はりねずみ夫婦に訪れた奇跡
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妊娠や出産を扱います!事実と異なる点もあるかもしれませんが温かい目で見ていただけると幸いです。
🦔🦔🦔
「え?京介ってこんな字綺麗だっけ?」
「ここで綺麗に書かないでいつ書くんだよ。っていうかそれ普段汚いって思ってるってことだからね?」
「そこまで言ってないし」
なんて小競り合いしながら婚姻届の仕上げを書いた日。
実は大学生とか社会人になってからの出会いだとパートナーの筆跡を知らないことも多いって友達に聞いて、京介のちょっとカールしたような字を見慣れてるのは幸せなことらしいって知ってて言ったけど。
保証人に並んだ“木村柾哉”“髙塚大夢”の字もふたりでニヤニヤと確認していると、おもむろに京介が口を開いた。
「……です」
「え?なに?」
いつも聞き取りやすい声してるのに、なんかもごもごしてて聞こえなくて。
身を寄せると、真っ赤になった自分の顔を隠すように強く抱きしめられた。
「うわー、っはー」
なんか緊張が伝わってきて、こっちも身構える。なんだろう。
「絶対みにに無理させたくないっていうのは前提で、いつか子どもができたら、もっと幸せだなって思ってる」
「……わたしも、思ってるよ」
未来予想図を描くような深い会話をあんまりしたことなくて、だからこそこういう話題になると緊張が段違いになっちゃう私たち。
それでも成り行きじゃなくてちゃんと意向を伝えてくれる誠実さまで兼ね備えた人だってもっとわかって、同じ気持ちだってわかって、幸せだった。
「マジで?」
「うん。マジ。大マジ」
「……ほんっとに、みにで良かった」
ぎゅって痛いくらい抱きしめられて、私も腕を回す。
ふたりでいるのも絶対楽しいけど、幸せなことに、その時間はいっぱい味わえた方だと思うから。
一緒に子供を育てて、ふたりで一緒に成長する人生になったら嬉しいなって感じてた。
「もっと頑張るわ」
「私も、もっと頑張る。でも、」
私が言い過ぎたからだろうか、何を言うのかわかったように京介が少し体を離してこっちを見ては、ニヤニヤしながら被せてきた。
「「頑張ると無理するを履き違えない」」
「みによく言うじゃん」
「だって京介が怒るから」
「え?前科何犯だと思ってんの?」
「……すいません」
圧が強いから折れるけど。
その“前科”、その回数だけ京介が気づいて、助けてくれてるってことだからね。
調子乗ってるみたいだから、言わないけど。
