【Masaya.K】
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“今日みに、俺らとだよね?”
“うん!”
彼氏からのメッセージに返信したのが、今朝のこと。
すぐに踊っているスタンプが返ってきたから、絶対私が返信する前から送る気満々だったでしょ、と内心ツッコみつつも、ちゃんと隠そうと気を引き締めた。
それなのに、衣装である学生服と眼鏡を身に纏いながらスタジオに入る彼を見て、顔に熱が集まりそう。
私の職業は、動画スタッフ。
そう言い聞かせて小道具の準備に励むことで、どうにかポーカフェイスを保てた。と、思う。
撮影は始まり、ドッキリのターゲットを別室に誘導する。
「田島さん、この映像は音声使わないです」
声をかければ、ノートに目を落としていた彼が顔を上げた。
「田島さんって堅いなあ。たじって呼んでよ」
「ええ?」
「たじって呼ばないとここから出ないよ」
謎の脅しを受け、「たじくん」と呼べば、満足そうに笑われた。
スタジオに戻れば、順調に撮影は進む。
茹で卵という簡単そうなお題を手にしつつドジを発揮した“木村さん”のフォローにヒヤヒヤした時間もあったけど。
それでも、天才的な展開を作る彼らに感動すら覚える。
「お疲れ様でした〜!一旦休憩です」
1本目を撮了し、2本目の動画の準備に入る時間がやってきた。
撮れ高満載だな〜とふわふわした気持ちでホワイトボードをたじくんに渡すと、パシッと手を掴まれる。
「みにちゃんがそんな悪い子って知らんかったわ俺〜」
なんで発案者が私ってバレてんだ?
「企画なので、ごめんなさい!でも、たじくんの授業、素敵でした」
「ほんと〜?」
全力で首を縦に振ると、ニコニコしてるたじくんが視界に映る。
チャーミングな人だな〜とぼんやり思っていると、掴まれた手の上に、また別の手が載る。
「たじ。始まるよ」
あんまり聞いたことない、低めの声。
手の主は、柾哉くんだった。
「柾哉くん。うん」
すんなりと離れたたじくんの手。
解放された手を、一瞬だけすり、と撫でられた気がして、顔を上げる。
目の奥は笑っていない笑顔の柾哉くんと目が合った。
「じ、じゃあ木村さんもたじくんも2本目よろしくお願いしますっ」
二人を置いて、そそくさとスタッフが待機する場所に移動する。
問題なく2本目の撮影は始まり、今度はずっと見てるだけの時間。
柾哉くんが笑う度に、一瞬の感触が蘇って、少しだけ苦しかった。
撮影は終了し、多忙な彼らが少しでも休めますようにって祈りながら送り出す。
スタッフの私たちも、後片付けを終えて帰路についた。
“みにの家行っていい?”
