拍手集


ザァーーーー


ネス「あぁあ…」

トゥ「雨…降ってきちゃったね」


突然降ってきた大粒の雨…


現在子どもたちは公園の木の下で雨宿り中。


この様子では、当分止みそうにはなさそうだ。


ピカ「はぁ、傘持ってくればよかったな」

プリ「そうでしゅね」

ポポ「あーめあーめふーれふーれかーあさーんがー、おーむかーえきーてくーれうーれしーいなー、ピーチピーチジャーブジャーブラーンラーンラーン」


ネス「ママかぁ、…ママの作ったハンバーグ食べたいな…」

リュ「……ママ…」


ペシッ!
「馬鹿!なんでそんな歌歌うのよ!」ヒソヒソ

ナナはポポの頭をはたいた!

「ご、ごめん;」ヒソヒソ



その時



「ねぇ、なんで母さんが迎えに来てくれて嬉しいんでちゅか?」



ピチューが不思議そうな顔でそう聞いてきたのだ。



「「え?」」



ネス「それは…えーと…;」

ディ「うーん:」


皆上手い言葉が出てこず、中々返答が出てこない。


ピカ「たしかに、俺は母さんというよりご主人…だったな………ご主人…」


ディ「オイラも母ちゃんいないしなぁ…、分かんないや…」

トゥ「僕はおばあちゃんだったな…」



ザァーーーー



ポポ「雨、止まないね…」

ナナ「私達帰れるのかしら…?」

ネス「最悪濡れて帰るしかないなぁ…」

トゥ「うん…」




ザァーーーー




ピチュ「…。…お家、帰りたいでチュ…」

プリ「プリンもでしゅ…」

ポポ「僕も…なんだか淋しくなっちゃった…」

ナナ「発端のアンタが何言ってるのよ…」

「ナナだって…淋しそうな声してるじゃないか…」

「そんなこと……あるけど…」




ザァーーーー…







「「おーい!」」



「「!?」」


降りしきる雨の中、遠くから聞こえてくる声に、子どもたちは顔をあげると…。



リュ「あ!?マリオさん!」

ディ「ヨッシーもいるよ!」


マリオとヨッシーがこっちに向かって来ているのだった!



ヨッ「迎えに来ましたよぉー!」

ネス「あ!僕達の傘だ!」

マリ「ヨッシーが教えてくれたんだよ」

「「え!?」」

ヨッ「僕見送ったじゃないですかぁー!その時皆傘持ってなかったの見たんですよぉー」

ネス「あ、そういえば公園行ってくるって言ったっけ;」

トゥ「確かに;」



マリ「さぁ、帰ろう」


「「うん!!」」




「あ、ねぇ」


「「?」」


ネスは皆に振り向きこう言った。



「母さんじゃないけどさ…、迎えに来てくれるって嬉しいんだよ!今みたいにさ!ね?ピチュー?」



「うん!凄く嬉しいでちゅ!!」



皆も納得したように、そして嬉しそうにうなずいていた。


2人「?」



帰り道、まだまだ雨は降り止まない。


だが…


「「あーめあーめふーれふーれ”なーかまー”がーおーむかーえきーてくーれうーれしーいなー、ピーチピーチジャーブジャーブラーンラーンラーン!!!」」


「おや?懐かしい歌を歌ってるね」

「替え歌ですかぁー!いいですねぇー!さぁ、館に帰ったら皆でおやつ食べましょうねぇー」


公園の木の下にいたときとは違う穏やかさが子どもたちを包んでいたのだった…。



この歌は、意味を分かってて、尚且つこの歌と同じ境遇であるからこそ、笑顔で歌えると思うんだ。
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