【Rihito.I】
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「ごめん、熱出て」
「謝んないでよ。大丈夫?行こうか?」
「家族いるから来なくて大丈夫よ」
「そっか。お大事にね」
電話を切って、その場に立ち尽くす。
前々から予約取って、楽しみにしていた脱出ゲーム。
だけど、友達が体調不良で来れなくなったという。
うーん、1人で行くのはちょっと抵抗あるなあ。
かと言って、他の友達みんなに「謎解きあんま興味ない」と言われた結果が2人だったから、今更誘えない。
ちょうどメッセージアプリの上の方にいたお兄ちゃんに電話をかけてみる。
Hirotoと表示された画面は、忙しそうなのに案外すぐに切り替わった。
「みに?どした?」
「今日暇?」
経緯を説明すると、うーんという唸り声が聞こえる。
「めっちゃ行ってあげたいんだけど、今日バイト休めねえかも」
「まじかあ」
落ち込んでいると、携帯の向こうで会話が聞こえた。
“え〜洸人、まさか彼女?”
“妹。あ、今日暇?”
“暇”
「今1人捕まえたけど、ど?」
「ほんとに大丈夫なの?」
「うん」
“お前謎解き好き?”
“おん”
“おーちょうどいいわ”
「な、大丈夫。どう?」
「本当に迷惑じゃない?」
「ん。そっち向かわせるわ」
「ありがとう!お兄ちゃんにも今度なんか奢るね」
「“も”?いやりひとには要らな」ブチッ
お兄ちゃんが面倒くさモードに入ったのを察して、遠慮なく切らせてもらう。
確か、りひとさんって言ったよね。
お兄ちゃんにもっとどんな人か聞いとけば良かったな。
少々後悔しながら、近くのカフェに入って時間を潰す。
お兄ちゃんに今の居場所と今日の服装を送ったら、面倒くさモードのままだった。
“今日だけだし理人と連絡先交換しなくていいでしょ。気をつけてね。理人の今日の服装は……”
過保護なんだよなあ、もう。
頭の中で勝手に理人さん像を思い浮かべていると、トントンと遠慮がちに肩を叩かれた。
「洸人の妹さんっすか?」
「理人さん!そうです」
え、凄い。想像よりイケメン。
大人っぽい整った顔立ちと低めの声に、優しい目。
待ってるときよりずっと緊張してきたかも。
「わざわざすみません」
「いやいや、こちらこそタダで脱出ゲームできるなんて嬉しいっす」
「お好きなんですか?」
「まあ。てか、同い年なんでもっと緩くいきましょ」
「ええー!?」
タメなの!?
お兄ちゃんとフランクに話してるしオーラが大人っぽいしで、完全に年上だと思ってた。
「ひひ、めっちゃ驚いてるやん。可愛い」
爆弾発言を繰り返す、同い年の理人さん。
ドキドキするけど、優しい目と目が合うと落ち着ける。
なんだろう、この不思議な感覚。
気づけばこの人と仲良くなりたい!って気持ちでいっぱいだった。
「じ、じゃあ理人くんって呼ぶね」
「うん。洸人に名前教えてもらえなかったから聞いていい?」
「お兄ちゃん教えなかったの!?みにです」
「『今日だけだしいいだろ』って言ってたよ。みにちゃんね、よろしく」
なんだアイツと笑いながらサラッとちゃん付けするあたり、モテるんだろうなあ。
そう思うと、ブラックコーヒーを飲む仕草や前髪を払う仕草なんかも全部かっこよく見えてくる。
お兄ちゃんの愚痴やお互いの好き嫌いについて話していれば、あっという間に時間は過ぎていった。
「もう行かなきゃだ」
「お、行こっか」
すっと伝票を取られた。
「ゆっくりおいで」
そう言って、長い足を動かしてさっさとお会計に向かってしまった理人くん。
慌てて追いかけると、もう済ませてくれていた。
「え、ごめん!誘ったの私だし出すよ」
「いや、こんくらい払わせて」
