【Kyosuke.F】
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「大学生、戻りたいなあ……」
取引先に移動するために電車に乗ると、フラペチーノ片手に楽しそうな女の子2人がいた。
こんな昼間に自由な時間を過ごせるって、大学生の特権のような気がする。
自分だってあっち側だったのに、思い出が濃すぎたせいか昔のことみたい。
京介、今日はなにしてんのかな。バイトか。
サークルの後輩だった京介と付き合って、気づいたらこんなにも時間は流れていた。
授業中にパソコンからこっそりLINEして笑いをこらえたり、キャンパス内ですれ違うときに盗撮したり、しょうもないことがすっごく楽しくて。
平日にモーニングを食べて満足しすぎて眠くなったり、空きコマが被ってる時にカラオケに行って名残惜しく次の授業に向かったり、大事な思い出がいっぱいできて。
夏合宿の線香花火とか、打ち上げを抜け出して行った焼き鳥屋さんとか、心には大切な写真が詰まっている。
会いたいな、早く。
少し前までは、結構な頻度で会えてたのにな。
急な飲み会が入って夜会おうと思ってたのにキャンセルすることになったり、逆に土日に会おうと思ったら京介がバイト入っちゃってたり。
社会人と大学生のスケジュールの違いが、大学のときは感じなかった年齢差の壁として立ちはだかっている気がしてた。
でも、スケジュールだけじゃ、ないのかも。
授業後とかバイト後と、勤務後って、感覚が違う。
落ち込んだときにもっと深くまで落ち込むし、回復にもっと時間がかかる。
だから、そんなみっともないとこ、見せたくなくて。
京介まだ自由でいられる大学生の時間が残ってるんだから、拘束したくなくて。
平日の夜にあんまり会わないようにしてたのは、私。
自分で自分の機嫌をとってから次会えるまで、頑張んなきゃ。
大学生の時に京介にもらった腕時計を見つめてから、目的地で電車を降りた。
____のが、数時間前の自分。
やっぱり世の中、気合だけじゃどうにもならないもので。
気を抜くと溜め息が出ちゃって、公共の場で溜め息つく自分が嫌になって、そんな負のループに陥っていた。
このまま直帰なのが救い。心の栄養買って帰んなきゃ。
スマホを出す気力さえも沸かなくて、ぼーっとしていたら最寄り駅に着いていた。
通り道のコンビニでお目当ての品を買って、ふらふらと家に帰る。
……あれ?私の家の前に黒い塊?
恐る恐る歩いていくと、塊から人の顔が出てきた。
「みに?おかえり」
大好きな声と共に。
「京介!?え、なんで、え」
「んー?まあ」
「いや、まあって……入る?」
当たり前みたいな顔で頷かれても、びっくりだよ。
寒いだろうから、一応室内には入ってもらって、走って部屋の状態を確認しに行く。
大丈夫そうで胸をなで下ろし、玄関で棒立ちの京介を迎えに行った。
「お待たせ。でもどうしたの?」
「彼氏が彼女に会いに来んのに理由いる?」
そう言われたら、そうなんだけど。
だとしても、初めてだし外で待ち構えて鼻真っ赤にしてたら聞きたくもなる。
ツッコみたいけど慣れたように家の中を歩く京介はマイペースで、聞けなかった。
「京介ご飯食べた?」
「バ先で賄い食った。俺のこと気にせず食いな」
なんかちょっと気まずいけど。
少しだけ緊張しながら準備して食卓に並べたけど、京介は意外と何も言わなかった。
「……食べづらいよ?」
「ん?気にすんな」
「気にすんなは無理あるでしょ」
ずっと私の顔見てるから、ちょっと食べづらい。
それも、ぼーっと見てるとかじゃなくて、なんか噛み締めてるみたいな顔してんだもん。
「マジで俺いないと思っていいから」
「どうやってそう思うの」
ずっと考えちゃうくらい会いたくて仕方なかった人が目の前にいるのに。
「ふ、ほんと?」
「え?」
「今の」
「……声に出てた?」
「うん」
人間って疲れると本当にこうなるんだ。
小っ恥ずかしいことを面と向かって伝えてしまった気恥ずかしさでモゴモゴと食べ続けたら、ふと手が伸びてきた。
そのままぽんと頭に載って、すりすりと撫でられる。
「お疲れ」
聞き慣れている言葉のはずなのに、人生で一番じんと沁みた。
涙腺まで緩みそうになって、慌てて洟をすすって口に食べ物を詰め込む。
そんな様子には触れずに、京介はポツリポツリと話し始めた。
「どうせみにのことだから、年上だしかっけえお姉さんでいなきゃとか思ってんだろうけど、俺はそんなこと望んでないわけ」
「そのまんまでいてほしいっていうか……全部見せてよ。みにの全部。八つ当たりしてもいいし子どもみたいに泣いてたっていいし叫んだっていいし」
「っていうか、こんな年齢差なんて80歳すぎたらないようなもんだからね?気にするほどじゃないでしょ」
最後のはなんだか暴論のような気もしたけど、自分が心の何処かで欲しがってたものなのかな。
