【Jin.M】
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__インフルエンザですね。1週間家で安静にしてください
辛すぎる宣告を受けて始まった高校生活。
遅れて登校したから、やっぱりある程度の仲良しグループが出来上がっていて。
「……ぼっち確定だあ」
話しかける勇気なんか出なくて、なんとなく教科書を見ていた朝の休み時間。
せめて1人は友達を作ろうと顔を上げた瞬間、隣の席がガタ、と音を立てた。
「あー!来た!おはよう!!」
そこにいたのは、少し華奢で、彫刻のように綺麗な顔立ちの男の子だった。
その声は、信じられないくらい大きかったけど。
「あ、おはよう」
「大丈夫?治ったの?」
「うん、ありがとう」
元気いっぱいなだけじゃなくて、心配もしてくれた。
その優しさが身に沁みて、少しだけ泣きそうになった。
「俺はマツダジン!よろしく!」
差し出された手を握ると、彼は嬉しそうにブンブンと振ってくれた。
「立花みにです。ありがとう」
重ねてお礼を言えば、なぜ感謝されてるのか分からないと言わんばかりに首を傾げられた。
きっと素の優しさなんだろうな。すごい子だ。
「来て早々なんだけど、次の英語は単語テストあるよ」
「え」
英語の先生はマツダくんを見習ってください。顔知らんけど。
「まだ間に合う!一緒に見よ!」
「いいの?」
「当たり前じゃん!」
単語帳を差し出してくれて、ふたりで覗き込む。
そこに記された名前から、漢字がわかった。松田迅くん。
教科書より小さなそれを囲むから、肩が一度だけ当たって。
「「あ、ごめん」」
謝って離れようとすると、その声がハモった。
「やばー!息ぴったりすぎ!」
ゲラゲラ笑ってる彼につられて、笑いが止まらない。
「あ、笑った」
「そりゃ笑うよ。人間だし」
「えーめっちゃ面白い、みに」
突然の呼び捨てに動揺が止まらないけど、きっと松田くんにとってはなんてことないことなんだろうな。
そこから生まれる寂しさには蓋をして、曖昧に笑いかけた。
「続きやろ」
「うん」
無理矢理目線を英単語に落として、頭の中で復唱しながら詰め込んでいく。
「あ」
「ん?」
「隣の人と交換して採点するからさー、俺やばくても引かないでね?」
そこで点数盛って!って言わないところが、やっぱり真っ直ぐな子なんだろうな。
「私の勉強時間知ってるじゃん。松田くんこそ引かないでよ」
「……それもそうだわー」
下を向いたまま答えたら、少し間が空いて返事が来た。
で、結果。
「え、松田くん満点じゃん!」
「よっしゃー!」
さっきのは謙遜だったらしく、パーフェクトな解答欄だった。すごすぎ。
「じゃあさー、みにからご褒美ちょうだい」
「ご褒美?何も持ってないけど」
「ねーカツアゲするわけないじゃん!ほんと面白い」
「ええ?」
なにが面白いのかわかんないけど、松田くんがゲラゲラ笑う。
元々人と話すのは好きだから、この時間が楽しくて仕方ない。
「迅って呼んで。お願い」
「え」
「俺みにのこと名前で呼んでるじゃん!」
それはそっちの勝手だと思うけど……?
でも、来てすぐに話しかけてくれたことが嬉しかったから、その感謝もあるしなあ。
「松田くんとか普段呼ばれないから距離感じるもん!ねえ!」
「わかった!わかったから!」
小テストを前に流しながら迫られ、勢いに負ける。
「……じ、ん」
このドキドキは、あんまり異性のことを呼び捨てしないから?
それとも、なんて浮かび上がる可能性は見ないふり。
「よっしゃー!ずっとそれね!!勝手に変えないでね!!」
「は、はい」
なんかすっごい嬉しそうだから、頑張ってみようと思った。
そこから、あんまり友達はできなかったけど。
それに、迅が毎回小テストで満点とるから、引かれたくなくて休み時間もちょっと勉強してるから、かもね。
というか、絶対そのせい。「真面目ちゃん」とか呼ばれちゃってるらしいし。
でも、迅が私の高校生活に色をつけてくれるから、楽しかった。
定期テストの点数で競って、ギリギリ勝った私がジュース奢ってもらった。
迅の寝癖がひどい日に「直して」って言われて、櫛を貸して一緒に直した。
筆箱を忘れた迅に色々貸したらふたりでそのことを忘れ、そのまま家に持ち帰った迅から謝罪の電話が来て、夜に盛り上がった。
いつも明るくて、誰にでも優しくて、分け隔てなく仲良くする。
そんな彼への想いが叶うわけないから、蓋をして仲良くし続けた。
……はずだったんだけど。
「ねえみに、一緒に帰ろー」
急に!?
動揺したけど、“友達”と一緒に帰るって普通のことだから、普通に返事をする。
「おっけ」
「寄り道もしたい!いい?」
「うん」
いつも明るく手を振って帰る背中を見つめてたのに。
今日は隣に並んで歩けるの?
