僕らの日常。
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冬休みの間のインターンが終わり、1度寮に帰って来たのが昨日の夜。
あの日、新しい個性の使い方にたどり着いてから使いこなせるように何度も何度も練習して実践もした。
エッジショットになんで編み物をさせたのか聞いたら「俺は手芸同好会に所属していたからな」と言っていたので少し納得した。
冬休みのインターンは終了したけれど、これからも学業と両立してインターンにも参加するから補習も増えてますます忙しくなる。
だけど頑張ろう!!
「お茶子ちゃんコスチューム変えたねえ!似合てるねえ!」
3学期初日。
早速実践報告会をすると言われて女子更衣室で準備をしながらお茶子ちゃんのコスチュームが変わったことについて話していた。
すると三奈ちゃんが持ったお茶子ちゃんのコスチュームの付属品からひとつの人形ストラップが落ちてきてそれに目をやる。
…あれ、このオールマイトのやつ…緑谷くんのクリスマスプレゼント…。
きっとそう思ったのは私だけではなくて、お茶子ちゃんが慌ててそのストラップを拾い上げたのを見て、「やはり」と目を輝かせた三奈ちゃんに「違うの芦戸ちゃん!」と否定している。
この目をした三奈ちゃんに私も何度勝己くんとのことを聞かれたか…。
「本当に…違うんだ。これはしまっとくの」
そうやって笑うお茶子ちゃんがなんかすごく、可愛くて、切なくて、強くて…よくわからないけど、頑張れって応援したくなった。
本人がそういうならと、みんなは「そっかぁ」とその話を終わりにした。
「そんなことより、みんなインターンどうだったん!?」
「私と葉隠はねぇ!ヨロイムシャの事務所で新技とかコンボ開発したんだよ!」
「なまえちゃんは峰田くんと一緒だったから大変そう」
「何度か練習台になってもらったよ」
凝りもせず何度も体に触れてこようとするから風の個性の練習をさせてもらった。
瀬呂くんも上鳴くんも止めてくれていたけど疲れからか暴走していたから練習台は仕方ないよね…?
そのおかげで早く習得できたってのはあると思うけど。
「爆豪に全部言ってやんなよ、アイツ少し痛い目見た方がいい」
「私の告げ口でクラスメイトが爆破されるの見てられないよ…」
「けどまだまだインターンも長いのよ」
「うーん…そうなんだよねぇ…」
「爆豪さんに爆破されたところで峰田さんが反省するとも思えませんが」
「たしかにぃ」
そうやって久しぶりに集まった女子だけの会話を楽しみながら、相澤先生に怒られないように集合場所のグラウンドαに向かうと前方に男の子たちも歩いてる。
その中に見たことの無いシルエットがあって、勝己くん?と思ったけど違うし、誰かがコスチュームを新しくしたのかな?と思ったけれど、シルエットに近付くと緑谷くんだったことがわかる。
それも頭になんか刺さってる!
「え、緑谷くん!?頭…え、勝己くんの…!?なんで刺さってるの!?」
「ああ、うん、大丈夫だよ。それでさ…」
「……治癒させてもらうからね」
何がどうなって緑谷くんの頭に勝己くんの頭の装飾が刺さっているんだろう。
というかこのトゲトゲこんなに殺傷能力高かったんだ…。
緑谷くんも刺さって出血したまま歩いて大丈夫とは思えない話し方してるから、無理やりしゃがませて勝己くんの装飾を抜いてそのまま治癒をする。
「あ、ありがとうみょうじさん。治癒速度上がったよね?」
「うん、インターンで鍛えてきた!」
このくらいの傷なら以前の私でも時間はかけずに治せていたけどさすがヒーローオタクの緑谷くんはすぐに時間短縮に気付いてくれた!
報告会の前に披露することになっちゃったけど、みんなの成長も楽しみ!