涙が溢れて、京介は喋りながら、最初は指だったけど途中からティッシュで全部拭ってくれた。
「ごめん」
「や、俺が年下っぽいんだろ?」
「そんなこと……!」
思ったことないけど、そう認識はしてたのかもな。
そう首を傾げると、京介は鞄の中から何かを取り出して戻ってきた。
「俺が買ったこれ付けてほしいって思うのが、社会人からしたら背伸びなのかもしんないけどさ。俺の方が気にしてんのかも」
受け取った小さい紙袋には、有名な時計ブランドのロゴが書かれてて。
そーっと取り出した箱を開けると、好みドンピシャの腕時計が鎮座していた。
「前あげたの使ってくれてるだろうけど、社会人っぽいの付けててほしいじゃん」
絶対に前にもらったものの数倍はする。大学生がぽんと買えるような値段じゃないのはすぐに分かった。
じゃあもしかしたら、土日バイトだからって会えなかったのはこのためだったのかな。
……きっと、社会人である彼女の周りの人に対して、こんな“大人っぽい”彼氏がいるんだって示せるから。
腕時計が好みっていうのもあるけど、京介の健気さが愛おしすぎて、試しにつけてみながら胸が一杯になった。
「え!?ぴったり?」
近い内に調整してもらってつけようと思ったのに、一発で自分の手首にフィットした。
「あー……みにが寝てるときに手首の太さ測った」
そんな指輪買うときの手口を使ってまで、ジャストなものをくれるなんて。お泊りしたのはかなり前だから、計画も短くはないと思う。
「明日から、周りの人全員に彼氏にもらった!って自慢するね!!」
「いい、いい、いい、いい!聞かれたら答えるぐらいでいいから!」
横から抱きつくと、そんな照れ隠しの言葉と一緒に真っ赤な顔が見えるから、口角が上がってしまう。
こういうとこ、年下っぽいし可愛い。
さっきまでの包容力は年上っぽさあったけどね。
「ほんとにありがと、ほんとに大好き」
あまりの嬉しさを素直に言葉にしてみたら、やっぱり照れてるところは年下だった。
それが面白くてどんどん言葉を重ねたら、塞ぐようにキスされるもんだから、また年下の可愛い男の子ではなくなったんだけど。
*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。
リクエスト「学生彼氏と社会人彼女(背伸びして色んなことをしてしまうきょーちゃん)」
はりねずみとは違う質感のメロすぎ牧を目指しました。リクエストありがとうございました…!
疲れているときに食べるものって人それぞれな気がしたので、描写しないでみました。わいはシュークリーム。\わかめじゃないんかい/
取引先に移動するために電車に乗ると、フラペチーノ片手に楽しそうな女の子2人がいた。
こんな昼間に自由な時間を過ごせるって、大学生の特権のような気がする。
自分だってあっち側だったのに、思い出が濃すぎたせいか昔のことみたい。
京介、今日はなにしてんのかな。バイトか。
サークルの後輩だった京介と付き合って、気づいたらこんなにも時間は流れていた。
授業中にパソコンからこっそりLINEして笑いをこらえたり、キャンパス内ですれ違うときに盗撮したり、しょうもないことがすっごく楽しくて。
平日にモーニングを食べて満足しすぎて眠くなったり、空きコマが被ってる時にカラオケに行って名残惜しく次の授業に向かったり、大事な思い出がいっぱいできて。
夏合宿の線香花火とか、打ち上げを抜け出して行った焼き鳥屋さんとか、心には大切な写真が詰まっている。
会いたいな、早く。
少し前までは、結構な頻度で会えてたのにな。
急な飲み会が入って夜会おうと思ってたのにキャンセルすることになったり、逆に土日に会おうと思ったら京介がバイト入っちゃってたり。
社会人と大学生のスケジュールの違いが、大学のときは感じなかった年齢差の壁として立ちはだかっている気がしてた。
でも、スケジュールだけじゃ、ないのかも。
授業後とかバイト後と、勤務後って、感覚が違う。
落ち込んだときにもっと深くまで落ち込むし、回復にもっと時間がかかる。
だから、そんなみっともないとこ、見せたくなくて。
京介まだ自由でいられる大学生の時間が残ってるんだから、拘束したくなくて。
平日の夜にあんまり会わないようにしてたのは、私。
自分で自分の機嫌をとってから次会えるまで、頑張んなきゃ。
大学生の時に京介にもらった腕時計を見つめてから、目的地で電車を降りた。
____のが、数時間前の自分。
やっぱり世の中、気合だけじゃどうにもならないもので。
気を抜くと溜め息が出ちゃって、公共の場で溜め息つく自分が嫌になって、そんな負のループに陥っていた。
このまま直帰なのが救い。心の栄養買って帰んなきゃ。
スマホを出す気力さえも沸かなくて、ぼーっとしていたら最寄り駅に着いていた。
通り道のコンビニでお目当ての品を買って、ふらふらと家に帰る。
……あれ?私の家の前に黒い塊?
