第九話 接近
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少しばかりかくれんぼ要素が入ってしまった鬼ごっこを終えた面々は休憩がてら石段に腰かけていた。一番走り回ったナマエはというと、近くの木に寄りかかってぐったりとしている。ちなみに、ツカモトは全くと言っていい程走っていない恵が預かっている。逃げる側で一番動き回ったはずの棘はケロッとしているし、パンダも隠れていただけ。真希もどうやら物足りないようなのでこの後も特訓は続きそうだ。
「おーいナマエー。約束守れよー。全員分のジュース。」
「うーん。わかってるよー…あと五分~。」
「母ちゃんに朝起こされるガキかよ。」
「だってー…ほらこれ見てー。青痣になってんだけど。」
「んなっ!?」
「アホか!!」
全く気にしていないといった感じで躊躇いなくジャージの裾を捲って見せたナマエに一同大慌てだ。パンダは咄嗟に両隣にいた恵と棘の目をその大きな両腕で覆い隠した。真希も急いでナマエの服を元の位置に戻した。
「ナマエー。男の子の前ではしたない真似しちゃだめなんだぞ?」
「お前一応女なんだから少しは恥じらえ!!むっつり二人の前でいらんことすんじゃねぇ。」
「禪院先輩。俺らの事何だと思ってんですか。」
「すじこ!!!」
「あ?言葉通りだろうが。澄ました顔してお前ら。憂太からアレ、借りただろ。」
「な!…んのことですか…」
「た、たかなー…」
「フフン。タイトルも言ってやろうか?『ピチピチJKと…』」
「あああああああああ!!!」「おかかーーーーぁ!」
悪いのはナマエの筈なのにとんだ飛び火である。まさか真希にバレていたとは…。恵も棘も…憂太だって立派なお年頃である。むしろ健全な証拠だ。それでもやはり女子にそれがバレるのはさすがに羞恥心が振り切れてしまう。
「え?なになに?何のこと?」
「なんでもねぇ!お前は気にすんな。」
ナマエが興味を持ち始めてしまったので恵は慌てて遮った。
「それより…青痣できたんなら家入さんとこ行くか?」
「あ、話逸らしやがった。」
「禪院先輩はちょっと黙っててください!!」
「ねぇねぇパンダくん。恵が珍しく大声出してる。なんで?」
「俺、パンダだからワカラナイ。」
「えー。」
答える気のないパンダをジト目で見ると、さっきの話に戻ったのか医務室に行ってくるようにと言われた。確かに殴られたところを指で押さえるとまぁまぁ痛い。ジュースも人数分買わないといけないしついでに行くか、とナマエはやっとその重い腰を上げた。
「一緒に行くか?」
「だいじょーぶ!すぐそこだし一人で行ってくるよ。ジュースも買ってくるね!チョイスはお任せでいい?」
「ああ、頼む。」
「わかったー。あ、ツカモトくんのことよろしくね!ていうか恵が持ってから一回も起きないのがムカつく。」
「まぁ、お前はもう少し訓練がいるな。」
「くぅーーー!まぁいいや。んじゃ、いってきまーす!」
そう言って首にタオルをかけなおしたナマエは一人医務室へと向かった。悔しがりながらもあっさりしているところがナマエらしいというかなんというか。立ち去るナマエの背中をぼんやり見ていると真後ろから真希の低い声が聞こえた。恵が振り返ると、腰に手を当てて仁王立ちしている真希と目が合ってしまった。
「んで?見たのか?ナマエの腹。」
「…見てませんよ。パンダ先輩が隠してたでしょ。」
「そうか。痛そうだったぞ。ありゃ痕に残るかもな。女なのにかわいそうになぁ。」
「いや、あれくらいの痣なら数日で消えるでしょう。」
「やっぱ見たんじゃねぇか!」
「………見たんじゃなくて見えたんですよ。」
「むっつりめ。」
「いや…だから!…つーかあれは不可抗力でしょ。あいつが勝手に見せてきたし。」
「恵、お前ちゃんとナマエのこと躾ておけよ。うちらの前だったからまだいいもんを…。」
