【Kyosuke.F】
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ある昼休み。
色々あって教室に戻って来ると、私の席を陣取ってる男がひとり。
机にベッタリと腕を置き、その上に顔を預けて盛大にリラックスしている。
「私の席取られた」
絶対退く気ないだろうけど、一応主張しておく。
「ここ涼しいから」
彼がムクリと起き上がり、丸くて大きな双眼がこちらを向いた。
「いいけど別に」
「いいんだ」
許してみれば、起き上がった藤牧の顔はまた逆戻りした。
「どこ行ってたの?」
「告白だった。屋上」
「……へえ」
「テンション低っ」
わー絶対寝起きだこの人。
なんか不機嫌だもん。
「……ね?」
「なんて?」
机に伏せたまま喋るせいで、全然声が聞こえない。
それでも良い声なのがちょっとムカつくけど。
「『その割に遅くね?』って言ったんだよ!」
「あー。帰る途中でろむくんと会って駄弁ってたから」
「ろむくん?」
今度は勢いよく起き上がった藤牧。
「うん。仲いいよね?藤牧とろむくん」
「ああ、大夢……」
納得したような、どこか納得いってないような。
そんな表情のまま、また藤牧は元の姿勢に戻った。
「……すんな」
「え?だから、なんて?」
聞き返せば、また藤牧は起き上がった。
あれ、でもなんか、目がマジだ。
「あんま大夢と仲良くすんな」
「はい」
あまりにも圧が怖いから首を縦に振ってしまったけど。
「いや、どういうこと?俺の大夢みたいな?」
脳内でリピートしてみたら、全然わかんなかった。
「なわけねえだろばーか」
「ええ?謎」
首を傾げていると、目の前で盛大なため息が聞こえた。むかつく。
「まあ、はいって言ったからそういうことで」
「やだ。ろむくん優しいし」
「いや別に、全く喋るなって言ってる訳じゃないから」
「違うの?」
ますますわからない。
伏せたまま、顔だけ上げた藤牧が口を開いた。
「……みにの1番は俺が良いから」
小さくて、でもはっきりと耳に届いた声。
姿勢のせいで、自然と為される上目遣い。
そのすべてに、胸がトクンと跳ねた。
「まず、藤牧って言うな」
そんなのお構いなしに、藤牧は姿勢を崩さず言葉を続ける。
「ど、どうしろと?」
「俺の名前知ってる?」
「知ってるけど」
どうだか、とでも言いたげに目を細めたから、もうそう呼ぶしかなかった。
「京介」
「……ん」
このときの、照れくさそうで、それでいて嬉しそうな顔に恋したのかもしれない。
そして、京介という呼び方に慣れた頃。
かつ、あれはヤキモチだったと目を逸らしながら白状しつつ告白され、付き合ってから少しした日。
放課後に男の子とそこそこの距離で話してて、話し終わって離れた瞬間、手首を掴まれた。
早足で進む京介に着いてくので精一杯。
着いた先は来たことない空き教室で、こんなとこあるんだ、なんて新鮮に驚く。
足でドアを開けた彼からはそんなコメントも許されない空気が漂ってるから、口にはしないけど。
にしても、なんでこんなとこ。
そんな疑問を抱いていると、京介が立ち止まった。
「みに」
「ん?」
顔を覗き込むように見ると、唐突に顔が近づいてきて。
目を瞑る間もなく唇が触れた。
……慌てて目を瞑ってからどれくらい時間が経っただろう。
それさえもわからないほど、角度を変えて唇が重なる。
「みに、好き」
解放されたと思ったら、そんな言葉が聞こえてきた。
「へ!?」
あの京介が、好きを口にした?
