【Takeru.G】
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幼稚園の頃、七夕というイベントを知った。
「みに!一緒に書こう!」
「何を?」
「また何も聞いてなかったん!?ほんましゃーないなあ」
幼馴染の威尊はこの頃から隣にいてくれて。
すぐぼーっとする私に、先生が言ったことを優しく教えてくれていた。
「この紙にひとつだけ願い事書くんやって!書けたらあそこにつけるんやで」
「ありがと。威尊は何書くか決めたん?」
「まだやねん。みには?」
「私はずっと決まってる!」
“いつかおうじさまにあえますように”
「おうじさま?」
手元をしっかり見ていた威尊に聞かれたのを覚えてる。
「うん!かっこよくて優しい人と結婚するんだ」
「それ、誰でもなれるん?」
「なれるんやないかなあ」
短冊を握りしめながら王子様を想像してうっとりしていたら、威尊も書き終わったらしい。
「つけにいこや」
「威尊は何書いたん?」
「ひみつやで」
「え〜ずるい」
「ほら、先生にお願いするで」
最初に書き終わった私達の短冊は、2つ並んで笹の一番上につけられた。
だから、結局威尊の短冊を見ることは叶わなかった。
小学生の頃、初めて結婚式に参加した。
近くの大きな会場で開催するから、と近所一帯で招待してもらった。
いつも優しくしてくれるお姉さんが着ていたのは、純白のふわふわしたドレス。
「うわあ……!めっちゃきれいやなあ!」
「みにもあれ、着てみたいん?」
「絶対着たい!」
「そうなんや」
大はしゃぎの私と、緊張してた威尊。
フラワーシャワーには子供も参加させてもらって、威尊と隣で花びらを思いっきり投げた。
「ほんまにお姫様と王子様みたいやなあ!威尊!」
「ほんまやな」
「私も王子様と一緒に結婚式したいなあ」
そんな会話をしていると、私の手の上に花束が降ってきた。
「あら、みにちゃんに渡しちゃった」
「え!返します」
お姉さんが間違えて投げちゃったんだと思って返そうとしたから、すごく笑われた記憶がある。
「これは、次結婚する子にあげるものなの。だから、みにちゃんにあげる」
「私、結婚できるん?」
「嫌だったらもちろんいいよ」
「ううん。私の夢は、王子様と結婚することやもん!嬉しいで」
「ふふ、そっか。ならみにちゃんにあげるね」
「ありがとう、大切にするな!威尊見てー!王子様と結婚できるって!」
「良かったなあ」
威尊に頭を撫でられる私を、参加者全員が微笑ましそう見ていた。
中学生の頃、王子様なんていないと馬鹿にされた。
「未だに王子様とか言ってんのは痛い」
「流石に頭お花畑すぎるんじゃない?」
「いい加減、現実見たほうがいいよ」
クラスの女の子にはっきりと言われて、何も言えなかった。
その後、いつものように違うクラスなのに教室まで迎えに来てくれる威尊と歩いてても、その言葉たちは消えなくて。
「みに元気ないん?なんかあったん?」
威尊に隠せる訳なくて、正直に伝えた。
「あー、夢変えることにしてんねん」
「え?あの王子様と結婚するってやつ?」
「うん」
「……何にするん?」
「それは考えてへんかった」
「え?じゃあなんで変えるん」
「だっておかしいやん。王子様なんて」
自分で口にしながら、声が震えた。
「それ、誰に言われたん」
険しい顔をした威尊に聞かれた。
「クラスの女の子たち」
きっと彼女たちに悪気はなかったんだと思う。
だけど描き続けてきた夢を簡単に否定されるのは悲しくて、涙が溢れた。
泣き止ませるためか、威尊はぎゅっと私を抱きしめた。
「何も知らん人たちの言葉で泣かんで。みにはみにの夢を持てばええ」
高校生の頃、初めて彼氏ができた。
相手は同じ部活の先輩で、私の王子様だと思った。
いつも優しくて、よく褒めてくれる人だった。
告白されたときは夢見心地で、幸せってこういうことなんや〜なんて浮かれてた。
だけど、私はその先輩にとって都合の良い存在に過ぎなかったんだ。
休みの日にすごく綺麗な人と手を繋いで歩いてる先輩を見つけて、泣きながら電話したら、返ってきた。
“簡単に騙せそうだったから。ごめん。”
本命の彼女となかなか会えないから、年下の騙しやすそうな私を暇つぶしに使おうとしてたらしい。
「やっぱ王子様なんておらんのかな、威尊」
大泣きで歩いてた私を発見した威尊に問い詰められて、全部話した。
威尊は男子校に通ってたから、知らなくて当然だ。
「もうそんな人のことは忘れや。で、また王子様探せばええ」
「ん〜〜見つかるかな?」
「案外近くにおるかもしれんで」
「なんか、威尊が言うとそうなのかもって感じするな!」
「せやろ〜?」
笑顔の威尊に頭を撫でられた。
あれ、威尊ってこんなに背高かったっけ?
こんなに手大きかったっけ?
こんなに優しい顔で笑うんやっけ?
