はりねずみ旦那と偶然
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Side:Kyosuke
ここ、か。
上司に言われて向かった営業先は、小綺麗な建物の中にあるらしい。
1人だし、先方は多忙らしく担当者の名前すら知らないというド緊張要素しかない。
歳をとるにつれ、責任感のある仕事が増えてきた。
けど、俺はひとりじゃない。
流石に直接言えねえけど、家に帰れば愛しい妻と息子がいると思えば頑張れるんだよな、これが。
誰にも見られねえように手帳に挟んでるみにと修平の写真をチラリと見てから、ネクタイを締め直してビルに入った。
入口で情報を伝え、入館証を首から下げて案内された会議室に向かう。
踏み入れて顔を上げれば、え?
なんか、みんな知ってんだけど。
「まっきー!?」「京ちゃん!?」「京介くん!?」
リアクション三者三様なんだけど。
え、だってさ。
西さんはみにの大学の先輩で、
将吾くんはみにのバイト先の常連で、
理人は大夢の幼馴染で。
この3人が一緒にいるってこと?は??
それでいて、3人は全員「なんでお前この人のこと知ってんの?」という顔をしている。
その場にいた全員で固まっていると、西さんが時を動かすように声を出した。
「一旦、仕事するか」
なんとか切り替えて、商談に入る。
全員真剣な顔に切り替わった。
場を回しながら適切な指摘をする西さんも、
適宜アイデアを鮮やかに加える将吾くんも、
自分なりの視点で質問を繰り出す理人も。
全員の力が合わさって、どんどんブラッシュアップされていく。
そして、しっかり双方に利益を見出して契約は無事に終了した。
「……以上で、成立でお願いします」
「こちらこそ、お願いします」
全員と握手し終えると、緊張が一瞬にして解けた。
「っあ〜めっちゃ充実した時間だったわ。で、みんなまっきーとはどういう関係なの」
伸びをした西さんが、前のめりに尋ねる。
「俺は、京介くんの親友の幼馴染っすよ」
「な。お前らめちゃくちゃ仲良かったよな」
どっちかと言うと、大人びてる理人が大夢をかわいがってたイメージあるけど。
「大夢くんかわいいもん。京介くんとこのカップルの話してるときが1番楽しそうだけど」
こんな情報筒抜けだったなんて知らなかったんですけど。