いきなりって珍しい。
疑問系にしてるけど、絶対来るんだろうなあ。
いつでも来れるように綺麗にしとくねって言ったのは私だもん。
家までの道を急ぎ、息も切れたままドアを開ける。
「ただいま……って、わっ」
玄関近くで待機していたらしい柾哉くんに、無言で強く抱きしめられた。
その場に鞄を置いて、弱々しい背中に腕を回すと、ぎゅっと力が込められる。
「おれの」
耳元で聞こえた声は、切なくなるほどに優しかった。
「うん。ごめんね?」
肩に柾哉くんのおでこが押し付けられたから、その頭をそっと撫でる。
こんな思いをさせるなんて、彼女として、ダメだ。
ごめんねの気持ちを込めていると、ううん、とくぐもった声が聞こえる。
「謝るのは俺の方だし、全部わかってる。頭では」
「そっか」
この恋を絶対に隠し通さなければならないのも、そのための努力が必要なのも事実。
秘密は増えるし、周りに嘘をつく回数も増える。
それが苦しくなることだってある。
そしてお互いが、普通の恋愛なら不要な不安を抱えてしまうこともある。
「でも、心が俺のみに!って怒っちゃう。だめだなあ」
ポツリと溢した柾哉くんは、消えてしまいそうに儚かった。
どうやったら柾哉くんのもやもやを減らせるかな。
「1番かっこいいって思うのも、1番可愛いって思うのも、全部柾哉くんだよ」
いっぱい考えて言葉にしようと思ったけど、飛び出したのは本心そのまんまだった。
「ほんと?」
「うん。きっと、柾哉くんが思ってるよりも柾哉くんが好きなんだと思う」
どんな場面だって、私の心を1番動かすのは柾哉くんだ。驚くほど。
「そっか。みにちゃんは俺のこと大好きなんだ〜」
少しだけ鼻声でおどけた言葉が聞こえて、目が潤みそうになる。
こうやってもやもやが生まれるのは、仕方のないこと。
でも、1個ずつ一緒にもやもやは無くして、一緒に幸せになりたい。
そのために、恋人でいるんだから。
「そうみたいだね〜」
「じゃあ、俺もみにが思ってる以上にみにのこと好き」
優しく重なった唇は、いつもより、なんだかあったかくて甘い。
目を開いて1番に見えた柾哉くんの笑顔は、嘘のない、いつもの大好きな顔だった。
「さ、俺の充電終わり!みにの番!」
離れて荷物をリビングまで運んでくれた柾哉くんが、くるっとターンするように振り返って言う。
そして、勢いよくソファに座って両腕を広げてた。
甘えたがりのくせに、“自分ばっかり甘えるのは嫌”という柾哉くんは、度々こういうする。
最初の頃は別にいいのにって思ってたけど、なんだか段々嬉しくなってきちゃった自分がいる。
元から自分の居場所だったんじゃないかって錯覚するほど、彼のそばが1番居心地がいい。
「じゃあ、頭撫でて」
「よっしゃー」
「よっしゃー?」
リアクションが不思議でならなくて聞き返すと、ニコニコと抱き寄せられて補足された。
「みにの頭触れるの、俺も嬉しい」
「どういうこと?」
意味分かんない。
考えようとすると、あったかい手がそっと頭に触れた。
「まだわかんなくていいよ」
考えなくていっか。
手つきが優しくて気持ちよくて、目を閉じて浸ってると、小さく笑い声が聞こえた。
「なんで笑うの?」
「ふふ、さっき俺あんなカッコつけたのにさ」
「うん?」
「みにのこんな可愛い顔見れるの俺だけだなって思ったらやっぱり嬉しくなっちゃった」
「……そっか」
愛してくれてるのかな、ってくすぐったいような。嬉しいような。
「さっき嬉しくなったのも、頭触れるのは相当信頼してくれてる証って前どっかで見たからだし」
「そうなんだ」
「うん」
可愛いところで愛を実感してる彼氏が愛おしい。
「柾哉くーん」
「なあに?」
「そろそろハゲそう」
もう十分すぎるくらいチャージしたから声をかけると、唇をとんがらせて手を離してくれた。
いや、まだ撫でるつもりだったの?
「やっぱ今日はずっとみにに触れてないとおかしくなっちゃう」
今度は手をむぎゅっと掴まれて、家なのに恋人繋ぎされる。
「ゆで卵じゃなくて?」
「それはごめん」
恨み言を言ってみれば反省した声が聞こえて、笑いが止まらない。
「いいよ、ずっと一緒にいよ」
そう答えれば、目をキラキラさせた柾哉くん。
長いような短いような、幸せな時間の始まり。
*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。
リクエスト「msyくんとみんなには内緒の恋愛」
リクエスト「まさやくんで嫉妬」
きゅんすぎるリクエスト、ありがとうございます⸝⋆
実は只今ゆるゆると準備中のまさやくんメインの長編も秘密の恋愛なのですが、そちらとは別路線の秘密で書いてみました✏
“うん!”
