イカ
~海岸~
ザザーーン…
ザザーーン…
ルイージ、リンク、ピットの3人は夕方に訪れた断崖絶壁の崖…の近くの浜にいた。
夜の海は、月明かりに照らされとても幻想的である。それと同時に、その底の知れぬ暗く黒いものが大きく蠢く姿は、己の小ささを痛感するほどの恐怖をその場にいる者に植え付ける。
「スイッチオン!」
カチッ! ピコーン…ピ…ピ…ピ…
「うん、大丈夫。ちゃんと機能しているよ」
そう言うルイージが起動させたのは、ゲームボーイのような形の機械だ。画面はレーダーのようになっており、赤い点が1つ、ピ!という音と共に点滅している。ピットは初めて見るものに目をぱちくりとさせた。
「な、なんですかそれ…?」
「あぁこれ?これは兄さん専用探索器だよ」
「そ、そんなものがあったんですか!?」
「うん、ちょっと前にね、作ったんだ」
「でもよく機能してますねぇ、マリオさんは海底にいるのに」
「ふふーん、魔法を侮ってはいけないよ。後は僕の技量かな?」
「あーはいはい、それより」
「ちょ、そんな無下にしないでくれる!?」
そう言われたリンクだが何ごともなかったかのように話を続けた。
「薄緑のレーダーさえあれば、これで海底を進められる」
「た、確かにそうですね!でもそのレーダー、水の中大丈夫なんですか!?」
「うん、大丈夫!パルテナさんに奇跡かけてもらった」
「さっすがパルテナ様!!素敵でっす!!」
((ほんとパルテナのことになるとうるせぇな…))
「まぁいい、とにかく…行くぞ!」
「「おう!」」
ザブーーーン!!!
こうして3人は暗い暗い海の底へ自ら潜っていくのだった。
~海の中~
海上とは打って変わり、音も無い、風も無い、静かで暗い闇の中。キラキラと照らしてくれていた月の光も、沈めば沈むほどその光は鈍いものとなりいつしか暗闇に飲まれていた。
そんな中…
ウィーーン…
何故かサーチライトのように光り自動で進んでくれるカメの甲羅をビート板にして泳ぐ影が3つ。
「わっはー!これは良いです!楽ちん楽ちん!」
「そんなに喜ぶことかな?普通だと思うけど?」
「どんな普通だよ」
現在3人は、ロゼッタがくれたギャラクシー仕様のカメ甲羅を使い海中深くまで潜っていた。何故海中で喋っているのかというと、パルテナ特製、海泳の奇跡により水中で息継ぎ、お喋り、水圧にも耐えられるというチート仕様である。
ピ…ピ…ピ…
「どうだルイージ、まだか?」
「うーん、もうちょっと先だね」
リンクの問いかけに、ルイージは片手でレーダーを確認しながら答える。どうやら彼らは奇跡の加護により、視界も良好なようだ。
「うーん、ここら辺は岩礁が多いですねぇ。先があまり見えないです」
ピットの言う通り、3人は巨大な岩礁の合間を縫うように進んでいた。甲羅のライトに写るのは岩ばかりだ。リンクもピットの言葉に頷く。
「確かに、気を付けねぇとな。ていうかこのまま行って大丈夫なのか?これで行き止まりだったら洒落になんねぇぞ」
「いや…大丈夫」
そう返したルイージの言葉に2人はきょとんと彼を見やる。それはまるで、分かっているかのような確信に満ちた言葉だった。
「この先にきっと兄さんはいる。…そんな気がする」
彼がそう呟いてすぐに大きな岩礁が見えた。だが、他の岩礁とは何かが違っていた。
「あの岩礁…隙間から光が漏れてますね」
「あぁ、何かあるな。あの岩の奥に」
「うん、行ってみよう」
3人は光の漏れでる先へ進めていく。
岩礁の隙間を抜けるとそこには…
「な、何ですかあれ!?」
「デカい貝…なのか?」
2人の言う通り、とてつもなく巨大な巻貝が光を帯び海底に鎮座していた。大きさは大きな病院やホテル程だろうか、人が何百人も入れそうな程かなり大きい。
その巨大貝をルイージは食い入るように見つめた。
ピ…ピ…ピ…
レーダーも、心の中もそう告げていた。
「…間違いない…」
「「?」」
「兄さんは、あの中にいる」