「……ありがとう。じゃあまたお礼させてね」
あ、しまった。
勝手にまた会おうとしてるのバレちゃう。
恥ずかしくなって俯くと、理人くんが一歩近づいたのが分かった。
「お礼とかはいらんけど、また会ってくれるなら嬉しいなあ」
「え?」
顔を上げると、優しく笑ってる理人くんと目が合う。
その時、なんだか時間が止まったような気がした。
「じゃ、行こっか」
「う、うん」
我に帰ったように歩き始める理人くんと私。
着いた脱出ゲームの会場では、さっきまでの柔らかな空気が嘘みたいに楽しんだ。
「え、これこういうことじゃね?」
「あー!天才!」
お互い同じくらい閃いたり褒めたりを繰り返す。
最後の問題では、「「あ!」」と全く同じタイミングで閃いて、目を合わせて大爆笑した。
スタッフさんに脱出成功です!と出迎えられて、思いっきりハイタッチした。
そんな私たちを見たスタッフさんは、にこやかに言った。
「息ぴったりで素敵なカップルですね」
そう見えてたのか。
恥ずかしくて、でも全然嫌なんかじゃなくて。
理人くんはどんな顔をしてるのかなって横を見上げる。
また優しくて吸い込まれそうな目をした理人くんと目が合った。
もう、はっきり胸が高鳴るのを自覚するしかなかった。
ニッコニコのスタッフさんに送り出されて、もう解散の時間。
「送ってくよ」
「え、いいよ」
「なんかあったら俺が洸人に殴られちゃうから」
マジでお兄ちゃんは理人くんに何を言ってるんだろ。
ごめんね?と言えば、いや違うな、と言い出した。
「俺がもうちょっと一緒にいたいから、ってうわごめん。この方が断りづらいわ」
「ううん、私も」
キュンとしていたら、遠慮がちにスマホを見せられる。
「洸人の言うこと破っていい?」
「ん?」
「連絡先、交換したい」
「うんっ!」
連絡先を交換して、家の前まで送ってくれた理人くんを見送った。
お兄ちゃんにどうだった!?としつこく聞かれて適当に返事していると、彼からもう空いてる日を問うメッセージが届いていた。
またすぐ会えるんだなって嬉しくなった。
2回目の待ち合わせに向かうと、前もカッコよかったのに、よりタイプの服装をしていてもっとドキドキ。
話も面白くて、たまにびっくりするくらいふざけるのも面白くて、笑いが絶えない。
それなのに、ドアを開けて待ってくれたり絶対車道側を歩いてくれたり、振る舞いはすっごい紳士。
一緒にいればいるほど、この人が好きだって気持ちが大きくなっていた。
そして、その日の夜。
「みにちゃんと来たくてさー」
「めっちゃ綺麗……」
理人くんに連れられたのは、夜景が見える場所。
隣で理人くんが深呼吸する音が聞こえて、気持ちが逸る。
「みにちゃんと目が合った時から、こんなん初めてってぐらい『好きだー!』って思った」
手を伸ばして、頭を下げる理人くん。
「俺の彼女になってください!」
理人くんも同じこと思ってくれてたんだ。
嬉しくて、迷う暇もなくその大きな手を取る。
「私も、好きです」
ぎゅっと握りしめて答えると、彼は顔を上げて大きく息を吐いた。
「はー緊張したー!洸人にも許可とったよ。『幸せにしないと許さん』って言いながら、服装とかプランとかめっちゃ相談乗ってくれてさ」
「一緒にいられるだけで幸せなんだけどなあ」
「……みにちゃんってたまに心臓に悪い」
とびっきり優しい顔の理人くんに、初めて抱きしめられた。
*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。
たぶん、結婚式で号泣する西くんを見て新郎新婦で大笑いしてる。
リクエスト「西くんの妹になって、西くんと仲良しの後輩の理人と付き合うお話」
なんて夢すぎる設定!!