「わ~た~が~し~機だ!!」
「オールマイト!!」
「あれ?相澤先生は?」
相澤先生が来るはずだったのに来たのはオールマイトで、みんながオールマイトの渾身のギャグを受け流してしまって少し落ち込んでいた。
どうやら相澤先生はたった今急用が出来てしまって学校を出てしまっているみたい。
先生の期待に応えられるように強くなるって宣言したから見てほしかったけど、見せられる機会は今日だけではないし、もっと強くなってからでも問題はない。
「去ねヤ人類!俺タチがこの世界のスカイネットだ!!」
インターン先ごとに今回得た物を入試の時からお馴染みの仮想ヴィランを相手に披露していくとオールマイトから説明を受けるとどこからともなく仮想ヴィランが大量に現れ攻撃態勢を取っている。
三奈ちゃん、透ちゃんが行ったヨロイムシャ事務所、シシド事務所、ギャングオルカ事務所と順番にインターンでの経過を見せていく。
みんな冬休みの短期間で強くなっているのがわかる。
「じゃあ次、ラーカーズ!行ってみようか」
「しゃっ!俺たちの成果も負けねぇってとこ見せてやろうぜ!」
「うん!やろう!」
今日はクラスが違うから塩崎さんはいないけど、数日の間に何度も自分自身の個性の使い方も繰り返して無意識下で出来るようになった。
みんなとの連携も練習したし、それを見せよう!
立ち上がって準備を整えて仮想ヴィランの前に立つ。
スタートの合図で仮想ヴィランたちは罵詈雑言を吐きながらこちらに向かって突進して来る。
「みょうじが前衛!?」
「あの数相手にみょうじが迎え撃つのは無謀すぎんだろ」
そうだよね、私もそう思う。近くでずっとお互いを見て切磋琢磨して来た仲間だからこそ、私が前衛だなんて信じられないんだと思う。
けど、私だってやれること増やしたんだから!
敵を見据え、風を起こしてそれを編むように密度の高いものにして先頭の仮想ヴィランを巻き上げて本隊にぶつける。
仮想ヴィラン同士がぶつかって凄まじい音をさせて何体かを破壊した。
後ろのロボットたちは破壊されたそれで足止めを食らっている。
「瀬呂くん!峰田くん!お願いしますっ!」
「おっしゃ!」
「任せろ!」
動きが止まった仮想ヴィランたちを瀬呂くんのテープと峰田くんのもぎもぎでさらにひとまとめにして拘束させる。
まさに団子状。
そこに最後。
「上鳴!」
「おっしゃあああ!!!」
上鳴くんがひとまとめになった仮想ヴィランに電撃を放ち動きを完全に止める。
自分たちの個性も伸ばしてるけど、ラーカーズで学んだことは「最短効率チームプレイ」。
迅速なヴィラン撃退に足りないところはチームプレイで補っていく。
「うおおおお!!!すげぇみょうじ!!!」
「この短期間で風のレベル何段階も上がってるじゃん!!」
「うへへぇ、厳しい引きこもり生活でした…」
「一体何が!?」
前までの私だったらこの仮想ヴィランを浮かせることなんて出来なかったけどエッジショットの教えで、ちゃんと強度のある風を操ることができるようになったから可能になった。
「なまえ」
「ちゃんと見てくれた?」
「見たわ。次の対人訓練でてめェをぶちのめす」
「ふふ、それは困る!でも負けない!」
「とても彼女相手の発言とは思えない。物騒」
勝己くんがそうやって言ってくれるってことは私の成長を認めてくれたってことだから嬉しい。
私が成長した分、勝己くんだってもちろん成長しているはずだから私も負けてなんていられない。
その後も残りのグループの技や連携も見て、みんなにもたくさん刺激をもらった。
私にとって勝己くんは大好きな人だけど、それ以前に向上心だとか、目標に向かって努力する姿だとか、有言実行するところも、尊敬出来るすごい人で見習いたいって改めて思ったんだ。
「暖かくなったらもうウチら2年生だね」
