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~マリオの家~

「「…」」


(うわぁ、今日の兄さんかなりご立腹だな)

そう思うルイージの目の前には、黙ったまま腕を組み佇んでいるマリオと、椅子にちょこんと座りバツの悪そうな顔をしているピーチ姫がいたのだった。

ゴゴゴゴゴ…と聞こえてきそうなオーラを漂わせ黙ったままだったマリオが静かに口を開いた。

「…何故姫はあの場にいらしたのです?」

「…、貴方の家に遊びに行こうとしていました」

「成る程、キノじぃに黙って一人でここまで来る事自体から既によくありませんが今は一旦置いときましょう。僕が聞きたいのはその先の事です」

質問にしずしずと答えるピーチ姫だが、その顔に冷や汗が出ているのは少し離れた位置にいるルイージにもよく分かった。

「何故貴女は街の街路樹に登っていたのですか?」

「それは…、子どものキノピオが風船をその木に引っかけちゃったから取ってあげようとして…」
「姫、僕が聞きたいのはそういう理由ではないです」

「うっ…」

「お忍びの時にあのような目立った行動を取るということは、貴女のことがバレる可能性が大きくなるということです。それを分かっているのですか?」

「そ、それは分かってるわよ…」

「分かっているのならやめて頂きたい。そもそもお忍びで民間人に紛れて行動していた中だとしても、貴女は一国の姫君です。姫としてもう少しお淑やかにするべきですよ」

「だ、だって目の前で子どもが泣いてたんだもの!放っておける訳がないじゃない!」

「それは僕の仕事です。あそこからここ…僕の家までは目と鼻の先だったのですから、一旦離れて僕に教えて頂ければ良かったじゃないですか」

「そ、それはそうかもしれないけど…!」
「それに」

ピーチの応えに被せるように言うものだから、ピーチは少し驚いたようだ。

「女性が木に登るということ自体が危ないんです!あの時は偶々通りかかった人が僕を呼んでくれたから貴女を助ける事ができたんです。もしそうでなかったら貴女はあのまま落ちてしまっていたのですよ!」

実は、ピーチは風船を取る為木に登った際、手を掛けた枝が細く折れてしまい木から落下するという事故が発生していたのだった。
マリオが言った通り、彼があの場にいなければ、ピーチは確実に高所から落下し地面に打ち付けられていただろう。
マリオはそのピーチの危機管理の甘さに怒っていたのだ。

「先程も言いましたが貴女は一国の姫君で嫁入り前なのですよ!万が一怪我をして傷ものになってしまったらどうするのですか⁉」

「そこは大丈夫よ!」

「!?」

そう自信満々に言うピーチにマリオはただ驚くばかりだ。

「な、何故大丈夫なのです?」

「私丈夫だし!」

「いや、丈夫って…そんな根拠のない…」
「それにね」

「?」

「もし私が傷ものになって貰い手がいなかったら…その時はマリオに貰ってもらうわ!」

そう言った時のピーチの顔はとても良い笑顔だとルイージは思った。一方マリオは…

「な…っ…な…!…」

顔を赤くし、口をパクパクとさせているが驚きのあまり声が出ていない状態になっていた。


「「な?」」


「な…何言ってるんですかーー!!」


マリオの怒号は遠くの山にまで響いたと言う←


マリオさんをこんなにも振り回せるのはきっとピーチ姫だけですね。
その後2人は姫を探しにやってきたキノ爺に怒られます←
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