はりねずみ彼氏と雨
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「うわあ。すごい雨」
バイト中、外を覗き込んだフェンさんが顔を顰めた。
「え、雨ですか?」
「うん。やだね~」
だからお客さん少ないのか。
妙に納得する一方で、内心焦りまくってる私。
今日雨降るって知らなかったんだけど!
「もしかして、みにちゃん傘ない?」
「……はい」
頷くと、考える素振りをするフェンさん。
「今日俺の方が終わるの遅いし、俺の傘使う?」
「いや、それは申し訳ないです!」
優しすぎる提案は断らせてもらうけど、どうしよう。
「あ、将吾にお願いする?」
「え!それも申し訳ないです」
コーヒーを飲みながら読書中の将吾さんは、フェンさんのお友達でここの常連さん。
すごく優しい方だけど、お客さんに送ってもらう店員の図は流石に悪い。
「でもみにちゃんが風邪引くのはやだなあ」
「悪いの私ですし、少しくらい大丈夫ですよ」
ここまで考えてもらえてる時点ですっごい優しい。
本当に素敵な先輩だなあと思っていると、久しぶりにお店のドアが開いた。
「いらっしゃいま、せ……」
びっくりしすぎて、言葉に詰まる。
だってそこにいたのは、京介だったから。
「1人で」
「え、あ、カウンターとテーブルお好きな方どうぞ」
教わった通りに対応するけど、京介がやたらニヤニヤして見てくるからやりづらい。
傘を畳んだ京介はさっさとカウンターに座ってた。
絶対いじる気でカウンター座ったでしょ。
いそいそと戻ると、初めて見るくらい口角が上がっているフェンさんが京介と私を交互に見てた。
「ふふ、心配いらなかったね」
冷やかしに来たのかと思ったけど、そういうこと?
急に顔が赤くなる私を見て、フェンさんがめっちゃ笑う。
「じゃあみにちゃんオーダー行ってください。そのまま話してきちゃっていいよ」
「普通に聞いてきますね」
「え~お話してきなよ。ここで見てるから」
「気まずいですそれ」
ふふふってなんかすっごい楽しそうなフェンさん。
先に準備しようとしたのかコーヒーマシンに手を伸ばしたのが見えて、一応伝えておく。
「たぶんこういう時はブラックではないと思います。甘党なので」
「ほんと?今のすごい彼女っぽい」
余計フェンさんのテンションを上げてしまったらしく、恥ずかしくなっていそいそと注文を取りに行った。
「ご注文お決まりですか?」
「俺が好きそうなやつで」
なんだこいつ。