その日の夜にはみんなで「インターン意見交換会兼始業一発気合入魂鍋パだぜ!!!会」を開催した。
その時の響香ちゃんのその一言で高校の3分の1が終わってしまうんだぁ…って少しだけ寂しくなった。
後輩が出来ることも、この先まだこのメンバーで切磋琢磨していけることも嬉しいことだけどね。
真剣な話も、ふざけた話も楽しくて、こんなに素敵な仲間に会えて私は幸せで、この時間がずっと続けばいいのにって思った。
「何作ってるの?」
鍋パの片付けを終わらせてお風呂を済ませて、誰もいなくなった談話室に戻って来ると勝己くんがキッチンに立ってる。
私に気付いて一瞬視線を合わせてまた下に向けた。
「ホットミルク」
「ホットミルク!?」
勝己くんから出て来るとは思わなかった単語が出て来て思わず聞き返してしまった。
回り込んでキッチンにいる勝己くんの隣に立つとお鍋をゆっくりとかき混ぜている。
「お鍋で作ってるの?」
「この方がハチミツ溶けていンだよ」
「さすが料理上手」
話しながら勝己くんの手元を見て、それから顔を少し盗み見る。
沸騰しないようにかき混ぜてる勝己くんの表情を見たら急に愛おしさが込み上げて来て、勝己くんの背中に回ってたくましい体に抱きついた。
洋服越しにでも筋肉のついた体の感触と体温が伝わる。
「…勝己くん、好きだよ」
「俺も」
「えっ!?」
「ンだよ」
普段は恥ずかしくてあまり言葉に出来ないけど、心の中で思っていることがぽろりと口から出てしまった。
うわぁ!恥ずかしい…!って思ってたら勝己くんにそう返されたから驚きが先に来て、あとからその言葉に照れと嬉しさで胸がきゅうっとなる。
「そんなに素直に言われると思ってなくて」
抱きしめたままの体から手を動かし続けているのがわかる。
ホットミルクに集中してて上の空で答えたのかな。
それならちょっと納得。
そうやって考えていると勝己くんの体に回していた腕を優しくポンポンと叩かれたので解放する。
「口にしてばっかじゃ軽くなんだろ」
「そんなことないよ、勝己くんからの言葉だもん」
「それに不意打ちだからなまえのいろんなツラ見れていンだろーが」
少し悪い顔をしながら楽しそうに笑って私の頬に優しく触れてくるし、上の空だったわけじゃないって気付いて今度は一気に顔が火照る。
余裕があってかっこよくて本当にずるい。
顔が近付いてほんの一瞬だけ唇同士が触れ合った。
「インターンで疲れてンだろ」
「私のために作ってくれてたの?」
「俺は飲まねぇだろ」
お鍋からホットミルクをマグカップに注いで、ソファに促してくれる。
たしかに疲れているけどそれはみんな同じだし、私も疲れは出さないようにしていたつもりだったのに見透かされてた。
ソファに座った勝己くんの隣に座ってマグカップを受け取ってお礼といただきますを言って口に入れるとミルクとハチミツの優しい甘さが広がる。
「美味しい…!」
「俺が作ったから当たり前」
「ふふ、そうだね」
私好みに少し多めに入れてくれたハチミツと同じくらいに勝己くんとの時間は甘い。
ホットミルクと勝己くんで倍のリラックス効果だなぁなんて思う。
何もしなくてもただ隣にいてくれるだけで私は強くもなれるしリラックスも出来ちゃう。
「勝己くんが隣で寝てくれたらもっと安眠出来るのに」
「絶対ェやだ」
「え~」
「少しはこっちの身にもなれや」
マグカップが空になるまで勝己くんと話していると会わなかった1週間があっという間に埋まっていくみたいだった。
本当は途中で飲み切るのをもったいないって、少しでも長く飲んでたいって思っちゃったけど、勝己くんだって疲れてるのに気遣ってくれたからそれは我慢した。
その日は疲れていたとはいえ、よく眠れて朝もすごくスッキリ起きれたから勝己くんとホットミルクのパワーはすごい!
今日も頑張ろうっ!!