楽しいリクエストをありがとうございました⸝⋆
「謝んないでよ。大丈夫?行こうか?」
「家族いるから来なくて大丈夫よ」
「そっか。お大事にね」
電話を切って、その場に立ち尽くす。
前々から予約取って、楽しみにしていた脱出ゲーム。
だけど、友達が体調不良で来れなくなったという。
うーん、1人で行くのはちょっと抵抗あるなあ。
かと言って、他の友達みんなに「謎解きあんま興味ない」と言われた結果が2人だったから、今更誘えない。
ちょうどメッセージアプリの上の方にいたお兄ちゃんに電話をかけてみる。
Hirotoと表示された画面は、忙しそうなのに案外すぐに切り替わった。
「みに?どした?」
「今日暇?」
経緯を説明すると、うーんという唸り声が聞こえる。
「めっちゃ行ってあげたいんだけど、今日バイト休めねえかも」
「まじかあ」
落ち込んでいると、携帯の向こうで会話が聞こえた。
“え〜洸人、まさか彼女?”
“妹。あ、今日暇?”
“暇”
「今1人捕まえたけど、ど?」
「ほんとに大丈夫なの?」
「うん」
“お前謎解き好き?”
“おん”
“おーちょうどいいわ”
「な、大丈夫。どう?」
「本当に迷惑じゃない?」
「ん。そっち向かわせるわ」
「ありがとう!お兄ちゃんにも今度なんか奢るね」
「“も”?いやりひとには要らな」ブチッ
お兄ちゃんが面倒くさモードに入ったのを察して、遠慮なく切らせてもらう。
確か、りひとさんって言ったよね。
お兄ちゃんにもっとどんな人か聞いとけば良かったな。
少々後悔しながら、近くのカフェに入って時間を潰す。
お兄ちゃんに今の居場所と今日の服装を送ったら、面倒くさモードのままだった。
“今日だけだし理人と連絡先交換しなくていいでしょ。気をつけてね。理人の今日の服装は……”
過保護なんだよなあ、もう。
頭の中で勝手に理人さん像を思い浮かべていると、トントンと遠慮がちに肩を叩かれた。
「洸人の妹さんっすか?」
「理人さん!そうです」
え、凄い。想像よりイケメン。
大人っぽい整った顔立ちと低めの声に、優しい目。
待ってるときよりずっと緊張してきたかも。
「わざわざすみません」
「いやいや、こちらこそタダで脱出ゲームできるなんて嬉しいっす」
「お好きなんですか?」
「まあ。てか、同い年なんでもっと緩くいきましょ」
「ええー!?」
タメなの!?
お兄ちゃんとフランクに話してるしオーラが大人っぽいしで、完全に年上だと思ってた。
「ひひ、めっちゃ驚いてるやん。可愛い」
爆弾発言を繰り返す、同い年の理人さん。
ドキドキするけど、優しい目と目が合うと落ち着ける。
なんだろう、この不思議な感覚。
気づけばこの人と仲良くなりたい!って気持ちでいっぱいだった。
「じ、じゃあ理人くんって呼ぶね」
「うん。洸人に名前教えてもらえなかったから聞いていい?」
「お兄ちゃん教えなかったの!?みにです」
「『今日だけだしいいだろ』って言ってたよ。みにちゃんね、よろしく」
なんだアイツと笑いながらサラッとちゃん付けするあたり、モテるんだろうなあ。
そう思うと、ブラックコーヒーを飲む仕草や前髪を払う仕草なんかも全部かっこよく見えてくる。
お兄ちゃんの愚痴やお互いの好き嫌いについて話していれば、あっという間に時間は過ぎていった。
「もう行かなきゃだ」
「お、行こっか」
すっと伝票を取られた。
「ゆっくりおいで」
そう言って、長い足を動かしてさっさとお会計に向かってしまった理人くん。
慌てて追いかけると、もう済ませてくれていた。
「え、ごめん!誘ったの私だし出すよ」
「いや、こんくらい払わせて」
「……ありがとう。じゃあまたお礼させてね」
あ、しまった。