恐る恐る歩いていくと、塊から人の顔が出てきた。
「みに?おかえり」
大好きな声と共に。
「京介!?え、なんで、え」
「んー?まあ」
「いや、まあって……入る?」
当たり前みたいな顔で頷かれても、びっくりだよ。
寒いだろうから、一応室内には入ってもらって、走って部屋の状態を確認しに行く。
大丈夫そうで胸をなで下ろし、玄関で棒立ちの京介を迎えに行った。
「お待たせ。でもどうしたの?」
「彼氏が彼女に会いに来んのに理由いる?」
そう言われたら、そうなんだけど。
だとしても、初めてだし外で待ち構えて鼻真っ赤にしてたら聞きたくもなる。
ツッコみたいけど慣れたように家の中を歩く京介はマイペースで、聞けなかった。
「京介ご飯食べた?」
「バ先で賄い食った。俺のこと気にせず食いな」
なんかちょっと気まずいけど。
少しだけ緊張しながら準備して食卓に並べたけど、京介は意外と何も言わなかった。
「……食べづらいよ?」
「ん?気にすんな」
「気にすんなは無理あるでしょ」
ずっと私の顔見てるから、ちょっと食べづらい。
それも、ぼーっと見てるとかじゃなくて、なんか噛み締めてるみたいな顔してんだもん。
「マジで俺いないと思っていいから」
「どうやってそう思うの」
ずっと考えちゃうくらい会いたくて仕方なかった人が目の前にいるのに。
「ふ、ほんと?」
「え?」
「今の」
「……声に出てた?」
「うん」
人間って疲れると本当にこうなるんだ。
小っ恥ずかしいことを面と向かって伝えてしまった気恥ずかしさでモゴモゴと食べ続けたら、ふと手が伸びてきた。
そのままぽんと頭に載って、すりすりと撫でられる。
「お疲れ」
聞き慣れている言葉のはずなのに、人生で一番じんと沁みた。
涙腺まで緩みそうになって、慌てて洟をすすって口に食べ物を詰め込む。
そんな様子には触れずに、京介はポツリポツリと話し始めた。
「どうせみにのことだから、年上だしかっけえお姉さんでいなきゃとか思ってんだろうけど、俺はそんなこと望んでないわけ」
「そのまんまでいてほしいっていうか……全部見せてよ。みにの全部。八つ当たりしてもいいし子どもみたいに泣いてたっていいし叫んだっていいし」
「っていうか、こんな年齢差なんて80歳すぎたらないようなもんだからね?気にするほどじゃないでしょ」
最後のはなんだか暴論のような気もしたけど、自分が心の何処かで欲しがってたものなのかな。
涙が溢れて、京介は喋りながら、最初は指だったけど途中からティッシュで全部拭ってくれた。
「ごめん」
「や、俺が年下っぽいんだろ?」
「そんなこと……!」
思ったことないけど、そう認識はしてたのかもな。
そう首を傾げると、京介は鞄の中から何かを取り出して戻ってきた。
「俺が買ったこれ付けてほしいって思うのが、社会人からしたら背伸びなのかもしんないけどさ。俺の方が気にしてんのかも」
受け取った小さい紙袋には、有名な時計ブランドのロゴが書かれてて。
そーっと取り出した箱を開けると、好みドンピシャの腕時計が鎮座していた。
「前あげたの使ってくれてるだろうけど、社会人っぽいの付けててほしいじゃん」
絶対に前にもらったものの数倍はする。大学生がぽんと買えるような値段じゃないのはすぐに分かった。
じゃあもしかしたら、土日バイトだからって会えなかったのはこのためだったのかな。
……きっと、社会人である彼女の周りの人に対して、こんな“大人っぽい”彼氏がいるんだって示せるから。
腕時計が好みっていうのもあるけど、京介の健気さが愛おしすぎて、試しにつけてみながら胸が一杯になった。
「え!?ぴったり?」
近い内に調整してもらってつけようと思ったのに、一発で自分の手首にフィットした。
「あー……みにが寝てるときに手首の太さ測った」
そんな指輪買うときの手口を使ってまで、ジャストなものをくれるなんて。お泊りしたのはかなり前だから、計画も短くはないと思う。
「明日から、周りの人全員に彼氏にもらった!って自慢するね!!」
「いい、いい、いい、いい!聞かれたら答えるぐらいでいいから!」
横から抱きつくと、そんな照れ隠しの言葉と一緒に真っ赤な顔が見えるから、口角が上がってしまう。
こういうとこ、年下っぽいし可愛い。
さっきまでの包容力は年上っぽさあったけどね。
「ほんとにありがと、ほんとに大好き」
あまりの嬉しさを素直に言葉にしてみたら、やっぱり照れてるところは年下だった。
それが面白くてどんどん言葉を重ねたら、塞ぐようにキスされるもんだから、また年下の可愛い男の子ではなくなったんだけど。
*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。
リクエスト「学生彼氏と社会人彼女(背伸びして色んなことをしてしまうきょーちゃん)」
はりねずみとは違う質感のメロすぎ牧を目指しました。リクエストありがとうございました…!
疲れているときに食べるものって人それぞれな気がしたので、描写しないでみました。わいはシュークリーム。\わかめじゃないんかい/
