【Yudai.S】
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「あ、かわいい」
彼氏の雄大と手を繋いで歩いてる最中だけど、思わず立ち止まってしまった。
「ん?どれ?」
かがんでいたのか、しっかり私の呟き声をキャッチした雄大が私の目線の先を追う。
「あの靴、すっごい素敵じゃない?」
綺麗に陳列されたその靴は、今まで私がこんな靴欲しいなあと思い描いた形に近い。
いきなり手を引いても、雄大は嫌な顔ひとつせずに着いてきてくれる。
「これか!みに絶対似合うで!!」
近づいて見て、楽しそうに笑ってくれる雄大はすっごく優しい。
だけど反対に、私の気持ちは少しだけ落ち込んでいた。
……ヒールないなら、あんまり履く気にはなれないかも。
「やっぱりかわいいけど、やめとこうかな。付き合ってくれてありがと」
もう一度繋がれた手を引っ張ってお店の外に出る。
雄大は絵に描いたようなきょとん顔だったけど、何も言わずに着いてきてくれた。
「近くで見たら思ってたんと違うこともあるよな!」
私の都合で振り回したのに、明るく振る舞ってくれる彼は天使なのかも。
でも、顔になんでなん?と素朴な疑問が書いてあるのがバレバレなのはご愛嬌かな。
「あれ、ヒールなかったでしょ?だからやめたの」
素直に理由を伝えたら、鳩が豆鉄砲を食らったような顔で止まった雄大。
「そういうことなん!?」
「え、うん」
「それで悲しそうな顔してたん?」
「え?」
雄大にはそう見えてたのかな。
あれ、私、悲しいの?
「違ったらごめんな。でも、俺にはそう見えたで」
思い込みやったらごめん、と雄大が優しく私の頭を撫でる。
「そろそろ歩き疲れたんちゃう?休もうや」
黙ってしまった私を気遣って、デパートに置かれたベンチに座るよう促してくれる。
素直に頷いて腰掛ければ、雄大の手が私の背中に回った。
「みにが悲しいと俺も悲しいで〜」
こてんと頭が私の肩に乗る。
「ふふ、ごめん」
私より悲しそうな顔した雄大がなんか可笑しい。
謝ると慌てたように手をブンブンと振っていた。
「え、あ、謝ってほしいんやなくて!はんぶんこしよやって話!!」
「はんぶんこ?」
「おん!」
ニッコニコの雄大に絆されて、気づいたらポツリと話し始めていた。
「私、チビじゃん」
「そっ……まあ、うん」
雄大はきっとすぐ、「そんなことない」って言いかけたんだろうな。
その真っ直ぐなフォローに雄大らしさを感じて、どんどん心が軽くなる気がした。
「だからいっぱいナメられてきたし、そもそも普通に不便だし」
「うん」
何度、雄大に助けてもらったことか。
彼はなんてことないと思っていそうだけど。
でも、嫌な顔ひとつせず高いところにあるものをとってくれたり、人混みの中でもすぐに私を見つけてくれたり、そんな温かさがあるところが素敵だと思う。
「ヒールで身長盛ったら、強くなれる気がして」
「そっかあ」
「だから、私にとってヒールは自分が自分でいるための道具のひとつ、みたいな感じなんだよね」
「なるほどなあ」
少し考えるような素振りを見せる雄大に「聞いてくれてありがと」と声を掛ければ、遠慮がちに話し始めた。
「俺が言ったってどうにもならんと思うけどさ」
小さく息を吸って、いつになく真剣な目をした雄大が言う。
「みにの全部が好き。俺にとってはみにの全部が長所やねん」
「え……」
自信満々にそう言われると、ずっと固まってた何かが崩れた気がした。
そっか。
自分が嫌いだと思ってたところも、好きだと言ってくれる人がいるんだ。
「そりゃみにに任せるけど、俺の前では強いみにでおらんくてもええよって思うし」
「でも、雄大が腰とか首痛くなっちゃう。だってほら、いつも腰曲げたり首下に向けたりしてるでしょ?」
優しさで言ってくれてるのはわかるけど、それで雄大の負担が増えるのは嫌で。
なのに、私とは正反対に雄大はとっても楽しそうで。
「みにが好きすぎて首痛めたとかめっちゃかっこよくない?え!?憧れるんやけど!!」
「へ?どのへんが?」
「愛の勲章ってやつやん!やば!男の憧れやで!?」
ちょっと意味が違う気もするけど、無邪気にキャハハと笑ってる雄大に言う気はしなかった。
むしろ、そんなに軽く言われると、確かにそうかもって思ってしまった。
「一生バカにしないって誓うし。むしろするわけないやんって感じやけど、みにが楽になるなら誓うで」
「どうやって?」
「……どうしたらええ?」
「知らないよ~めっちゃ伝わってるからそこまでしなくても」
本気で悩み始めた雄大があまりにも愛おしくて、胸がきゅっとなる。
ほんとに想ってくれてるんだなって伝わってきて、むしろどうしたらいいのか分かんなくなった。
「まあ、もしなんか言われたら俺がその100倍褒めたるから。それは覚えといて」
ぎゅっと手を握りながら言われたから、涙腺が緩んでしまった。
少しぼやけた視界でも、雄大があわあわと動いてるのがわかる。
こんなに一挙手一投足が愛おしくて、発言はかっこいい彼氏がいる。
それだけで、何でもできる気がした。
「ありがと、雄大」
「う、うん……ずびっ」
え?