そこでようやく、これが嫉妬ってやつか、なんて気づいた。
「京介がもやもやするなら、気をつける」
「え?」
「そのくらい好きって言ったら、伝わる?」
ちゃんと言葉にするのは恥ずかしかったけど、それよりも、京介が嫌な思いをするほうが嫌だった。
「じゃあ、俺が嫉妬した時には俺が満足するまで一緒にいる?」
結構わがままの癖に、なんでこういうときは命令形じゃなくて選択をこっちに委ねてくるんだろ。
そんなの、頷くしかできないのに。
「わかった」
「おし。ならいいや」
「いいの?」
「みにの自由を奪いたいわけじゃないからね」
「そっか」
きっといっぱい葛藤して、いっぱい我慢させてしまったんだろう。
何も考えずに行動してたことが申し訳ないし、気付けなくて悔しい。
そう思うと泣きそうになってきて、今度は京介を焦らせてしまった。
「え、泣かないでマジで」
「ごめん~」
「謝らせたい訳じゃないから。俺が心狭いだけ」
そんなことない、の気持ちを込めて首を横に振り続ける。
京介の手が、遠慮がちに背中に回された。
「みにが泣いてると俺もつらい」
「え、京介ってそういう感覚あるんだ」
素直に思ったことが出ちゃった。
案の定、頬を軽くつねって怒られたし。
「俺にも心あるから」
「すいません」
「……まあ、みににだけかもしんないけどさあ」
もうこの大好きな人を傷つけないようにしようと、内心で誓った。
でも、現実は難しいもので。
人付き合いの都合上とか、制度が決めたこととか、1ミリも嫉妬させない生活を送るのは無理みたい。
「……なんか、いつもと違う匂いする」
京介と一緒に帰ろうとすると、近づいた彼が眉間に皺を寄せた。
そしてそのまま、今度は校舎裏に連行される。
思い当たる節があるときが増えてきたのが、成長ではあるけど。
出来事を思い出して謝罪の言葉と共に伝えれば、少し痛いくらいに抱きしめられる。
その感触が愛おしくて、迷わず背中に腕を回した。
「あーここまでくっついたらいつもの匂いだわ」
「ほんと?良かった」
「こんなくっついていいのは俺だけですからね」
「うん、そうだね」
「うん」
「うん」
気付いたら相槌の打ち合いになってて、目を合わせて笑う。
“目は口ほどに物を言う”なんて言うけど、なんならワンチャン京介はこの言葉知らないけど、でも目を見たら好きって気持ちが伝わってくるみたい。
自分もそうだったらいいな。
「みにの良さは俺が1番知ってるし、だからこそ人に好かれるのもわかるけどさあ」
「うん」
「やっぱ嫌じゃん」
「ごめん」
「だからみに悪くないって」
そうフォローされても、罪悪感は拭えない。
「じゃあさ、前言ったこと覚えてんの?」
「嫉妬させたら京介が満足するまで一緒にいるってやつ?」
「お、覚えてんじゃん」
「ねえなめすぎ!大事なことはちゃんと覚えてる!」
定期的にされるバカ扱いに納得がいかず主張すると、偉い偉いと言いたげに頷かれた。
「じゃあ、みにからキスしてみ」
「え、あ、え?」
「聞こえなかった?みにから」
ニヤニヤして言葉を続けようとするから、慌てて止める。
「いや聞こえてるから!」
「じゃあ、どーぞ」
「ええ、ちょ、心の準備が」
「そんないらないだろ」
「いる!てか目瞑ってよ!」
「ん~俺だけが見れるみにのかわいいとこ見てる」
「は、え?」
「こんな照れてるとこ見れんの彼氏の特権だろ」
どうしてこうも簡単に照れさせてくるのか。
それが無性に悔しくて、衝動的に唇を重ねに行った。
まあ、彼の方が何枚も上手で、1回で終わらせてくれないんだけど。
*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。
リクエスト「めちゃくちゃ嫉妬してる京ちゃん」
嫉妬牧にも段階がありそうだったので、嫉妬詰め合わせでお送りさせていただきました。どの嫉妬牧がお好みですか??
