9. 怖い人の正体
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好きな人と両想いだとわかると、世界が前よりずっと明るく見える。
なんて呑気なことを考えながら、洸人くんと手を繋いで歩いていたバイト帰り。
正面から、あの日と同じ真っ黒な服装をした人が歩いてきたように見えた。
背中から突き飛ばされた感覚がフラッシュバックして、手を握る力を強める。
応えるようにぎゅっと握り返してくれた上に、一歩前に立ってくれた洸人くん。
すると、正体不明の人はこっちに向かって走り寄ってきた。
そして、いきなり無言で洸人くんに殴りかかった。
「目瞑っときな」
そう言って、私を背中に隠した洸人くんはその人と対峙する。
そんなこと言われたって、洸人くんが自分のせいで危険な目にあうのは当たり前に嫌。
ただぎゅっと手を握って、見ることしかできなかった。
互角なんじゃないかってくらい、拳が体に当たる鈍い音や身を躱す音が闇夜に響く。
下手に動かない方がいいだろうという気持ちと、これ以上愛する人が傷ついてほしくないという気持ち。
だんだん後者が主張を激しくしていく。
それに負けて親に連絡をしようと”お守り”に触れようとした、その瞬間。
背後から、何者かにグイっと襟元を引っ張られた。
「きゃっ」
突然のことに驚き、思わず悲鳴を発すると、前で闘っていた2人の手が止まる。
「みに!」
すぐにその異変に気づいた洸人くんが私に触れようと手を伸ばすけど、黒ずくめの人はまるで許さないとでも言わんばかりに洸人くんに襲いかかる。
「洸人くん、後ろ!」
無我夢中で叫ぶけど、洸人くんは気にしないと言わんばかりに私に手を伸ばす。
洸人くんに向かって振り下ろされる拳がスローモーションに見えた。
私も手を伸ばしたその時。
喉元にヒンヤリとした感覚がした。
その瞬間、洸人くんに当たる寸前だった拳が止まる。
でも、洸人くんの表情は見たことがないくらいに歪められていた。
「それ以上動いたら、切る」
後ろにいた何者かが私の首にナイフを突きつけたのだと、瞬時に悟った。
動きを完全に止めた洸人くんを置いて、黒ずくめの人がこっちにやってくる。
「この状況なら、何も文句言えないな?」
「……ああ」
苦しそうな顔をして頷く洸人くん。
当たり前に怖くて、でもそんな顔をさせたことも悲しくて。
頭がごっちゃごちゃの私は洸人くんに何も言えないまま、知らない車の中に引っ張られる。
指示の通りに座ると、首に当てられていたナイフが外れた。
なんて呑気なことを考えながら、洸人くんと手を繋いで歩いていたバイト帰り。
正面から、あの日と同じ真っ黒な服装をした人が歩いてきたように見えた。
背中から突き飛ばされた感覚がフラッシュバックして、手を握る力を強める。
応えるようにぎゅっと握り返してくれた上に、一歩前に立ってくれた洸人くん。
すると、正体不明の人はこっちに向かって走り寄ってきた。
そして、いきなり無言で洸人くんに殴りかかった。
「目瞑っときな」
そう言って、私を背中に隠した洸人くんはその人と対峙する。
そんなこと言われたって、洸人くんが自分のせいで危険な目にあうのは当たり前に嫌。
ただぎゅっと手を握って、見ることしかできなかった。
互角なんじゃないかってくらい、拳が体に当たる鈍い音や身を躱す音が闇夜に響く。
下手に動かない方がいいだろうという気持ちと、これ以上愛する人が傷ついてほしくないという気持ち。
だんだん後者が主張を激しくしていく。
それに負けて親に連絡をしようと”お守り”に触れようとした、その瞬間。
背後から、何者かにグイっと襟元を引っ張られた。
「きゃっ」
突然のことに驚き、思わず悲鳴を発すると、前で闘っていた2人の手が止まる。
「みに!」
すぐにその異変に気づいた洸人くんが私に触れようと手を伸ばすけど、黒ずくめの人はまるで許さないとでも言わんばかりに洸人くんに襲いかかる。
「洸人くん、後ろ!」
無我夢中で叫ぶけど、洸人くんは気にしないと言わんばかりに私に手を伸ばす。
洸人くんに向かって振り下ろされる拳がスローモーションに見えた。
私も手を伸ばしたその時。
喉元にヒンヤリとした感覚がした。
その瞬間、洸人くんに当たる寸前だった拳が止まる。
でも、洸人くんの表情は見たことがないくらいに歪められていた。
「それ以上動いたら、切る」
後ろにいた何者かが私の首にナイフを突きつけたのだと、瞬時に悟った。
動きを完全に止めた洸人くんを置いて、黒ずくめの人がこっちにやってくる。
「この状況なら、何も文句言えないな?」
「……ああ」
苦しそうな顔をして頷く洸人くん。
当たり前に怖くて、でもそんな顔をさせたことも悲しくて。
頭がごっちゃごちゃの私は洸人くんに何も言えないまま、知らない車の中に引っ張られる。
指示の通りに座ると、首に当てられていたナイフが外れた。
