タンポポ
~スマブラ館~
ある日、ロイは廊下を歩いていました。
「あ~、暇だな…。百人組み手でもしにいくかな…?」
そうぶつぶつつぶやきながらロイが歩いていると…
…ガ…
…ンダ!!
「?」
何処からか声が聞こえてきた
ロイが声のする方へ行ってみると…
「だーるーまーさーんーがー…」
「「…」」
ジリジリ…
「転んだ!!」バッ!!
「「…!?」」ピタッ!!
・・・。
「…チッ。…だーるーまーさーんーがー…」
中庭で子どもたちが遊んでいた
そしてその中に
「…ぉ?」
ロイの目に止まったものがあった
「あいつは…誰だっけ?」
彼の視線の先には、子どもたちの中に混じってポケトレが一緒になって遊んでいたのだった
「名前なんだっけっかなぁ、ポケ…トレ…だっけ…?」
(ここ最近来てなかったし、それにあいつ、なんか影薄いしあんまり関わってないんだよなぁ)←
「ま、君リストラしたしねぇ」
「そうなんだよなそれもあっ…
て!!!?」
振り返るとそこにはマルスがいた
「なんであんたがここにいるんだーー!!いつだ!何時からいた!?後その単語を言うな!へこむだろうが!;」
「おぅおぅ、いつもながら威勢の良い吠えっぷりだね」
「おいおい誰のせいだと思ってんだ!!?あ゛!?」
「どうだいその怒りを他にぶつけてみないかい?君暇そうだし」
「は?;」
「そうかそうか分かってる。じゃあ行くよロイ」
「は?ぇ?ちょ、どういうことだ!?;」
「大丈夫大丈夫、ちょっと黒焦げになるだけだからさ」
「全然大丈夫じゃねぇだろうが!!…は!まさかお前あのステージに連れて行く気じゃ…!」
「おや、よく気付いたね、そうだよ。さぁフォックスがお呼びだ、頑張ってくれたまえ。"僕の代わりに"」
「オイイイ!?なんでお前の代わりに俺がいけにえにならねぇといけねぇんだ!!」
「もう、分からないのかい?君の分は君が、僕の分も君がやるって何度も言ってるじゃないか」
「なんだよそのジャ〇アン理論!初めて聞いたぞ!!」
「さぁ時間が無い!もたもたしてると僕が怒られる。行くよロイ」
そう言うとマルスはロイのマントを掴み引っ張る
「だからいつ行くなんて言った!?」
「うんうん、そんな事言ってても本当はあのステージに行きたいんだろう?分かってる分かってる」
「分かってねぇよ!ちょ!放せーーーー!!!!」
ズルズルズル
ロイの叫びも虚しく、マルスにマントをズルズルと引っ張られ、フォックスのステージに連れていかれるのだった…
だがこの時
ポケトレへの彼の印象ががらりと変わってしまう出来事が起きるなんて、彼は微塵にも思っていなかったのだ…