「その文句なら、節操やら恥じらいやらを教えなかったミョウジ家と五条先生に言ってください。俺のせいじゃないですよ。」
「…あんのバカめ。」
「悟にそういうこと期待する方が間違ってるよ。」
「しゃけしゃけ。」
その頃、遠く離れた出張先で五条が思いっきりくしゃみをしたとかしなかったとか。
「おーいナマエー。約束守れよー。全員分のジュース。」
「うーん。わかってるよー…あと五分~。」
「母ちゃんに朝起こされるガキかよ。」
「だってー…ほらこれ見てー。青痣になってんだけど。」
「んなっ!?」
「アホか!!」
全く気にしていないといった感じで躊躇いなくジャージの裾を捲って見せたナマエに一同大慌てだ。パンダは咄嗟に両隣にいた恵と棘の目をその大きな両腕で覆い隠した。真希も急いでナマエの服を元の位置に戻した。
「ナマエー。男の子の前ではしたない真似しちゃだめなんだぞ?」
「お前一応女なんだから少しは恥じらえ!!むっつり二人の前でいらんことすんじゃねぇ。」
「禪院先輩。俺らの事何だと思ってんですか。」
「すじこ!!!」
「あ?言葉通りだろうが。澄ました顔してお前ら。憂太からアレ、借りただろ。」
「な!…んのことですか…」
「た、たかなー…」
「フフン。タイトルも言ってやろうか?『ピチピチJKと…』」
「あああああああああ!!!」「おかかーーーーぁ!」
悪いのはナマエの筈なのにとんだ飛び火である。まさか真希にバレていたとは…。恵も棘も…憂太だって立派なお年頃である。むしろ健全な証拠だ。それでもやはり女子にそれがバレるのはさすがに羞恥心が振り切れてしまう。
「え?なになに?何のこと?」
「なんでもねぇ!お前は気にすんな。」
ナマエが興味を持ち始めてしまったので恵は慌てて遮った。
「それより…青痣できたんなら家入さんとこ行くか?」
「あ、話逸らしやがった。」
「禪院先輩はちょっと黙っててください!!」
「ねぇねぇパンダくん。恵が珍しく大声出してる。なんで?」
「俺、パンダだからワカラナイ。」
「えー。」
答える気のないパンダをジト目で見ると、さっきの話に戻ったのか医務室に行ってくるようにと言われた。確かに殴られたところを指で押さえるとまぁまぁ痛い。ジュースも人数分買わないといけないしついでに行くか、とナマエはやっとその重い腰を上げた。
「一緒に行くか?」
「だいじょーぶ!すぐそこだし一人で行ってくるよ。ジュースも買ってくるね!チョイスはお任せでいい?」
「ああ、頼む。」
「わかったー。あ、ツカモトくんのことよろしくね!ていうか恵が持ってから一回も起きないのがムカつく。」
「まぁ、お前はもう少し訓練がいるな。」
「くぅーーー!まぁいいや。んじゃ、いってきまーす!」
そう言って首にタオルをかけなおしたナマエは一人医務室へと向かった。悔しがりながらもあっさりしているところがナマエらしいというかなんというか。立ち去るナマエの背中をぼんやり見ていると真後ろから真希の低い声が聞こえた。恵が振り返ると、腰に手を当てて仁王立ちしている真希と目が合ってしまった。
「んで?見たのか?ナマエの腹。」
「…見てませんよ。パンダ先輩が隠してたでしょ。」
「そうか。痛そうだったぞ。ありゃ痕に残るかもな。女なのにかわいそうになぁ。」
「いや、あれくらいの痣なら数日で消えるでしょう。」
「やっぱ見たんじゃねぇか!」
「………見たんじゃなくて見えたんですよ。」
「むっつりめ。」
「いや…だから!…つーかあれは不可抗力でしょ。あいつが勝手に見せてきたし。」
「恵、お前ちゃんとナマエのこと躾ておけよ。うちらの前だったからまだいいもんを…。」
「その文句なら、節操やら恥じらいやらを教えなかったミョウジ家と五条先生に言ってください。俺のせいじゃないですよ。」
「…あんのバカめ。」
「悟にそういうこと期待する方が間違ってるよ。」
「しゃけしゃけ。」
その頃、遠く離れた出張先で五条が思いっきりくしゃみをしたとかしなかったとか。