リクエストありがとうございました⸝⋆
色々あって教室に戻って来ると、私の席を陣取ってる男がひとり。
机にベッタリと腕を置き、その上に顔を預けて盛大にリラックスしている。
「私の席取られた」
絶対退く気ないだろうけど、一応主張しておく。
「ここ涼しいから」
彼がムクリと起き上がり、丸くて大きな双眼がこちらを向いた。
「いいけど別に」
「いいんだ」
許してみれば、起き上がった藤牧の顔はまた逆戻りした。
「どこ行ってたの?」
「告白だった。屋上」
「……へえ」
「テンション低っ」
わー絶対寝起きだこの人。
なんか不機嫌だもん。
「……ね?」
「なんて?」
机に伏せたまま喋るせいで、全然声が聞こえない。
それでも良い声なのがちょっとムカつくけど。
「『その割に遅くね?』って言ったんだよ!」
「あー。帰る途中でろむくんと会って駄弁ってたから」
「ろむくん?」
今度は勢いよく起き上がった藤牧。
「うん。仲いいよね?藤牧とろむくん」
「ああ、大夢……」
納得したような、どこか納得いってないような。
そんな表情のまま、また藤牧は元の姿勢に戻った。
「……すんな」
「え?だから、なんて?」
聞き返せば、また藤牧は起き上がった。
あれ、でもなんか、目がマジだ。
「あんま大夢と仲良くすんな」
「はい」
あまりにも圧が怖いから首を縦に振ってしまったけど。
「いや、どういうこと?俺の大夢みたいな?」
脳内でリピートしてみたら、全然わかんなかった。
「なわけねえだろばーか」
「ええ?謎」
首を傾げていると、目の前で盛大なため息が聞こえた。むかつく。
「まあ、はいって言ったからそういうことで」
「やだ。ろむくん優しいし」
「いや別に、全く喋るなって言ってる訳じゃないから」
「違うの?」
ますますわからない。
伏せたまま、顔だけ上げた藤牧が口を開いた。
「……みにの1番は俺が良いから」
小さくて、でもはっきりと耳に届いた声。
姿勢のせいで、自然と為される上目遣い。
そのすべてに、胸がトクンと跳ねた。
「まず、藤牧って言うな」
そんなのお構いなしに、藤牧は姿勢を崩さず言葉を続ける。
「ど、どうしろと?」
「俺の名前知ってる?」
「知ってるけど」
どうだか、とでも言いたげに目を細めたから、もうそう呼ぶしかなかった。
「京介」
「……ん」
このときの、照れくさそうで、それでいて嬉しそうな顔に恋したのかもしれない。
そして、京介という呼び方に慣れた頃。
かつ、あれはヤキモチだったと目を逸らしながら白状しつつ告白され、付き合ってから少しした日。
放課後に男の子とそこそこの距離で話してて、話し終わって離れた瞬間、手首を掴まれた。
早足で進む京介に着いてくので精一杯。
着いた先は来たことない空き教室で、こんなとこあるんだ、なんて新鮮に驚く。
足でドアを開けた彼からはそんなコメントも許されない空気が漂ってるから、口にはしないけど。
にしても、なんでこんなとこ。
そんな疑問を抱いていると、京介が立ち止まった。
「みに」
「ん?」
顔を覗き込むように見ると、唐突に顔が近づいてきて。
目を瞑る間もなく唇が触れた。
……慌てて目を瞑ってからどれくらい時間が経っただろう。
それさえもわからないほど、角度を変えて唇が重なる。
「みに、好き」
解放されたと思ったら、そんな言葉が聞こえてきた。
「へ!?」
あの京介が、好きを口にした?