ザザーーン…
ザザーーン…
ルイージ、リンク、ピットの3人は夕方に訪れた断崖絶壁の崖…の近くの浜にいた。
夜の海は、月明かりに照らされとても幻想的である。それと同時に、その底の知れぬ暗く黒いものが大きく蠢く姿は、己の小ささを痛感するほどの恐怖をその場にいる者に植え付ける。
「スイッチオン!」
カチッ! ピコーン…ピ…ピ…ピ…
「うん、大丈夫。ちゃんと機能しているよ」
そう言うルイージが起動させたのは、ゲームボーイのような形の機械だ。画面はレーダーのようになっており、赤い点が1つ、ピ!という音と共に点滅している。ピットは初めて見るものに目をぱちくりとさせた。
「な、なんですかそれ…?」
「あぁこれ?これは兄さん専用探索器だよ」
「そ、そんなものがあったんですか!?」
「うん、ちょっと前にね、作ったんだ」
「でもよく機能してますねぇ、マリオさんは海底にいるのに」
「ふふーん、魔法を侮ってはいけないよ。後は僕の技量かな?」
「あーはいはい、それより」
「ちょ、そんな無下にしないでくれる!?」
そう言われたリンクだが何ごともなかったかのように話を続けた。
「薄緑のレーダーさえあれば、これで海底を進められる」
「た、確かにそうですね!でもそのレーダー、水の中大丈夫なんですか!?」
「うん、大丈夫!パルテナさんに奇跡かけてもらった」
「さっすがパルテナ様!!素敵でっす!!」
((ほんとパルテナのことになるとうるせぇな…))
「まぁいい、とにかく…行くぞ!」
「「おう!」」
ザブーーーン!!!
こうして3人は暗い暗い海の底へ自ら潜っていくのだった。
~海の中~
海上とは打って変わり、音も無い、風も無い、静かで暗い闇の中。キラキラと照らしてくれていた月の光も、沈めば沈むほどその光は鈍いものとなりいつしか暗闇に飲まれていた。
そんな中…
ウィーーン…
何故かサーチライトのように光り自動で進んでくれるカメの甲羅をビート板にして泳ぐ影が3つ。
「わっはー!これは良いです!楽ちん楽ちん!」
「そんなに喜ぶことかな?普通だと思うけど?」
「どんな普通だよ」
現在3人は、ロゼッタがくれたギャラクシー仕様のカメ甲羅を使い海中深くまで潜っていた。何故海中で喋っているのかというと、パルテナ特製、海泳の奇跡により水中で息継ぎ、お喋り、水圧にも耐えられるというチート仕様である。
ピ…ピ…ピ…
「どうだルイージ、まだか?」
「うーん、もうちょっと先だね」
リンクの問いかけに、ルイージは片手でレーダーを確認しながら答える。どうやら彼らは奇跡の加護により、視界も良好なようだ。
「うーん、ここら辺は岩礁が多いですねぇ。先があまり見えないです」
ピットの言う通り、3人は巨大な岩礁の合間を縫うように進んでいた。甲羅のライトに写るのは岩ばかりだ。リンクもピットの言葉に頷く。
「確かに、気を付けねぇとな。ていうかこのまま行って大丈夫なのか?これで行き止まりだったら洒落になんねぇぞ」
「いや…大丈夫」
そう返したルイージの言葉に2人はきょとんと彼を見やる。それはまるで、分かっているかのような確信に満ちた言葉だった。
「この先にきっと兄さんはいる。…そんな気がする」
彼がそう呟いてすぐに大きな岩礁が見えた。だが、他の岩礁とは何かが違っていた。
「あの岩礁…隙間から光が漏れてますね」
「あぁ、何かあるな。あの岩の奥に」
「うん、行ってみよう」
3人は光の漏れでる先へ進めていく。
岩礁の隙間を抜けるとそこには…
「な、何ですかあれ!?」
「デカい貝…なのか?」
2人の言う通り、とてつもなく巨大な巻貝が光を帯び海底に鎮座していた。大きさは大きな病院やホテル程だろうか、人が何百人も入れそうな程かなり大きい。
その巨大貝をルイージは食い入るように見つめた。
ピ…ピ…ピ…
レーダーも、心の中もそう告げていた。
「…間違いない…」
「「?」」
「兄さんは、あの中にいる」