探し物
~街~
街にある唯一のスーパーは、スマメンも良く使っている場所。カービィも皆でよく来ていました。
いつもはお菓子売り場の方へ行ってしまう為、どこに野菜があるのか少し迷いましたが、お店の人にメモを見せて、ジャガイモとニンジンと、大好きなマキシムトマトを買ってとても大満足なカービィでした。
そしてその帰り道。
「ひっく…うえーん…」
「ポヨ?」
公園を通りかかった時、公園の方から女の子の泣いている声が聞こえてきたのでした。
不思議に思ったカービィは公園に入り、泣き声の主を探してみると…。
キィ…キィ…
「ひっく…ひっく…ぐす…」
ブランコに揺られながら泣いている小さな女の子がいるではありませんか。
カービィはその女の子を見つけると、一目散に女の子のもとへ駆けつけました。泣いている女の子を見捨てることはカービィには出来なかったからです。
「ポヨ、ポヨポヨ?」
「?」
カービィは一生懸命女の子に何があったのか尋ねました。けれど女の子は首を傾げるばかり。女の子には、カービィの言葉が分からなかったのです。
「ポヨー!ポヨポヨ?ポヨポヨヨ」
それでもカービィは身振り手振りも交えて一生懸命に何度も尋ねます。どうして女の子が悲しんでいるのか、少しでも知りたかったのです。でもその身振りがあまりにもアクロバティックだったので…
「ぷ…あははは!おもしろーい!へんなおどりー」
「ぽよー」ズザー
女の子に変な踊りだと勘違いされてしまいました。カービィもこの時ばかりは、ことばってむずかしいなと思いながら、思いっきりずっこけたのでした。
「へんなおどりありがと!」
そう言って女の子はニコッと笑ってくれました。笑ってくれて良かったとカービィは思い、元気よくポヨ!と返したのでした。
「わたしね…」
「?」
女の子が急に話始めたので、カービィは黙って聞くことにしました。女の子は淡々と語り始めます。
「公園でね、ネコのミーちゃんと一緒にあそんでたの。それでね、気がついたらね、ミーちゃんがいなくなっちゃったの。たくさんさがしたんだけどね…、ミーちゃん、いなかったの…」
女の子はミーちゃん…と呟きながら、また悲しそうな顔をしました。カービィは、女の子のことを益々放っておけなくなってしまいました。彼女の笑顔をもう1度見たいと思ったのです。
「ポヨポヨ!」
カービィはまた身振り手振りを交えて訴えました。僕もいっしょにさがしてあげるよ!と…。
その気持ちの強さが届いたのか…
「…わたしといっしょにミーちゃんさがしてくれるの?」
女の子はそう答えてくれたのです。カービィはもう嬉しくて、頭を思いっきり縦に振るのでした。
それからカービィと女の子は街中を探し回りました。屋根の上や魚屋さん、細い路地…。猫がいそうな所は全て見て回りました。けれど、そこにいたのは全て違う猫…ミーちゃんではありませんでした。
「この子もミーちゃんじゃない…」
「あの子もちがうわ…」
違う猫を見つける度に、女の子の元気がちょっとずつ無くなっていくのが、カービィを更に焦らせました。何とか元気になってほしいと、何度も女の子に話しかけました。
「ふふふ…、ポヨちゃんっておしゃべりなのね」
いつのまにか付けられた"ポヨちゃん"というあだ名に、ちょっぴりこそばゆい感覚を覚えたカービィは、そのあだ名が使われる度女の子に隠れて照れていたのでした。
街にある唯一のスーパーは、スマメンも良く使っている場所。カービィも皆でよく来ていました。
いつもはお菓子売り場の方へ行ってしまう為、どこに野菜があるのか少し迷いましたが、お店の人にメモを見せて、ジャガイモとニンジンと、大好きなマキシムトマトを買ってとても大満足なカービィでした。
そしてその帰り道。
「ひっく…うえーん…」
「ポヨ?」
公園を通りかかった時、公園の方から女の子の泣いている声が聞こえてきたのでした。
不思議に思ったカービィは公園に入り、泣き声の主を探してみると…。
キィ…キィ…
「ひっく…ひっく…ぐす…」
ブランコに揺られながら泣いている小さな女の子がいるではありませんか。
カービィはその女の子を見つけると、一目散に女の子のもとへ駆けつけました。泣いている女の子を見捨てることはカービィには出来なかったからです。
「ポヨ、ポヨポヨ?」
「?」
カービィは一生懸命女の子に何があったのか尋ねました。けれど女の子は首を傾げるばかり。女の子には、カービィの言葉が分からなかったのです。
「ポヨー!ポヨポヨ?ポヨポヨヨ」
それでもカービィは身振り手振りも交えて一生懸命に何度も尋ねます。どうして女の子が悲しんでいるのか、少しでも知りたかったのです。でもその身振りがあまりにもアクロバティックだったので…
「ぷ…あははは!おもしろーい!へんなおどりー」
「ぽよー」ズザー
女の子に変な踊りだと勘違いされてしまいました。カービィもこの時ばかりは、ことばってむずかしいなと思いながら、思いっきりずっこけたのでした。
「へんなおどりありがと!」
そう言って女の子はニコッと笑ってくれました。笑ってくれて良かったとカービィは思い、元気よくポヨ!と返したのでした。
「わたしね…」
「?」
女の子が急に話始めたので、カービィは黙って聞くことにしました。女の子は淡々と語り始めます。
「公園でね、ネコのミーちゃんと一緒にあそんでたの。それでね、気がついたらね、ミーちゃんがいなくなっちゃったの。たくさんさがしたんだけどね…、ミーちゃん、いなかったの…」
女の子はミーちゃん…と呟きながら、また悲しそうな顔をしました。カービィは、女の子のことを益々放っておけなくなってしまいました。彼女の笑顔をもう1度見たいと思ったのです。
「ポヨポヨ!」
カービィはまた身振り手振りを交えて訴えました。僕もいっしょにさがしてあげるよ!と…。
その気持ちの強さが届いたのか…
「…わたしといっしょにミーちゃんさがしてくれるの?」
女の子はそう答えてくれたのです。カービィはもう嬉しくて、頭を思いっきり縦に振るのでした。
それからカービィと女の子は街中を探し回りました。屋根の上や魚屋さん、細い路地…。猫がいそうな所は全て見て回りました。けれど、そこにいたのは全て違う猫…ミーちゃんではありませんでした。
「この子もミーちゃんじゃない…」
「あの子もちがうわ…」
違う猫を見つける度に、女の子の元気がちょっとずつ無くなっていくのが、カービィを更に焦らせました。何とか元気になってほしいと、何度も女の子に話しかけました。
「ふふふ…、ポヨちゃんっておしゃべりなのね」
いつのまにか付けられた"ポヨちゃん"というあだ名に、ちょっぴりこそばゆい感覚を覚えたカービィは、そのあだ名が使われる度女の子に隠れて照れていたのでした。