「ありがと!もう帰るわ!」
急にドキドキして、威尊から離れるようにして走って家に帰った。
大学生の頃、好きを自覚した。
威尊に慰められたあの日からドキドキしてたのに、まさかの威尊と同じ大学。
会えば威尊は普通に声をかけてくれるし、優しさは変わってなかった。
「なあ、みにちゃんって後藤くんとどんな関係なん?」
「幼馴染やで」
「ほんま!?友達が後藤くん好きやねん。まだ希望あるんや!ありがとう!」
そんな会話を何回かして、威尊ってモテるんやって知った。
威尊と1番一緒に時間を過ごしてんのは、私なのに。
そう思うと胸が痛んで、気づいてしまった。
私、威尊のことが好きなんや。
だけど、みんなに優しい威尊には伝えられなかった。
好きをひた隠しにして、威尊と会話するのが限界だった。
社会人になって数年、威尊に会おうと誘われた。
かわいい格好してきてな!と言われて、めっちゃ悩んで選んだ服で待ち合わせ場所に向かう。
立っていた威尊はスーツがとにかく様になっていて、心臓が大きく音を立てた。
綺麗なレストランにエスコートされて、緊張しながら座る。
でも威尊は話題を作ってくれるし、料理も美味しかったから、凄く楽しかった。
やっぱり、好きだなあ。
少し散歩しようと言われてついていくと、そこは夜景が綺麗な場所だった。
「俺、王子様になれた?」
「え?」
ゆっくりとこっちを向いた威尊は、緊張した面持ち。
だけど、整った顔立ちと優しい目は、私が幼少期から思い描いていた王子様そのものだった。
「うん、威尊はずっと王子様だよ」
ずっと優しくしてくれたんだもん。
感謝も込めて伝えれば、威尊は跪いた。
「ほんまにみにのこと幸せにする。僕と結婚してください」
差し出されたのは、キラキラと光る指輪。
涙が止まらなくて、頷くだけで精一杯。
あまりに泣き止まない私を見て笑った威尊は、立ち上がって私の涙を拭う。
そして、そっと薬指に指輪を通してくれた。
その後、スーツの胸ポケットから紙を差し出される。
「幼稚園の先生に、七夕終わったあとこっそりもらったんよ」
差し出されたのは、2枚の短冊。
1枚は私のもの。
もう1枚には、幼い頃の威尊の字でしっかり書かれていた。
“おうじさまになれますように”
*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。
リクエスト「王子様が必ず迎えに来ると信じてる幼馴染のことが好きなたけちー」
きゃ〜!似合い過ぎなきゅんリクエスト嬉しいです。
ありがとうございました⸝⋆
「みに!一緒に書こう!」
「何を?」
「また何も聞いてなかったん!?ほんましゃーないなあ」
幼馴染の威尊はこの頃から隣にいてくれて。
すぐぼーっとする私に、先生が言ったことを優しく教えてくれていた。
「この紙にひとつだけ願い事書くんやって!書けたらあそこにつけるんやで」
「ありがと。威尊は何書くか決めたん?」
「まだやねん。みには?」
「私はずっと決まってる!」
“いつかおうじさまにあえますように”
「おうじさま?」
手元をしっかり見ていた威尊に聞かれたのを覚えてる。
「うん!かっこよくて優しい人と結婚するんだ」
「それ、誰でもなれるん?」
「なれるんやないかなあ」
短冊を握りしめながら王子様を想像してうっとりしていたら、威尊も書き終わったらしい。
「つけにいこや」
「威尊は何書いたん?」
「ひみつやで」
「え〜ずるい」
「ほら、先生にお願いするで」
最初に書き終わった私達の短冊は、2つ並んで笹の一番上につけられた。
だから、結局威尊の短冊を見ることは叶わなかった。
小学生の頃、初めて結婚式に参加した。
近くの大きな会場で開催するから、と近所一帯で招待してもらった。
いつも優しくしてくれるお姉さんが着ていたのは、純白のふわふわしたドレス。
「うわあ……!めっちゃきれいやなあ!」
「みにもあれ、着てみたいん?」
「絶対着たい!」
「そうなんや」
大はしゃぎの私と、緊張してた威尊。
フラワーシャワーには子供も参加させてもらって、威尊と隣で花びらを思いっきり投げた。
「ほんまにお姫様と王子様みたいやなあ!威尊!」
「ほんまやな」
「私も王子様と一緒に結婚式したいなあ」
そんな会話をしていると、私の手の上に花束が降ってきた。
「あら、みにちゃんに渡しちゃった」
「え!返します」
お姉さんが間違えて投げちゃったんだと思って返そうとしたから、すごく笑われた記憶がある。
「これは、次結婚する子にあげるものなの。だから、みにちゃんにあげる」
「私、結婚できるん?」
「嫌だったらもちろんいいよ」
「ううん。私の夢は、王子様と結婚することやもん!嬉しいで」
「ふふ、そっか。ならみにちゃんにあげるね」
「ありがとう、大切にするな!威尊見てー!王子様と結婚できるって!」
「良かったなあ」
威尊に頭を撫でられる私を、参加者全員が微笑ましそう見ていた。