そこでようやく、これが嫉妬ってやつか、なんて気づいた。
「京介がもやもやするなら、気をつける」
「え?」
「そのくらい好きって言ったら、伝わる?」
ちゃんと言葉にするのは恥ずかしかったけど、それよりも、京介が嫌な思いをするほうが嫌だった。
「じゃあ、俺が嫉妬した時には俺が満足するまで一緒にいる?」
結構わがままの癖に、なんでこういうときは命令形じゃなくて選択をこっちに委ねてくるんだろ。
そんなの、頷くしかできないのに。
「わかった」
「おし。ならいいや」
「いいの?」
「みにの自由を奪いたいわけじゃないからね」
「そっか」
きっといっぱい葛藤して、いっぱい我慢させてしまったんだろう。
何も考えずに行動してたことが申し訳ないし、気付けなくて悔しい。
そう思うと泣きそうになってきて、今度は京介を焦らせてしまった。
「え、泣かないでマジで」
「ごめん~」
「謝らせたい訳じゃないから。俺が心狭いだけ」
そんなことない、の気持ちを込めて首を横に振り続ける。
京介の手が、遠慮がちに背中に回された。
「みにが泣いてると俺もつらい」
「え、京介ってそういう感覚あるんだ」
素直に思ったことが出ちゃった。
案の定、頬を軽くつねって怒られたし。
「俺にも心あるから」
「すいません」
「……まあ、みににだけかもしんないけどさあ」
もうこの大好きな人を傷つけないようにしようと、内心で誓った。
でも、現実は難しいもので。
人付き合いの都合上とか、制度が決めたこととか、1ミリも嫉妬させない生活を送るのは無理みたい。
「……なんか、いつもと違う匂いする」
京介と一緒に帰ろうとすると、近づいた彼が眉間に皺を寄せた。
そしてそのまま、今度は校舎裏に連行される。
思い当たる節があるときが増えてきたのが、成長ではあるけど。
出来事を思い出して謝罪の言葉と共に伝えれば、少し痛いくらいに抱きしめられる。
その感触が愛おしくて、迷わず背中に腕を回した。
「あーここまでくっついたらいつもの匂いだわ」
「ほんと?良かった」
「こんなくっついていいのは俺だけですからね」
「うん、そうだね」
「うん」
「うん」
気付いたら相槌の打ち合いになってて、目を合わせて笑う。
“目は口ほどに物を言う”なんて言うけど、なんならワンチャン京介はこの言葉知らないけど、でも目を見たら好きって気持ちが伝わってくるみたい。
自分もそうだったらいいな。
「みにの良さは俺が1番知ってるし、だからこそ人に好かれるのもわかるけどさあ」
「うん」
「やっぱ嫌じゃん」
「ごめん」
「だからみに悪くないって」
そうフォローされても、罪悪感は拭えない。
「じゃあさ、前言ったこと覚えてんの?」
「嫉妬させたら京介が満足するまで一緒にいるってやつ?」
「お、覚えてんじゃん」
「ねえなめすぎ!大事なことはちゃんと覚えてる!」
定期的にされるバカ扱いに納得がいかず主張すると、偉い偉いと言いたげに頷かれた。
「じゃあ、みにからキスしてみ」
「え、あ、え?」
「聞こえなかった?みにから」
ニヤニヤして言葉を続けようとするから、慌てて止める。
「いや聞こえてるから!」
「じゃあ、どーぞ」
「ええ、ちょ、心の準備が」
「そんないらないだろ」
「いる!てか目瞑ってよ!」
「ん~俺だけが見れるみにのかわいいとこ見てる」
「は、え?」
「こんな照れてるとこ見れんの彼氏の特権だろ」
どうしてこうも簡単に照れさせてくるのか。
それが無性に悔しくて、衝動的に唇を重ねに行った。
まあ、彼の方が何枚も上手で、1回で終わらせてくれないんだけど。
*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。
リクエスト「めちゃくちゃ嫉妬してる京ちゃん」
嫉妬牧にも段階がありそうだったので、嫉妬詰め合わせでお送りさせていただきました。どの嫉妬牧がお好みですか??
リクエストありがとうございました⸝⋆