彼氏からのメッセージに返信したのが、今朝のこと。
すぐに踊っているスタンプが返ってきたから、絶対私が返信する前から送る気満々だったでしょ、と内心ツッコみつつも、ちゃんと隠そうと気を引き締めた。
それなのに、衣装である学生服と眼鏡を身に纏いながらスタジオに入る彼を見て、顔に熱が集まりそう。
私の職業は、動画スタッフ。
そう言い聞かせて小道具の準備に励むことで、どうにかポーカフェイスを保てた。と、思う。
撮影は始まり、ドッキリのターゲットを別室に誘導する。
「田島さん、この映像は音声使わないです」
声をかければ、ノートに目を落としていた彼が顔を上げた。
「田島さんって堅いなあ。たじって呼んでよ」
「ええ?」
「たじって呼ばないとここから出ないよ」
謎の脅しを受け、「たじくん」と呼べば、満足そうに笑われた。
スタジオに戻れば、順調に撮影は進む。
茹で卵という簡単そうなお題を手にしつつドジを発揮した“木村さん”のフォローにヒヤヒヤした時間もあったけど。
それでも、天才的な展開を作る彼らに感動すら覚える。
「お疲れ様でした〜!一旦休憩です」
1本目を撮了し、2本目の動画の準備に入る時間がやってきた。
撮れ高満載だな〜とふわふわした気持ちでホワイトボードをたじくんに渡すと、パシッと手を掴まれる。
「みにちゃんがそんな悪い子って知らんかったわ俺〜」
なんで発案者が私ってバレてんだ?
「企画なので、ごめんなさい!でも、たじくんの授業、素敵でした」
「ほんと〜?」
全力で首を縦に振ると、ニコニコしてるたじくんが視界に映る。
チャーミングな人だな〜とぼんやり思っていると、掴まれた手の上に、また別の手が載る。
「たじ。始まるよ」
あんまり聞いたことない、低めの声。
手の主は、柾哉くんだった。
「柾哉くん。うん」
すんなりと離れたたじくんの手。
解放された手を、一瞬だけすり、と撫でられた気がして、顔を上げる。
目の奥は笑っていない笑顔の柾哉くんと目が合った。
「じ、じゃあ木村さんもたじくんも2本目よろしくお願いしますっ」
二人を置いて、そそくさとスタッフが待機する場所に移動する。
問題なく2本目の撮影は始まり、今度はずっと見てるだけの時間。
柾哉くんが笑う度に、一瞬の感触が蘇って、少しだけ苦しかった。
撮影は終了し、多忙な彼らが少しでも休めますようにって祈りながら送り出す。
スタッフの私たちも、後片付けを終えて帰路についた。
“みにの家行っていい?”