なんか洟をすする音聞こえた?
目元を拭って雄大の顔を見たら、何故か同じ顔をしてた。
「なんで!?」
「みにが泣いてると俺も泣いてまうもん」
さっきの言葉は励ましじゃなくてガチだったらしい。
さらに、雄大はもっと言葉を投げてくる。
「みに今まで大変だったんやなって考えたら、なんでもっと早く会ってへんのやろって考えちゃって」
「……雄大、ほんとに大好き」
絶対に悪いとこひとつもないのに、そこまで感情移入してくれたのが嬉しくって。
人目も憚らずに思いっきり抱き着いた。
「あ、思いついた」
「なにを!?」
謎のタイミングで、急に楽しそうな声がする。
「俺もすぐ泣くのコンプレックスやねん。やから、みにもバカにしないって約束したら誓いにならん?」
まだ考えてたんだ。
それに、私にとっては泣き虫って愛おしい要素でしかないんだけど。
そんな気持ちが顔に出てたのか、落ち着いた雄大が微笑む。
「きっとみにが今思ってることが、さっき俺が思ってたことやで」
“愛おしいだけなのにな”って気持ちが一緒ってこと?
まだ自分のコンプレックスは解消しないけど、その言葉が信じられる気がした。
ううん、いつか本気で信じられて、自分の短所も好きになれる日が来るかもって思った。
「じゃあ、約束ね」
「うん。ほらっ」
雄大に小指を差し出され、大人げなく指を絡める。
一生破られることはなさそうな、誓い。
「嘘つくとかありえへんーっ!指切った!」
「……それじゃ指切りの意味なくない?」
「あっ……いやほら、こういうのは気持ちやから!な!」
急いで言い訳してるのが面白すぎて、笑い転げてしまう。
こんなに優しくて面白い人、絶対手放したくないなあ。
絡めた小指にぎゅっと力を込めて、一生一緒にいられますようにって祈った。
*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。
リクエスト「低身長なことが気になる彼女ちゃん」
高身長という事実に萌えるメンバー1位(わかめ調べ)の佐野くんで書かせていただきました!
とはいえ、INIちゃんはみんな悩みやコンプレックスに寄り添ってくれそうですよね⸝⋆
素敵なリクエストをありがとうございました!
彼氏の雄大と手を繋いで歩いてる最中だけど、思わず立ち止まってしまった。
「ん?どれ?」
かがんでいたのか、しっかり私の呟き声をキャッチした雄大が私の目線の先を追う。
「あの靴、すっごい素敵じゃない?」
綺麗に陳列されたその靴は、今まで私がこんな靴欲しいなあと思い描いた形に近い。
いきなり手を引いても、雄大は嫌な顔ひとつせずに着いてきてくれる。
「これか!みに絶対似合うで!!」
近づいて見て、楽しそうに笑ってくれる雄大はすっごく優しい。
だけど反対に、私の気持ちは少しだけ落ち込んでいた。
……ヒールないなら、あんまり履く気にはなれないかも。
「やっぱりかわいいけど、やめとこうかな。付き合ってくれてありがと」
もう一度繋がれた手を引っ張ってお店の外に出る。
雄大は絵に描いたようなきょとん顔だったけど、何も言わずに着いてきてくれた。
「近くで見たら思ってたんと違うこともあるよな!」
私の都合で振り回したのに、明るく振る舞ってくれる彼は天使なのかも。
でも、顔になんでなん?と素朴な疑問が書いてあるのがバレバレなのはご愛嬌かな。
「あれ、ヒールなかったでしょ?だからやめたの」
素直に理由を伝えたら、鳩が豆鉄砲を食らったような顔で止まった雄大。
「そういうことなん!?」
「え、うん」
「それで悲しそうな顔してたん?」
「え?」
雄大にはそう見えてたのかな。
あれ、私、悲しいの?
