*【南】venez m'aider
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
通じ合って、交わって。
朝日がカーテンの隙間から差し込む。千聡はゆっくりと目を開く。
(今日の予定…なし。朝ごはん作って洗濯して…。)
ぼんやりした頭をゆっくり覚醒させながら起き上がろうとして、自分の格好に気が付く。
(え、あれ!?)
「…なんや、起きたんか。」
コーヒーを飲みながら南がキッチンから顔を出す。千聡はその姿に完全に目を覚ました。
「上!着て!」
「今更照れることもないやろ、夕べあんなに」
「うるさい黙れ口を開くな!」
「なんやねん。あんなに可愛かったんに。」
そう言ってにやにやしながら千聡を見る。
「…や、だ。見んといてよ。」
「減るもんやないんやろ。」
「あー!性格わっる!」
「はは。取り敢えずこれ着とき。」
シーツを胸元に当てる千聡の額にキスをしてシャツを差し出す。
「今乾燥機かけてるから。乾くまでこれで我慢せえ。」
「…ありがと。」
カップに口を付けながらテレビを点ける南はもう一度千聡の方を見て、お前もいるか、とカップを軽く掲げる。
「…イタダキマス。」
「なんやそれ。」
朝食と身支度を済ませ、車に乗り込むと、エンジンをかけながら南は千聡の方を見る。
「また、いつでもこればええから。」
「…うん、ありがとう。」
「なんつう顔しとんねん。」
そう言って南は千聡の額を弾く。
「それは帰りたない時にするんや。」
「今がその時。」
「そういう事は早く言えや。」
「でも明日仕事だし。」
「ほなな、これ。」
南が千聡に鍵を握らせる。
「合鍵。いつでも来たらええから。」
「え、」
「なんや。」
「…どうしよ。すごい嬉しい。」
「あー……もう、なんなんや、帰したなくなるやろ。」
南は軽く口付けると、車を発進させた。
「えー!そうなの!?2人、そうなの!?」
週末にいつものメンバーで飲んでいる時に2人は付き合っていることを告げた。
「あの荒れ方はなんやったんや。」
「あれは私の早とち」
「俺がモタクソしとったから怒られたわ。」
「あはは。ベッドでのつよぽんはどないプレイするん?」
「は、え!?」
「下品やな土屋。」
「俺は至って紳士や。」
「ちょ、烈く」
「まともに相手するだけ時間の無駄やで。それに、嘘やないやろ。」
千聡は赤くなって俯く。南は溜息をつき、あんまからかったるな、とビールを煽る。
「はー…南くん、めちゃイケメンやんか。あんたたちも見倣いんさいよ!」
「高橋が言うな。」
岸本が、ケッ、とばかりに鼻を鳴らした。千聡は顔を上げ、酒のメニューを漁る。
「何飲むんや。」
「日本酒かな…あ、蓬莱泉あるやん。」
「程々にせえよ。」
そのやり取りを見て、土屋は微笑みながらビールに口をつけた。
(いい顔しとるやん、南。)