400字小説
死んでしまいました。(一次創作)
2024/10/10 16:39一次創作
死んでしまいました。
あの日、地上二十メートルから飛び降りて。私の躰は秒速十九.八メートルの速度で以って地面に叩き付けられて壊れました。
死んでしまいました。
あの日、たくさんの悪意を受けて。投げ付けられる言葉に柔らかかった私の心は硬直し罅割れ、砕け散りました。
死んでしまいました。
あの日、躰を汚されて。意味が判りませんでした。真っ黒な闇を背負った兄が私の躰にのしかかり腰を振ってる様は化け物のようでした。体内に射精された瞬間、子供だった私が首を吊る姿が見えました。
死んでしまいました。
あの日、両親に置き去りにされて。生まれたばかりの弟と七つの私、二つ年上の兄と。とても心細く寂しく、眠ることもできませんでした。親に捨てられた私は世界からも葬られてしまいました。
死んでしまいました。
あの日、この世に生まれて。かそけき産声を上げながら私は地獄の門を潜りました。行先は暗黒奈落。即ち死でした。
そうして私は死んで