初試練


そして2週間後

~スマブラ館居間~

そこには様々な新規メンバーが集められていた。

そんな中

「…」
(お、落ち着かない…)

周りには屈強な男の他に大きな剣を持った剣士、女性や人外など多種多様だ。その気迫に押されたのか、Jr.はどことなくソワソワしているのであった。

「Jr.様、ソワソワなされて、緊張なされているのですか?」

「⁉」

先程まで側にいてくれたクッパが、もうすぐ説明が始まるということでここから出て行ってしまったのもあり、7人衆の末っ子ラリーに図星なことを聞かれドキッとしてしまったJr.であったが、すぐに不敵の笑みを見せた。

「ふ、ふん!別に緊張している訳ではないぞ!ただ説明が始まるのが待ち切れないだけだ!」

そう言い踏ん反り返るJr.の姿に7人衆はおー!と感嘆の声を上げた。

「流石はJr.様!勇ましいお姿です」

「そっかー!オイラてっきり緊張しているかと思ったけど、違うんだね!」

「失礼だぞラリー。Jr.様のは武者震いという奴だ」

「なるほど!ロイは物知りだな!」

「ギャハハ!虚勢を張ってるという可能性もあるぞ!」

「失礼極まりないし、ほんとその笑い方下品よイギー」

「おいレミー!!見てみろよ!!なんだか俺も武者震いしてきたぞ!!」

「ほ、本当に震えてる…!さ、流石モートンだね」
(単純だな…)

ルドウィッグの発言を皮切りに口々に意見を述べていく7人衆。彼等の様子からして気付いてはなさそうなので内心ホッとしていたJr.なのであった。

そんな中…

「あら、貴方達もスカウトされたのですね」

「「!?」」

声のした方に振り向くとそこにはロゼッタが立っていたのだった。
周りには2匹のチコが飛びかい、当の本人はにこやかな表情でこちらに歩いてきた。


「な、なんだ、星の魔女か!オマエもここにスカウトされたのか?」

「えぇ、そうです。ここに集まるようにと言われ来てみたら貴方達がいたので挨拶でもと」

「そ、そうか。それは良い心がけなのだ!」

顔見知りであった為安心はしたが、最初は色々あった故にどう関わってよいのか未だに分かっていない人物の登場で、Jr.は戸惑いの色を隠せないでいた。

そんなJr.の心境を知ってか知らずか、ロゼッタは優しく微笑みを浮かべた。

「ふふふ、これからはライバルでもあり仲間でもあるのですね。今後もよろしくお願いしますわ」

「そ、そこまで言うなら、よろしくしてやってもいいぞ!」

フンッと腕を組んでそう言うJr.に、ロゼッタはあらあら…と、微笑み返すのだった。
2/7ページ
スキ