「違ったらごめんな。でも、俺にはそう見えたで」
思い込みやったらごめん、と雄大が優しく私の頭を撫でる。
「そろそろ歩き疲れたんちゃう?休もうや」
黙ってしまった私を気遣って、デパートに置かれたベンチに座るよう促してくれる。
素直に頷いて腰掛ければ、雄大の手が私の背中に回った。
「みにが悲しいと俺も悲しいで〜」
こてんと頭が私の肩に乗る。
「ふふ、ごめん」
私より悲しそうな顔した雄大がなんか可笑しい。
謝ると慌てたように手をブンブンと振っていた。
「え、あ、謝ってほしいんやなくて!はんぶんこしよやって話!!」
「はんぶんこ?」
「おん!」
ニッコニコの雄大に絆されて、気づいたらポツリと話し始めていた。
「私、チビじゃん」
「そっ……まあ、うん」
雄大はきっとすぐ、「そんなことない」って言いかけたんだろうな。
その真っ直ぐなフォローに雄大らしさを感じて、どんどん心が軽くなる気がした。
「だからいっぱいナメられてきたし、そもそも普通に不便だし」
「うん」
何度、雄大に助けてもらったことか。
彼はなんてことないと思っていそうだけど。
でも、嫌な顔ひとつせず高いところにあるものをとってくれたり、人混みの中でもすぐに私を見つけてくれたり、そんな温かさがあるところが素敵だと思う。
「ヒールで身長盛ったら、強くなれる気がして」
「そっかあ」
「だから、私にとってヒールは自分が自分でいるための道具のひとつ、みたいな感じなんだよね」
「なるほどなあ」
少し考えるような素振りを見せる雄大に「聞いてくれてありがと」と声を掛ければ、遠慮がちに話し始めた。
「俺が言ったってどうにもならんと思うけどさ」
小さく息を吸って、いつになく真剣な目をした雄大が言う。
「みにの全部が好き。俺にとってはみにの全部が長所やねん」
「え……」
自信満々にそう言われると、ずっと固まってた何かが崩れた気がした。
そっか。
自分が嫌いだと思ってたところも、好きだと言ってくれる人がいるんだ。
「そりゃみにに任せるけど、俺の前では強いみにでおらんくてもええよって思うし」
「でも、雄大が腰とか首痛くなっちゃう。だってほら、いつも腰曲げたり首下に向けたりしてるでしょ?」
優しさで言ってくれてるのはわかるけど、それで雄大の負担が増えるのは嫌で。
なのに、私とは正反対に雄大はとっても楽しそうで。
「みにが好きすぎて首痛めたとかめっちゃかっこよくない?え!?憧れるんやけど!!」
「へ?どのへんが?」
「愛の勲章ってやつやん!やば!男の憧れやで!?」
ちょっと意味が違う気もするけど、無邪気にキャハハと笑ってる雄大に言う気はしなかった。
むしろ、そんなに軽く言われると、確かにそうかもって思ってしまった。
「一生バカにしないって誓うし。むしろするわけないやんって感じやけど、みにが楽になるなら誓うで」
「どうやって?」
「……どうしたらええ?」
「知らないよ~めっちゃ伝わってるからそこまでしなくても」
本気で悩み始めた雄大があまりにも愛おしくて、胸がきゅっとなる。
ほんとに想ってくれてるんだなって伝わってきて、むしろどうしたらいいのか分かんなくなった。
「まあ、もしなんか言われたら俺がその100倍褒めたるから。それは覚えといて」
ぎゅっと手を握りながら言われたから、涙腺が緩んでしまった。
少しぼやけた視界でも、雄大があわあわと動いてるのがわかる。
こんなに一挙手一投足が愛おしくて、発言はかっこいい彼氏がいる。
それだけで、何でもできる気がした。
「ありがと、雄大」
「う、うん……ずびっ」
え?
なんか洟をすする音聞こえた?
目元を拭って雄大の顔を見たら、何故か同じ顔をしてた。
「なんで!?」
「みにが泣いてると俺も泣いてまうもん」
さっきの言葉は励ましじゃなくてガチだったらしい。
さらに、雄大はもっと言葉を投げてくる。
「みに今まで大変だったんやなって考えたら、なんでもっと早く会ってへんのやろって考えちゃって」
「……雄大、ほんとに大好き」
絶対に悪いとこひとつもないのに、そこまで感情移入してくれたのが嬉しくって。
人目も憚らずに思いっきり抱き着いた。
「あ、思いついた」
「なにを!?」
謎のタイミングで、急に楽しそうな声がする。
「俺もすぐ泣くのコンプレックスやねん。やから、みにもバカにしないって約束したら誓いにならん?」
まだ考えてたんだ。
それに、私にとっては泣き虫って愛おしい要素でしかないんだけど。
そんな気持ちが顔に出てたのか、落ち着いた雄大が微笑む。
「きっとみにが今思ってることが、さっき俺が思ってたことやで」
“愛おしいだけなのにな”って気持ちが一緒ってこと?
まだ自分のコンプレックスは解消しないけど、その言葉が信じられる気がした。
ううん、いつか本気で信じられて、自分の短所も好きになれる日が来るかもって思った。
「じゃあ、約束ね」
「うん。ほらっ」
雄大に小指を差し出され、大人げなく指を絡める。
一生破られることはなさそうな、誓い。
「嘘つくとかありえへんーっ!指切った!」
「……それじゃ指切りの意味なくない?」
「あっ……いやほら、こういうのは気持ちやから!な!」
急いで言い訳してるのが面白すぎて、笑い転げてしまう。
こんなに優しくて面白い人、絶対手放したくないなあ。
絡めた小指にぎゅっと力を込めて、一生一緒にいられますようにって祈った。
*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。
リクエスト「低身長なことが気になる彼女ちゃん」
高身長という事実に萌えるメンバー1位(わかめ調べ)の佐野くんで書かせていただきました!
とはいえ、INIちゃんはみんな悩みやコンプレックスに寄り添ってくれそうですよね⸝⋆
素敵なリクエストをありがとうございました!