「行こ!」
なんだかいつもよりもっと明るいような、自分がソワソワしてるからそう見えてるだけのような。
そんな迅の横に並んで、校門を出た。
「どこ行くの?」
「高校生の定番っぽいことしよう!」
そう言う迅の目的は、フラペチーノだった。
なるほど、定番。
「俺頼んでくる!みに座ってて」
「え?じゃあ季節限定のやつで」
「おっけー」
席に座って待つと、案外すぐに迅は帰ってきた。
「じゃーん」
「出すね。いくらだった?」
「俺が誘ったんだからいらないよー。はい!お財布しまう!」
「え、ええ?」
「いいの!それよりお喋りしたいもん。ね?」
迅の勢いとお願いには、勝てない。
お礼を言いながら、今度なんか買おうと決意した。
「お喋りって?」
「みにに一個聞きたいことあってさー。これほんとにバカにしてるとかじゃなくてね?」
「え、怖い。なに?」
「友達作んないの?みになんか一人が好きって感じしないじゃん」
「……よく見てるね」
図星だった。なんでわかんの。
「欲しいとは思ってるんだけど、盛り上がってるとこに話しかけるのは苦手なんだよね」
「みに面白いし、俺の前じゃめっちゃ明るいじゃん。絶対みんなみにと喋ったら楽しいもん」
「すごい褒めてくれんじゃん。迅がそう言ってくれるなら頑張ろうかな?」
「マジで?応援する!」
迅に応援されたら、心強い。
このまんま迅ばっかりにお世話になるのも申し訳ないし。
「でも、1番仲いいのは俺のままにしといてほしいなー」
少しへたった紙ストローをいじりながら迅がそんなことを言うから、そんな気持ちがぶち壊された。
「迅にはいっぱい友達がいるのに?」
「え?伝わってないの?」
「何が?」
マジかー!と言って天を仰いだ後、迅が深呼吸をして言う。
「みにが、好き」
「……ありがとう?」
「そうじゃなくて!彼女になってからみんなと仲良くして!!」
ぷんすか、なんて言葉が似合いそうな様子の迅がそう言って。
「えー!?」
とりあえず理解した私が発したのは、驚きだった。
「こんな意識されてなかったの結構ショックなんですけど……がんばるわ」
「ううん、びっくりしただけ。迅って人気者だし、報われないと思ってたから」
「そんなことない、って、え?」
「私も、迅が好き」
今度は迅の絶叫が返ってきたけど、その顔は今まで見た中で一番嬉しそうだった。
*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。
リクエスト「陽キャな彼と真面目な彼女」
素敵すぎる設定も送ってくださってありがとうございます⸝⋆
✨
わかめはみなさんを心から応援しております!!
辛すぎる宣告を受けて始まった高校生活。
遅れて登校したから、やっぱりある程度の仲良しグループが出来上がっていて。
「……ぼっち確定だあ」
話しかける勇気なんか出なくて、なんとなく教科書を見ていた朝の休み時間。
せめて1人は友達を作ろうと顔を上げた瞬間、隣の席がガタ、と音を立てた。
「あー!来た!おはよう!!」
そこにいたのは、少し華奢で、彫刻のように綺麗な顔立ちの男の子だった。
その声は、信じられないくらい大きかったけど。
「あ、おはよう」
「大丈夫?治ったの?」
「うん、ありがとう」
元気いっぱいなだけじゃなくて、心配もしてくれた。
その優しさが身に沁みて、少しだけ泣きそうになった。
「俺はマツダジン!よろしく!」
差し出された手を握ると、彼は嬉しそうにブンブンと振ってくれた。
「立花みにです。ありがとう」
重ねてお礼を言えば、なぜ感謝されてるのか分からないと言わんばかりに首を傾げられた。
きっと素の優しさなんだろうな。すごい子だ。
「来て早々なんだけど、次の英語は単語テストあるよ」
「え」
英語の先生はマツダくんを見習ってください。顔知らんけど。
「まだ間に合う!一緒に見よ!」
「いいの?」
「当たり前じゃん!」
単語帳を差し出してくれて、ふたりで覗き込む。
そこに記された名前から、漢字がわかった。松田迅くん。
教科書より小さなそれを囲むから、肩が一度だけ当たって。
「「あ、ごめん」」
謝って離れようとすると、その声がハモった。
「やばー!息ぴったりすぎ!」
ゲラゲラ笑ってる彼につられて、笑いが止まらない。
「あ、笑った」
「そりゃ笑うよ。人間だし」
「えーめっちゃ面白い、みに」
突然の呼び捨てに動揺が止まらないけど、きっと松田くんにとってはなんてことないことなんだろうな。
そこから生まれる寂しさには蓋をして、曖昧に笑いかけた。
「続きやろ」
「うん」
無理矢理目線を英単語に落として、頭の中で復唱しながら詰め込んでいく。
「あ」
「ん?」
「隣の人と交換して採点するからさー、俺やばくても引かないでね?」
そこで点数盛って!って言わないところが、やっぱり真っ直ぐな子なんだろうな。
「私の勉強時間知ってるじゃん。松田くんこそ引かないでよ」
「……それもそうだわー」
下を向いたまま答えたら、少し間が空いて返事が来た。
で、結果。
「え、松田くん満点じゃん!」
「よっしゃー!」
さっきのは謙遜だったらしく、パーフェクトな解答欄だった。すごすぎ。
「じゃあさー、みにからご褒美ちょうだい」
「ご褒美?何も持ってないけど」
「ねーカツアゲするわけないじゃん!ほんと面白い」
「ええ?」
なにが面白いのかわかんないけど、松田くんがゲラゲラ笑う。
元々人と話すのは好きだから、この時間が楽しくて仕方ない。
「迅って呼んで。お願い」
「え」
「俺みにのこと名前で呼んでるじゃん!」
それはそっちの勝手だと思うけど……?