中学生の頃、王子様なんていないと馬鹿にされた。
「未だに王子様とか言ってんのは痛い」
「流石に頭お花畑すぎるんじゃない?」
「いい加減、現実見たほうがいいよ」
クラスの女の子にはっきりと言われて、何も言えなかった。
その後、いつものように違うクラスなのに教室まで迎えに来てくれる威尊と歩いてても、その言葉たちは消えなくて。
「みに元気ないん?なんかあったん?」
威尊に隠せる訳なくて、正直に伝えた。
「あー、夢変えることにしてんねん」
「え?あの王子様と結婚するってやつ?」
「うん」
「……何にするん?」
「それは考えてへんかった」
「え?じゃあなんで変えるん」
「だっておかしいやん。王子様なんて」
自分で口にしながら、声が震えた。
「それ、誰に言われたん」
険しい顔をした威尊に聞かれた。
「クラスの女の子たち」
きっと彼女たちに悪気はなかったんだと思う。
だけど描き続けてきた夢を簡単に否定されるのは悲しくて、涙が溢れた。
泣き止ませるためか、威尊はぎゅっと私を抱きしめた。
「何も知らん人たちの言葉で泣かんで。みにはみにの夢を持てばええ」
高校生の頃、初めて彼氏ができた。
相手は同じ部活の先輩で、私の王子様だと思った。
いつも優しくて、よく褒めてくれる人だった。
告白されたときは夢見心地で、幸せってこういうことなんや〜なんて浮かれてた。
だけど、私はその先輩にとって都合の良い存在に過ぎなかったんだ。
休みの日にすごく綺麗な人と手を繋いで歩いてる先輩を見つけて、泣きながら電話したら、返ってきた。
“簡単に騙せそうだったから。ごめん。”
本命の彼女となかなか会えないから、年下の騙しやすそうな私を暇つぶしに使おうとしてたらしい。
「やっぱ王子様なんておらんのかな、威尊」
大泣きで歩いてた私を発見した威尊に問い詰められて、全部話した。
威尊は男子校に通ってたから、知らなくて当然だ。
「もうそんな人のことは忘れや。で、また王子様探せばええ」
「ん〜〜見つかるかな?」
「案外近くにおるかもしれんで」
「なんか、威尊が言うとそうなのかもって感じするな!」
「せやろ〜?」
笑顔の威尊に頭を撫でられた。
あれ、威尊ってこんなに背高かったっけ?
こんなに手大きかったっけ?
こんなに優しい顔で笑うんやっけ?
「ありがと!もう帰るわ!」
急にドキドキして、威尊から離れるようにして走って家に帰った。
大学生の頃、好きを自覚した。
威尊に慰められたあの日からドキドキしてたのに、まさかの威尊と同じ大学。
会えば威尊は普通に声をかけてくれるし、優しさは変わってなかった。
「なあ、みにちゃんって後藤くんとどんな関係なん?」
「幼馴染やで」
「ほんま!?友達が後藤くん好きやねん。まだ希望あるんや!ありがとう!」
そんな会話を何回かして、威尊ってモテるんやって知った。
威尊と1番一緒に時間を過ごしてんのは、私なのに。
そう思うと胸が痛んで、気づいてしまった。
私、威尊のことが好きなんや。
だけど、みんなに優しい威尊には伝えられなかった。
好きをひた隠しにして、威尊と会話するのが限界だった。
社会人になって数年、威尊に会おうと誘われた。
かわいい格好してきてな!と言われて、めっちゃ悩んで選んだ服で待ち合わせ場所に向かう。
立っていた威尊はスーツがとにかく様になっていて、心臓が大きく音を立てた。
綺麗なレストランにエスコートされて、緊張しながら座る。
でも威尊は話題を作ってくれるし、料理も美味しかったから、凄く楽しかった。
やっぱり、好きだなあ。
少し散歩しようと言われてついていくと、そこは夜景が綺麗な場所だった。
「俺、王子様になれた?」
「え?」
ゆっくりとこっちを向いた威尊は、緊張した面持ち。
だけど、整った顔立ちと優しい目は、私が幼少期から思い描いていた王子様そのものだった。
「うん、威尊はずっと王子様だよ」
ずっと優しくしてくれたんだもん。
感謝も込めて伝えれば、威尊は跪いた。
「ほんまにみにのこと幸せにする。僕と結婚してください」
差し出されたのは、キラキラと光る指輪。
涙が止まらなくて、頷くだけで精一杯。
あまりに泣き止まない私を見て笑った威尊は、立ち上がって私の涙を拭う。
そして、そっと薬指に指輪を通してくれた。
その後、スーツの胸ポケットから紙を差し出される。
「幼稚園の先生に、七夕終わったあとこっそりもらったんよ」
差し出されたのは、2枚の短冊。
1枚は私のもの。
もう1枚には、幼い頃の威尊の字でしっかり書かれていた。
“おうじさまになれますように”
*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。
リクエスト「王子様が必ず迎えに来ると信じてる幼馴染のことが好きなたけちー」
きゃ〜!似合い過ぎなきゅんリクエスト嬉しいです。
ありがとうございました⸝⋆