勝手にまた会おうとしてるのバレちゃう。
恥ずかしくなって俯くと、理人くんが一歩近づいたのが分かった。
「お礼とかはいらんけど、また会ってくれるなら嬉しいなあ」
「え?」
顔を上げると、優しく笑ってる理人くんと目が合う。
その時、なんだか時間が止まったような気がした。
「じゃ、行こっか」
「う、うん」
我に帰ったように歩き始める理人くんと私。
着いた脱出ゲームの会場では、さっきまでの柔らかな空気が嘘みたいに楽しんだ。
「え、これこういうことじゃね?」
「あー!天才!」
お互い同じくらい閃いたり褒めたりを繰り返す。
最後の問題では、「「あ!」」と全く同じタイミングで閃いて、目を合わせて大爆笑した。
スタッフさんに脱出成功です!と出迎えられて、思いっきりハイタッチした。
そんな私たちを見たスタッフさんは、にこやかに言った。
「息ぴったりで素敵なカップルですね」
そう見えてたのか。
恥ずかしくて、でも全然嫌なんかじゃなくて。
理人くんはどんな顔をしてるのかなって横を見上げる。
また優しくて吸い込まれそうな目をした理人くんと目が合った。
もう、はっきり胸が高鳴るのを自覚するしかなかった。
ニッコニコのスタッフさんに送り出されて、もう解散の時間。
「送ってくよ」
「え、いいよ」
「なんかあったら俺が洸人に殴られちゃうから」
マジでお兄ちゃんは理人くんに何を言ってるんだろ。
ごめんね?と言えば、いや違うな、と言い出した。
「俺がもうちょっと一緒にいたいから、ってうわごめん。この方が断りづらいわ」
「ううん、私も」
キュンとしていたら、遠慮がちにスマホを見せられる。
「洸人の言うこと破っていい?」
「ん?」
「連絡先、交換したい」
「うんっ!」
連絡先を交換して、家の前まで送ってくれた理人くんを見送った。
お兄ちゃんにどうだった!?としつこく聞かれて適当に返事していると、彼からもう空いてる日を問うメッセージが届いていた。
またすぐ会えるんだなって嬉しくなった。
2回目の待ち合わせに向かうと、前もカッコよかったのに、よりタイプの服装をしていてもっとドキドキ。
話も面白くて、たまにびっくりするくらいふざけるのも面白くて、笑いが絶えない。
それなのに、ドアを開けて待ってくれたり絶対車道側を歩いてくれたり、振る舞いはすっごい紳士。
一緒にいればいるほど、この人が好きだって気持ちが大きくなっていた。
そして、その日の夜。
「みにちゃんと来たくてさー」
「めっちゃ綺麗……」
理人くんに連れられたのは、夜景が見える場所。
隣で理人くんが深呼吸する音が聞こえて、気持ちが逸る。
「みにちゃんと目が合った時から、こんなん初めてってぐらい『好きだー!』って思った」
手を伸ばして、頭を下げる理人くん。
「俺の彼女になってください!」
理人くんも同じこと思ってくれてたんだ。
嬉しくて、迷う暇もなくその大きな手を取る。
「私も、好きです」
ぎゅっと握りしめて答えると、彼は顔を上げて大きく息を吐いた。
「はー緊張したー!洸人にも許可とったよ。『幸せにしないと許さん』って言いながら、服装とかプランとかめっちゃ相談乗ってくれてさ」
「一緒にいられるだけで幸せなんだけどなあ」
「……みにちゃんってたまに心臓に悪い」
とびっきり優しい顔の理人くんに、初めて抱きしめられた。
*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。
たぶん、結婚式で号泣する西くんを見て新郎新婦で大笑いしてる。
リクエスト「西くんの妹になって、西くんと仲良しの後輩の理人と付き合うお話」
なんて夢すぎる設定!!
楽しいリクエストをありがとうございました⸝⋆
