口は災いの…

あとがき

ここまで読んで下さりありがとうございました!
ヨシエさん、キリ番ありがとうございます!そして謝らなければいけないです。遅くなった上に本編にお題であるガノマリでデート要素が皆無であるということに…!
本当にすいません!
何故こんな内容になったか弁明をば…。
ガノマリが本当に想像できなくてですね…ていうかガノンとマリオってどんなデートするんよ…から始まり、バイクでデートって良くね?バイクのニケツって良いよね→あれ、どうやってそこまで持ってく?ガノンバイク乗れないじゃん→兄さんに教えてもらえば良くね?で、この話です←
要はおまけ(本編)の布石なのです。こういう中々無い組み合わせは前段階の話をちゃんと書かないといけないですからね、うん。
という訳で下からおまけ(本編)とおまけ(おまけ)の2本立てです。
ヨシエさん、気に入らなければ書き直し可ですので…本当にすみません。改めてキリ番ありがとうございます!
ここまで読んで下さりありがとうございました!






おまけ(本編)

ガノンがマリオとツーリングに行った時の話


暗く青いどこまでも続く海原は、西に傾いてきた太陽の光をきらきらと反射している。そんな夕方の気配が近づいてきている海を、ガノンとマリオの二人は近くの商業施設の足湯に浸かりながら眺めていたのだった。

「気持ちいいねぇ足湯」

そうリラックスモードで海を眺めながら言うマリオの言葉に、ガノンも同じく海を眺めながら「あぁ」と短く返す。

「こんな所に足湯があるなんて知らなかったよ、海を一望しながらってのがいいね。これは思わず惚けちゃうな」

「あぁ、そうだろ」

「でも凄いねガノン、どうやってここを知ったんだい?」

そんなマリオの何気ない質問に対してガノンは「…よく通るからだ。偶々だ」とぶっきらぼうに返した。

「へ?よく通るの?」

「そうだ」

「まだ免許取ってから日が浅いよね?」

「そうだな」

「じゃあここらを走るの気に入ったんだ?」

「…悪いか?」

「いやいや悪くはないよ。やっぱり海沿いをバイクで走るのは気持ちいいよね」

「…まぁな」

そう一言返したガノンは再び海を見つめる。そんな彼を見て余程気に入ったんだろうなぁ、としみじみ思うマリオであった。
そしてマリオは彼に誘われてからずっと思っていたことを尋ねることにした。

「あのさ」

「なんだ」

「その、誘ってくれたのは嬉しかったんだけど、…その、なんで僕を…?」

「…お前には色々と世話になったからな…」

「あぁ、バイクの練習の時の?」

「そうだ。こうしてバイクに乗ることができた上にあの亀の慌てふためく面も見れた。その功績を讃えてやろうと思ってな」

そう言いくくくと悪そうな笑みを浮かべるガノンに「あはは、そう」と苦笑いを浮かべるマリオである。そんなマリオを尻目にガノンは話を続ける。

「バイクで借りた恩にはバイクで返すのが良いだろうと思ったのだ。だからこうして今日一日俺の気に入ったスポットをお前と巡った」

ガノンの言う通り、マリオは朝からガノンとツーリングをし、様々な場所を巡ったのだった。
ひたすら山道を攻めた先の秘境の滝を見た後、麓の食堂で昼食。海へ続く街道を走り辿り着いたのがこの海岸沿いの足湯である。
ただひたすらにバイクを走らせた一日であったが、普段レースでしか乗らないマリオにとっては新鮮で楽しかった。

「それで…どうだった?」

「ん?何が?」

「楽しかったのか…と聞いている」

「あぁ、凄く楽しかったよ!初めて行った所だったし、君と話しながらバイクで知らない場所に行くのはとてもワクワクした!」

「なんかこう、冒険心がくすぐられるよね!」と嬉しそうに話すマリオに今度はガノンがたじろぎつつも「そうか…」と返したのだった。

「俺も、初めて二人でツーリングしたが…。二人旅も良い物だな」

そう海を見つめながらしみじみと言うガノンに、マリオは微笑みながら返した。

「そうか、お互い楽しめて何よりだね」

「あぁ」

「あ!そうだ、折角バイクに乗れるようになったんだし、他のファイターも誘ってみたら?きっと楽しいよ」

「いや…いい」

「え?嫌なの?」

「他の奴を誘っても、きっとこうは楽しくならん」

「そ、そうかい…?」

今までずっと海を見つめていたガノンであったが、「あぁ」と短く返した後マリオの方を見た。
不思議に思ったマリオは彼をじっと見返す。彼はいつもの様な不機嫌そうな顔色ではなく、とても朗らかな笑みを浮かべていた。滅多に見ない表情に、海を見ながらの足湯パワーは凄まじいな…と、顔には出さないが頭の片隅でそう思っていたマリオである。

「次があったとしたら、その時はまたお前と一緒にツーリングをしたい」

その言葉に一瞬ぽかんとしたマリオであったが、理解が追いつくと満面の笑みで「勿論、いいよ」と、にこやかに返したのだった。

その後、ガノンとクッパが大喧嘩するまでの間、一ヶ月に一度程二人でのツーリングが続いたのでした。
大喧嘩の後も数ヶ月に一度の頻度で続いているらしい。

おわり

勿論ツーリングはクッパには内緒です。
後ガノンにはカワサキのごちゃごちゃしてる感があるゴツいバイクに乗って欲しい。


おまけ(おまけ)