でも、来てすぐに話しかけてくれたことが嬉しかったから、その感謝もあるしなあ。
「松田くんとか普段呼ばれないから距離感じるもん!ねえ!」
「わかった!わかったから!」
小テストを前に流しながら迫られ、勢いに負ける。
「……じ、ん」
このドキドキは、あんまり異性のことを呼び捨てしないから?
それとも、なんて浮かび上がる可能性は見ないふり。
「よっしゃー!ずっとそれね!!勝手に変えないでね!!」
「は、はい」
なんかすっごい嬉しそうだから、頑張ってみようと思った。
そこから、あんまり友達はできなかったけど。
それに、迅が毎回小テストで満点とるから、引かれたくなくて休み時間もちょっと勉強してるから、かもね。
というか、絶対そのせい。「真面目ちゃん」とか呼ばれちゃってるらしいし。
でも、迅が私の高校生活に色をつけてくれるから、楽しかった。
定期テストの点数で競って、ギリギリ勝った私がジュース奢ってもらった。
迅の寝癖がひどい日に「直して」って言われて、櫛を貸して一緒に直した。
筆箱を忘れた迅に色々貸したらふたりでそのことを忘れ、そのまま家に持ち帰った迅から謝罪の電話が来て、夜に盛り上がった。
いつも明るくて、誰にでも優しくて、分け隔てなく仲良くする。
そんな彼への想いが叶うわけないから、蓋をして仲良くし続けた。
……はずだったんだけど。
「ねえみに、一緒に帰ろー」
急に!?
動揺したけど、“友達”と一緒に帰るって普通のことだから、普通に返事をする。
「おっけ」
「寄り道もしたい!いい?」
「うん」
いつも明るく手を振って帰る背中を見つめてたのに。
今日は隣に並んで歩けるの?
「行こ!」
なんだかいつもよりもっと明るいような、自分がソワソワしてるからそう見えてるだけのような。
そんな迅の横に並んで、校門を出た。
「どこ行くの?」
「高校生の定番っぽいことしよう!」
そう言う迅の目的は、フラペチーノだった。
なるほど、定番。
「俺頼んでくる!みに座ってて」
「え?じゃあ季節限定のやつで」
「おっけー」
席に座って待つと、案外すぐに迅は帰ってきた。
「じゃーん」
「出すね。いくらだった?」
「俺が誘ったんだからいらないよー。はい!お財布しまう!」
「え、ええ?」
「いいの!それよりお喋りしたいもん。ね?」
迅の勢いとお願いには、勝てない。
お礼を言いながら、今度なんか買おうと決意した。
「お喋りって?」
「みにに一個聞きたいことあってさー。これほんとにバカにしてるとかじゃなくてね?」
「え、怖い。なに?」
「友達作んないの?みになんか一人が好きって感じしないじゃん」
「……よく見てるね」
図星だった。なんでわかんの。
「欲しいとは思ってるんだけど、盛り上がってるとこに話しかけるのは苦手なんだよね」
「みに面白いし、俺の前じゃめっちゃ明るいじゃん。絶対みんなみにと喋ったら楽しいもん」
「すごい褒めてくれんじゃん。迅がそう言ってくれるなら頑張ろうかな?」
「マジで?応援する!」
迅に応援されたら、心強い。
このまんま迅ばっかりにお世話になるのも申し訳ないし。
「でも、1番仲いいのは俺のままにしといてほしいなー」
少しへたった紙ストローをいじりながら迅がそんなことを言うから、そんな気持ちがぶち壊された。
「迅にはいっぱい友達がいるのに?」
「え?伝わってないの?」
「何が?」
マジかー!と言って天を仰いだ後、迅が深呼吸をして言う。
「みにが、好き」
「……ありがとう?」
「そうじゃなくて!彼女になってからみんなと仲良くして!!」
ぷんすか、なんて言葉が似合いそうな様子の迅がそう言って。
「えー!?」
とりあえず理解した私が発したのは、驚きだった。
「こんな意識されてなかったの結構ショックなんですけど……がんばるわ」
「ううん、びっくりしただけ。迅って人気者だし、報われないと思ってたから」
「そんなことない、って、え?」
「私も、迅が好き」
今度は迅の絶叫が返ってきたけど、その顔は今まで見た中で一番嬉しそうだった。
*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。
リクエスト「陽キャな彼と真面目な彼女」
素敵すぎる設定も送ってくださってありがとうございます⸝⋆
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わかめはみなさんを心から応援しております!!
