*【仙道】ハッピーエンドの欠片(高校編)
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「いやー参ったな。」
実家から戻ってきた彰がお土産を持ってきてくれたんだけど、そのまま家でお茶しながらお式の写真を見せてもらって、これでもかってくらい笑ってしまった。
「初恋の相手、由佳ちゃんだったの!?」
「全然気が付かなかった。こんなに何度も会ってたのに。」
だからのっけから逆らえなかったんだなぁ、としみじみ言う。
「お互いに全く気付いてなかったんだよな?」
「そーなんだよ。由佳さんと会場で会って、うわぁ、弟くんって彰くんだったのかぁ!って。あっはは。」
こんなことってあるんだなぁ、と笑う仙道の携帯の写真を見ながら佐和も笑う。
「わ、流石は彰のお姉さん、やっぱ美人だなー!」
「そう?ありがとう。伝えておくよ。」
親族と地元の友人たちに向けて行われた式は、写真からでも賑やかさや和やかさが伝わって来た。
「髪、下ろしてたの?」
「姉ちゃんたってのご希望だったので。」
いいと思う、と佐和が笑う。
「自分でセットしたの?なんかオシャレ。」
「今回は姉ちゃん直々に。」
「主役に?」
「やらせろってうるさくて…。」
「仲良いなぁ。」
「夫婦そろって美容師なんだよ。」
「え、すご!」
(全然知らなかった!てか私、彰の家族のことなんも知らないや。)
佐和は向かいに座る仙道を見る。
その視線に気付いた仙道が首を傾げた。
「なに?」
「うーん…なんでもない。」
「気になるなぁ。」
「あー…髪を上げてるのと下ろしてるの、どっちもいいなって。」
「サンキュ。佐和はどっちが好み?」
「どっちもいいなって言ってるだろ。」
「選んで選んで。デートの時はそっちにするから。」
そんな話をしながら、穏やかな時間を過ごした。
また忙しくなるね、と佐和が笑うと、仙道はやや頭を抱えるようにして、やめてくれ、と笑った。