いきなりって珍しい。
疑問系にしてるけど、絶対来るんだろうなあ。
いつでも来れるように綺麗にしとくねって言ったのは私だもん。
家までの道を急ぎ、息も切れたままドアを開ける。
「ただいま……って、わっ」
玄関近くで待機していたらしい柾哉くんに、無言で強く抱きしめられた。
その場に鞄を置いて、弱々しい背中に腕を回すと、ぎゅっと力が込められる。
「おれの」
耳元で聞こえた声は、切なくなるほどに優しかった。
「うん。ごめんね?」
肩に柾哉くんのおでこが押し付けられたから、その頭をそっと撫でる。
こんな思いをさせるなんて、彼女として、ダメだ。
ごめんねの気持ちを込めていると、ううん、とくぐもった声が聞こえる。
「謝るのは俺の方だし、全部わかってる。頭では」
「そっか」
この恋を絶対に隠し通さなければならないのも、そのための努力が必要なのも事実。
秘密は増えるし、周りに嘘をつく回数も増える。
それが苦しくなることだってある。
そしてお互いが、普通の恋愛なら不要な不安を抱えてしまうこともある。
「でも、心が俺のみに!って怒っちゃう。だめだなあ」
ポツリと溢した柾哉くんは、消えてしまいそうに儚かった。
どうやったら柾哉くんのもやもやを減らせるかな。
「1番かっこいいって思うのも、1番可愛いって思うのも、全部柾哉くんだよ」
いっぱい考えて言葉にしようと思ったけど、飛び出したのは本心そのまんまだった。
「ほんと?」
「うん。きっと、柾哉くんが思ってるよりも柾哉くんが好きなんだと思う」
どんな場面だって、私の心を1番動かすのは柾哉くんだ。驚くほど。
「そっか。みにちゃんは俺のこと大好きなんだ〜」
少しだけ鼻声でおどけた言葉が聞こえて、目が潤みそうになる。
こうやってもやもやが生まれるのは、仕方のないこと。
でも、1個ずつ一緒にもやもやは無くして、一緒に幸せになりたい。
そのために、恋人でいるんだから。
「そうみたいだね〜」
「じゃあ、俺もみにが思ってる以上にみにのこと好き」
優しく重なった唇は、いつもより、なんだかあったかくて甘い。
目を開いて1番に見えた柾哉くんの笑顔は、嘘のない、いつもの大好きな顔だった。
「さ、俺の充電終わり!みにの番!」
離れて荷物をリビングまで運んでくれた柾哉くんが、くるっとターンするように振り返って言う。
そして、勢いよくソファに座って両腕を広げてた。
甘えたがりのくせに、“自分ばっかり甘えるのは嫌”という柾哉くんは、度々こういうする。
最初の頃は別にいいのにって思ってたけど、なんだか段々嬉しくなってきちゃった自分がいる。
元から自分の居場所だったんじゃないかって錯覚するほど、彼のそばが1番居心地がいい。
「じゃあ、頭撫でて」
「よっしゃー」
「よっしゃー?」
リアクションが不思議でならなくて聞き返すと、ニコニコと抱き寄せられて補足された。
「みにの頭触れるの、俺も嬉しい」
「どういうこと?」
意味分かんない。
考えようとすると、あったかい手がそっと頭に触れた。
「まだわかんなくていいよ」
考えなくていっか。
手つきが優しくて気持ちよくて、目を閉じて浸ってると、小さく笑い声が聞こえた。
「なんで笑うの?」
「ふふ、さっき俺あんなカッコつけたのにさ」
「うん?」
「みにのこんな可愛い顔見れるの俺だけだなって思ったらやっぱり嬉しくなっちゃった」
「……そっか」
愛してくれてるのかな、ってくすぐったいような。嬉しいような。
「さっき嬉しくなったのも、頭触れるのは相当信頼してくれてる証って前どっかで見たからだし」
「そうなんだ」
「うん」
可愛いところで愛を実感してる彼氏が愛おしい。
「柾哉くーん」
「なあに?」
「そろそろハゲそう」
もう十分すぎるくらいチャージしたから声をかけると、唇をとんがらせて手を離してくれた。
いや、まだ撫でるつもりだったの?
「やっぱ今日はずっとみにに触れてないとおかしくなっちゃう」
今度は手をむぎゅっと掴まれて、家なのに恋人繋ぎされる。
「ゆで卵じゃなくて?」
「それはごめん」
恨み言を言ってみれば反省した声が聞こえて、笑いが止まらない。
「いいよ、ずっと一緒にいよ」
そう答えれば、目をキラキラさせた柾哉くん。
長いような短いような、幸せな時間の始まり。
*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。
リクエスト「msyくんとみんなには内緒の恋愛」
リクエスト「まさやくんで嫉妬」
きゅんすぎるリクエスト、ありがとうございます⸝⋆
実は只今ゆるゆると準備中のまさやくんメインの長編も秘密の恋愛なのですが、そちらとは別路線の秘密で書いてみました✏
