5. 好きで、苦しい
おなまえ設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
Side:Hiroto
子供ながら、一丁前に恋をした。
強くなれ!と育てられた俺は、愛ゆえの特訓を結構させられて。
今日は1人で遠くのスーパーにおつかいに行って来い、とか
今日は1時間走り続けてみろ、とか
それでも決して危険な目には遭ったことはなかったし、単に将来を見据えてたのだと思う。
そんなある日「洸人、今日はちょっと大変なミッションだ」と言われた俺に課されたのは、
“この写真の花を探してみろ”というものだった。
目的地も分からないミッション。
1日中走り続けて、たまに転んだし体力的にもボロボロになったとき。
いくつ目かも分からない公園で、示された花が沢山咲いているのを見つけた。
「あったああああ!」
達成感と疲労感がどっと押し寄せて、その場にへたり込んだとき。
「だいじょーぶ?」
目の前にしゃがみ込んでこちらを覗き込む女の子がいた。
「こんくらい平気だよ!」
正直もう動きたくないくらいには疲れてたけど、なんか弱音を吐くのはカッコ悪いと思ったんだよな。
なのに、俺の膝から少し血が出ているのに気づいたその子は、血相を変えてポシェットを漁り出した。
「ちゃんと洗って、これ貼らなきゃ!」
差し出されたのは、普通の絆創膏。
別に応急処置が必要なほどの怪我ではなかったけど、その子の頑固さと圧に根負けして、言う通りに蛇口で汚れとか洗い落とした。
ずーっと心配そうに横にいる女の子は、立ってみると思ったより小さかった。
「貼ったげる!」
真剣に口をぎゅっと結んで、優しい手つきで絆創膏を貼ってくれた。
その横顔を見て、心臓が音を立てるのを感じた。
顔が熱くなっていく。
あ、俺この子のこと好きだ。
ちょっと手が傷跡に触れた時は流石に痛かったけど、全然痛くないフリなんかしちゃってさ。
「ありがと。名前、なんていうの?」
「わたし?わたしは…「いきなり走り出してどうした〜」あ、お父さん」
名前を聞こうとしたら、遮るように後ろから彼女のお父さんらしき人が声をかけてきた。
「もうびっくりするじゃないか…君は?」
なんだかオーラのあるその人は、娘を大切そうに撫でた後、凍てつくような視線を俺に向けた。
「あ、えっと……」
「もうお父さん、この子怪我してるんだからそんな顔しないで」
「おお、すまんすまん」
この子、すっごくふわふわして見えるけど、意外と頑固だし強いみたいだ。
そんなとこも可愛いな、なんて思った。
子供ながら、一丁前に恋をした。
強くなれ!と育てられた俺は、愛ゆえの特訓を結構させられて。
今日は1人で遠くのスーパーにおつかいに行って来い、とか
今日は1時間走り続けてみろ、とか
それでも決して危険な目には遭ったことはなかったし、単に将来を見据えてたのだと思う。
そんなある日「洸人、今日はちょっと大変なミッションだ」と言われた俺に課されたのは、
“この写真の花を探してみろ”というものだった。
目的地も分からないミッション。
1日中走り続けて、たまに転んだし体力的にもボロボロになったとき。
いくつ目かも分からない公園で、示された花が沢山咲いているのを見つけた。
「あったああああ!」
達成感と疲労感がどっと押し寄せて、その場にへたり込んだとき。
「だいじょーぶ?」
目の前にしゃがみ込んでこちらを覗き込む女の子がいた。
「こんくらい平気だよ!」
正直もう動きたくないくらいには疲れてたけど、なんか弱音を吐くのはカッコ悪いと思ったんだよな。
なのに、俺の膝から少し血が出ているのに気づいたその子は、血相を変えてポシェットを漁り出した。
「ちゃんと洗って、これ貼らなきゃ!」
差し出されたのは、普通の絆創膏。
別に応急処置が必要なほどの怪我ではなかったけど、その子の頑固さと圧に根負けして、言う通りに蛇口で汚れとか洗い落とした。
ずーっと心配そうに横にいる女の子は、立ってみると思ったより小さかった。
「貼ったげる!」
真剣に口をぎゅっと結んで、優しい手つきで絆創膏を貼ってくれた。
その横顔を見て、心臓が音を立てるのを感じた。
顔が熱くなっていく。
あ、俺この子のこと好きだ。
ちょっと手が傷跡に触れた時は流石に痛かったけど、全然痛くないフリなんかしちゃってさ。
「ありがと。名前、なんていうの?」
「わたし?わたしは…「いきなり走り出してどうした〜」あ、お父さん」
名前を聞こうとしたら、遮るように後ろから彼女のお父さんらしき人が声をかけてきた。
「もうびっくりするじゃないか…君は?」
なんだかオーラのあるその人は、娘を大切そうに撫でた後、凍てつくような視線を俺に向けた。
「あ、えっと……」
「もうお父さん、この子怪我してるんだからそんな顔しないで」
「おお、すまんすまん」
この子、すっごくふわふわして見えるけど、意外と頑固だし強いみたいだ。
そんなとこも可愛いな、なんて思った。