マリオはガノンとのバイク練習の後、何故かクッパに怒られていたのでした。

「マリオ!貴様という奴は!」

「へ?」

「我輩という者がありながら!」

「ん??」

「何故あの野郎とデートなんかと!!」

「…???」

「一体あの野郎の何処が良いのだ!!」

「あの…質問いいですか…?」
「なんだ!?」

「その…なんでクッパはそんなに怒ってるんだい…?」
「これが怒らないでいられることだと思うのか!?」

「ちょ、ちょっと分からなかったから、うん、ごめん、ちょっと落ち着いて欲しいなぁ…って」

どうどう…とマリオに落ち着かされ怒りのボルテージが少し下がったのか、クッパは「ごほん!」と大きく咳払いをした。

「兎に角貴様は何故あの野郎とバイクに乗っていたのだ!?デートというのはどういうことだ!?」

「デートって…、それは僕にも分からないけど、僕はガノンにバイクの乗り方を教えていただけだよ」
「それで何故奴の後に乗ることになるのだ!?」

「いや、ガノンが急に後に乗れって言うから…」
「そう言われたからってほいほい後に乗る理由にはならないであろう!」

「いや、でも断る理由も無いじゃないか…」

「ふん!だったら作ればいいのだ!この強くて賢くて格好良いクッパ様がいるから乗れないってな」

「ちょっとそれじゃあ断る理由にはならないんじゃ?」
「なんだと!だったらなんだ!貴様は頼まれればどんな輩の後にも乗ってしまえるような尻軽なのか!?」
「尻軽…!?いやただ後に乗るだけじゃないか」
「その認識が甘すぎるのだ!」

「いやだって、後に乗るだけだし、断るようなことじゃないと思うけどなぁ」

「はあ!?貴様は本当に誰でも良いのか!?じゃあ奴の様に我輩も後に乗れって言ったら貴様は乗ってくれるのか!?」

「それはまぁ、乗るよ?断る理由もないし」

・・・。

マリオの言葉を聞いたクッパは、あまりにも驚いてしまったのか目が点になりフリーズしている様であった。反応が返ってこず心配になったマリオは「クッパ…?」と小さく呼びかけると、「はっ!?」と、やっと反応した様子であった。

「ほ、本当か!?本当に後に乗ってくれるのか!?」

「う、うん。あ、でも…」
「でも!?」

「甲羅の棘が痛そうだからカートに手すりを付ければ良いかな?ダブルダッシュ仕様で」
「いやそれじゃあ意味が無いのだっ!」

「最早バイクですらないのだっ!」と地団駄を踏むクッパに対し、しょうがないなぁ…ていうか何でここまでバイク二人乗りに拘るのか…?と思いつつ「うーん…」とマリオは考える。

「じゃあ…僕の後に乗るというのは?」

「はあ!?逆ではないか!」

「確かに逆になっちゃうけど、これなら二人でバイク乗れるし、棘に当たることもないし」
「いやそれじゃあ意味が…」

「意味がないのだ!」…と言いかけたクッパであったが、何故かハッとした様子で考え込みだした。

「いや…もしかしたら…」

小さく呟く様な言葉にマリオがはてなマークを浮かべている中、クッパは考えが浮かんだのか「そうだ!」と手を打った。

「乗馬の様にお前を横抱きにして乗れば良いのではないか!?」

・・・。

「は?」

あまりにも突拍子も無い代替案で今度はマリオの方が目が点になってしまったのだった。

「い、いやいやなんで横抱き!?」

「そりゃ横抱きの方が浪漫があって良いだろ」
「浪漫…!?い、いやそれよりもバイクと馬じゃスピードも乗る態勢も全く違うじゃないかっ!横抱きなんて無理だって!」

「そこはそういうことが出来やすい車体をマスターに創ってもらえばいいのだ」
「さっきまでそのマスターに僕謝り倒してたんですけど!?君達のバイクの件で!」

マスターからのぼやきに近い説教を受けた事を思い出しゲンナリしているマリオは「僕もう謝るの嫌だからねっ!」と、腕を組みプイッとそっぽを向いた。そんな彼の横顔を少々ニヤけながら見ていたクッパはマリオに話し掛ける。

「分かっておる、そこは我輩が何とかするのだ」

「えぇ…、本当に?」

「あぁ、だがその代わり」

「?」

「先程の言葉、忘れるでないぞ」

「えっと…バイクに二人乗りするって話?」

「断る理由は、無いのであろう?」

「まあ、うん…」

「じゃあ、準備が出来次第誘うからな。楽しみにしておけ」

ニヤリと笑いながらそう言い残し、クッパは足取り軽やかにこの場から去っていったのだった。
一人残されたマリオは、ただただ呆気にとられていた。

「…。結局、なんでクッパはあんなに怒ってたんだ…?ていうかなんであんなに二人乗りにこだわってたんだろ…」

マリオはそう呟き小首を傾げたのだった。
そもそも何でガノンとクッパからデートという単語が出てきたのかも分からず仕舞いである。こんなこと今更聞ける筈も無く、マリオの中ではかなりのもやもやが残った。だがもうどうすることもできず、結局は静観するしかなかったのである。

そしてその数日後、クッパは二人乗りに特化したバイクをこしらえ約束通りマリオをツーリングに誘ってきたのだ。
横抱きだと普通に跨るよりも安定感が無い為必死になってクッパにしがみ付くしかなく、あの時なんて事を言ってしまったんだ…とかなり後悔したマリオである。
その日一日ひたすらヒーヒー言いながら横抱きでツーリングする羽目になったマリオを見て、クッパは大層御満悦だったそうな。


おわり


ダブルダッシュリメイク出てほしいなぁ…。

ありがとうございました!
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