第53話 それぞれの新年
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若い頃ならファーランやナマエ達と大晦日から酒を飲みながら馬鹿騒ぎをして、日付が変われば初詣に繰り出し…なんて事をしていたが。この歳になるとそんな事もない。
普通に年が明け、普通に就寝し、普通に過ごす。それが当たり前になってきた。
今年も例に漏れず、静かに自宅で過ごしている。年末恒例の歌合戦や、どうにかこうにか笑わされてケツバットされまくる芸人達の番組を見る気分には何となくなれず。かと言って無音もどうかという事で今、テレビ画面では鍛え上げられた肉体を惜しげもなく晒した男達がゴングと共に殴り合いをしている。
だが、別にそれを食い入るように見ているわけでもない。もはや男達の殴り合いの音や歓声はBGMと化している。
一応年末という事で蕎麦を晩飯として簡単に済ませた後、俺は今、部屋中の掃除をしている。
といっても、年末恒例の大掃除ではない。思い起こしても年末大掃除というのをした事がない事実に気が付く。普段から日常的に掃除をしているせいで、わざわざ大掃除をする必要がないからである。
いつかファーランと大掃除の話になった時に、さすが潔癖と多少引かれた事を思い出した。
この年の瀬に思い付いたように掃除を始めたのは、明日、ナマエを家に招くからだ。母親や叔父であるケニーがやって来るという理由もあるが、そこはどうでもいい。ナマエが来ると分かっている時には必ず部屋中おかしいところがないか確認して、そうしている内に気づけば掃除に発展しているのだ。
と言ってもナマエはつい最近、そう、俺の誕生日に自宅で過ごしている。それでもまた部屋中の確認をしてしまうのは、ナマエに対してはどうしても良い所を見せようとしてしまっているという情けない男心を認めざるを得ない。
今年の正月はナマエの両親は帰ってこない。例年なら海外赴任中の両親がこちらに帰ってきたと思えば、海外旅行好きの二人に年始早々各国に連れ回されている事が多いナマエが今年はここに居る。
母親達が居る為二人きりという訳にはいかないが、それでも久しぶりに年始を共に過ごせる事に心躍らされながら、もしかしたらナマエも利用するかもしれない寝室の掃除に取り掛かった。
一通りチェックしたが、特に寝室は常に清潔でないと気が済まないタイプなので別段改めて掃除をする必要はなさそうだ。
気づけば年も変わっていて、テレビでは歌合戦を終えたばかりのアーティストが駆けつけたり、そうではないアーティスト達が自身のヒット曲などを披露する恒例の音楽番組に切り替わっていた。
寝るか。スマホを見るとファーランや会社の若い部下達からの新年メッセージが大量に届いていた。学生の頃はそれこそ日付が変わった瞬間に友人から大量のメールが届いていたりしたが、社会人になってからは流石にしないだろうと思っていた。…若ぇな。
今から全員に返信する気なんか当然起きなかった為放置しようとした所で、その中にナマエからのメッセージがある事に気づいた。
『明けましておめでとう。本年もよろしくお願いします。明日はお昼頃にお家に伺います。』
ナマエらしいシンプルかつ形式通りのメッセージだったが、『本年も』という誰にでも同じことを言うだろうその言葉でさえ、ナマエからというだけで今年一年も一緒にいられるという安堵感へと繋がってしまった俺の思考回路は本当に末期らしい。
簡単な新年の挨拶と、明日の件の了承、気をつけて来るようにと添えて返信をした後、ベッドに入った。
もちろん、寝室に見られたらマズいモノがないかだけ最終確認をしてから。
普通に年が明け、普通に就寝し、普通に過ごす。それが当たり前になってきた。
今年も例に漏れず、静かに自宅で過ごしている。年末恒例の歌合戦や、どうにかこうにか笑わされてケツバットされまくる芸人達の番組を見る気分には何となくなれず。かと言って無音もどうかという事で今、テレビ画面では鍛え上げられた肉体を惜しげもなく晒した男達がゴングと共に殴り合いをしている。
だが、別にそれを食い入るように見ているわけでもない。もはや男達の殴り合いの音や歓声はBGMと化している。
一応年末という事で蕎麦を晩飯として簡単に済ませた後、俺は今、部屋中の掃除をしている。
といっても、年末恒例の大掃除ではない。思い起こしても年末大掃除というのをした事がない事実に気が付く。普段から日常的に掃除をしているせいで、わざわざ大掃除をする必要がないからである。
いつかファーランと大掃除の話になった時に、さすが潔癖と多少引かれた事を思い出した。
この年の瀬に思い付いたように掃除を始めたのは、明日、ナマエを家に招くからだ。母親や叔父であるケニーがやって来るという理由もあるが、そこはどうでもいい。ナマエが来ると分かっている時には必ず部屋中おかしいところがないか確認して、そうしている内に気づけば掃除に発展しているのだ。
と言ってもナマエはつい最近、そう、俺の誕生日に自宅で過ごしている。それでもまた部屋中の確認をしてしまうのは、ナマエに対してはどうしても良い所を見せようとしてしまっているという情けない男心を認めざるを得ない。
今年の正月はナマエの両親は帰ってこない。例年なら海外赴任中の両親がこちらに帰ってきたと思えば、海外旅行好きの二人に年始早々各国に連れ回されている事が多いナマエが今年はここに居る。
母親達が居る為二人きりという訳にはいかないが、それでも久しぶりに年始を共に過ごせる事に心躍らされながら、もしかしたらナマエも利用するかもしれない寝室の掃除に取り掛かった。
一通りチェックしたが、特に寝室は常に清潔でないと気が済まないタイプなので別段改めて掃除をする必要はなさそうだ。
気づけば年も変わっていて、テレビでは歌合戦を終えたばかりのアーティストが駆けつけたり、そうではないアーティスト達が自身のヒット曲などを披露する恒例の音楽番組に切り替わっていた。
寝るか。スマホを見るとファーランや会社の若い部下達からの新年メッセージが大量に届いていた。学生の頃はそれこそ日付が変わった瞬間に友人から大量のメールが届いていたりしたが、社会人になってからは流石にしないだろうと思っていた。…若ぇな。
今から全員に返信する気なんか当然起きなかった為放置しようとした所で、その中にナマエからのメッセージがある事に気づいた。
『明けましておめでとう。本年もよろしくお願いします。明日はお昼頃にお家に伺います。』
ナマエらしいシンプルかつ形式通りのメッセージだったが、『本年も』という誰にでも同じことを言うだろうその言葉でさえ、ナマエからというだけで今年一年も一緒にいられるという安堵感へと繋がってしまった俺の思考回路は本当に末期らしい。
簡単な新年の挨拶と、明日の件の了承、気をつけて来るようにと添えて返信をした後、ベッドに入った。
もちろん、寝室に見られたらマズいモノがないかだけ最終確認をしてから。