
「へぇ」
「僕はね、そいつらの縄張りとかたまり場とか何気に知ってるんだ」
「それは凄いね」
「それで異変が起こった後に地下へ見に行ったんだ。そしたら、それぞれのたまり場にはグループの誰一人もいなかった」
「え!?…ということは?」
「地下の者達の仕業、事件発覚後それぞれの縄張りには誰もいない、グループ同士ではそれ程交友関係は良くない…。これは推測だけど…」
「う、うん;」
「もし、地下の者達のグループ全てを統率する、そんなことが出来る者が現れたとしたら…?、そしてもし、その統率者が魔法を使えるとしたら…?」
・・・・。
「ええええええ!?そ、そんな奴が現れたら厄介だよ;;…でも、なんで住人をさらうんだろう?」
「うーん、それは本当に分からない…;」
マリオはよく地下を散策している
王国の様々な地方に行くには地下を通っていく方が早いからだ
冒険心がくすぐられるというのもあるのかもしれないが、どちらにしろマリオは地下のことを誰よりも知っている
そのマリオが未だに敵のアジトが分からないというのだから、本当に魔法を使える奴がいて、犯行グループのアジトを隠しているのかもしれない…
今回の事件は動機等訳が分からなすぎてなんか気味が悪い…
そうルイージは思っていた
「さてと…お風呂入って寝るかな」
「うん、そうした方がいいよ。ふわぁ…、僕も寝ようかな」
「うん、おやすみ」
この事件、地下の者達を利用している黒幕がいるかもしれない…
絶対解決してやるんだ!
こんなこと、絶対許されてはいけないのだから…!
そう、決意を新たにするマリオだった…
《バッジ》
「ご協力感謝します」
「本当に有難うございました」
「いえ、そんな;」
辺りには数台のパトカーが止まっており、先程のびたヤミノコノコ達はパトカーに乗せられ御用となっていた
そして現在マリオは警官に助けた女性と事情を話していた
「数日前から夜の10時以降は外出を控えるようにと言われているはずですが…何故こんな時間に出歩いていたのです?」
警察官は女性に尋ねる
「残業があって…それがどうしても今日中に終わらせないといけなかったもので…;」
女性は質問におずおずと答えた
「そうですか、でも今回はマリオさんが駆け付けて来たお陰で貴女は助かったのです。もしそうでなかったら貴女は今頃どうなっていたか分かりませんよ」
「本当にすいませんでした;」
女性はマリオに深く頭を下げ、他の警官に付き添われて帰っていった
「マリオさんも夜分遅くまでご苦労様です!」
「いえ、そちらこそご苦労様です」
「今回は本当に感謝します!やっとあの集団の仲間を捕らえられました!」
「えぇ、これであの集団のアジトの場所を掴むことができればいいのですが…」
「はい、これからあいつ等をこってり絞って吐かせます!」
「お願いします」
「長時間でお疲れでしょう?この時間からは我々警察が街中をパトカーで巡回しますので、マリオさんはお休みになられて下さい」
時刻は、もう次の日を迎えていた
警察が動くのなら、奴らもそう大きく動くことはないだろう…
「分かりました。お願いします」
こうしてマリオはその場を後にするのだった
~マリオの家~
ガチャ
「ぁ!お帰り兄さん」
マリオが家に帰ると、ルイージが出迎えてくれた
「ただいま、眠いんじゃないかい?寝てて良かったのに」
「兄さんが頑張ってるのに僕だけのうのうと寝てられないよ」
「それはありがと」
マリオは微笑みながらそう言い、椅子に腰を下ろした
「どう?あいつ等なんとかなりそう?」
ルイージも椅子に腰を下ろし、尋ねる
「分からない。…でもさっきその集団だと思われる奴ら数人を捕まえることができた」
「本当!?じゃああいつらのアジトの場所が分かるかもしれないね!」
「うーん、そう簡単に吐くとは思わない」
「そう…、…でも」
「?」
「なんで地下の奴らがこうも頻繁に地上に出回るようになったのかなぁ。それに加えて人さらいなんて…今までこんなことなかったのに…」
ルイージの言う通り、今キノコタウン中で大変なことが起こっていた
地下を縄張りとしている物達が何故か夜な夜な地上に出て来ては、夜中ひとりでいる歩行者を拉致していた
被害者は多数。とうとうお城が数日前、街中に夜間出歩かないよう呼び掛け、警察が総動員で拉致された者達と犯行グループの捜索、街中の巡回等にあたる始末
そしてマリオも、警察とお城からの頼みで警察の協力をすることになったのだ
「…。地下で何かが起こった。それだけは分かる」
「うーん、その何かが分かればなぁ…」
「地下の奴らはね、いくつかのグループで分かれてるんだ」
マリオは地下の者達のことを話し出した
「グループ?」
「うん、まぁ、不良のグループみたいなものだよ。それぞれちゃんと縄張りもあってさ、時々武力抗争もしてる」
「へぇ」
「僕はね、そいつらの縄張りとかたまり場とか何気に知ってるんだ」
「それは凄いね」
「それで異変が起こった後に地下へ見に行ったんだ。そしたら、それぞれのたまり場にはグループの誰一人もいなかった」
「え!?…ということは?」
「地下の者達の仕業、事件発覚後それぞれの縄張りには誰もいない、グループ同士ではそれ程交友関係は良くない…。これは推測だけど…」
「う、うん;」
「もし、地下の者達のグループ全てを統率する、そんなことが出来る者が現れたとしたら…?、そしてもし、その統率者が魔法を使えるとしたら…?」
・・・・。
「ええええええ!?そ、そんな奴が現れたら厄介だよ;;…でも、なんで住人をさらうんだろう?」
「うーん、それは本当に分からない…;」
マリオはよく地下を散策している
王国の様々な地方に行くには地下を通っていく方が早いからだ
冒険心がくすぐられるというのもあるのかもしれないが、どちらにしろマリオは地下のことを誰よりも知っている
そのマリオが未だに敵のアジトが分からないというのだから、本当に魔法を使える奴がいて、犯行グループのアジトを隠しているのかもしれない…
今回の事件は動機等訳が分からなすぎてなんか気味が悪い…
そうルイージは思っていた
「さてと…お風呂入って寝るかな」
「うん、そうした方がいいよ。ふわぁ…、僕も寝ようかな」
「うん、おやすみ」
この事件、地下の者達を利用している黒幕がいるかもしれない…
絶対解決してやるんだ!
こんなこと、絶対許されてはいけないのだから…!
そう、決意を新たにするマリオだった…
《バッジ》