第52話 男同士の
夢小説設定
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「ジャンからどこまで聞いた。」
ファーランには、俺とナマエとの関係は伏せていた。曲がりなりにもこいつはナマエの昔の男だ。とてもじゃないが言えなかった。
「あー、ジャンがナマエに告って振られたって事と、お前らが俺の知らない所でちゃっかりやる事ヤってたって事ぐらいだな。」
「そうか。」
ジャンは人の事をベラベラと喋るタイプではない。知ってるものと思い話したって所だろう。恐らく不可抗力だ。
「そうか…じゃねぇよ。俺、知った時結構ビビったんだけど。いつから?」
「ナマエが…本社に戻ってくる少し前辺りか。」
「何年前だよそれ!なんだよもー…俺全然知らんかったわ。言えよ!」
「…言えるわけねぇだろうが。」
まぁなー、俺元彼だしなー。と相変わらずこいつは軽い調子で話す。
「ってことは、あの後からか。」
「…そうだな。」
ファーランはシガンシナで起こった事を知っている。俺たちがこんな歪な関係になってしまった理由も察したようだった。
「でもどうすんの?ジャン坊ストレート投げてきたじゃん。」
「ジャン坊って何だ。」
あ、それがさぁ、あいつ…と、どんどん話が逸れていき、本人からしたら知られたくないだろう母親との話を知ることになった。ジャン、すまん。
「随分あいつと仲良くなってんだな。」
「あれ?リヴァイ、嫉妬?」
「そうじゃねぇ。」
「照れんなよ!心配しなくても俺の親友はお前だけだよ。」
語尾にハートでも付けそうな勢いで話すファーランに舌打ちをして睨みつけた。こえぇなぁ、と肩を竦めた後にふと真面目な顔になった。
「リヴァイ、あいつ多分本気だ。」
「だろうな。」
「ナマエの中の〝誰か〟にも薄々気づいてるよ。」
「そうか。」
くぅー、相変わらずクールだなぁおい。と言いながらボトルを傾けてきたのでグラスを寄せ注いで貰う。
「三角関係?でもないか、そのごちゃごちゃした所に俺も混ぜてもらおっかなー。」
「おい。」
「ははっ、冗談だよ、じょーだん!」
「お前が言うとシャレにならねぇんだよ。」
おちゃらけて舌を出すファーランを見てため息をつく。シャレにならんのは本当だ。ナマエに対してどう思ってるのかは知らねぇが、少なくとも今でも大事に思っている事には違いない。何かのきっかけでこいつにスイッチが入るのだけは勘弁して欲しい。これ以上複雑にしてもらいたくないのはもちろんだが、俺は、こいつには勝てない。今も、昔も。あの頃のような気持ちになるのはもう勘弁だ。
「正月、どうすんの?」
「ケニーとクシェルがナマエに会いたがってる。ナマエは両親共に帰ってこねぇからな。あいつも会いたがってたし丁度いいだろう。」
「そうだな。身内から固めていくのもアリだよな。」
「そういうんじゃねぇよ。」
「またまたぁ。」
俺も行っていい?やめろ、のやり取りをして。イザベルが「もう話しかけていい?」としおらしく様子を伺ってきたと思ったらあっという間にその場は一気に騒がしくなり。
久しぶりに三人で酒を楽しんだ後、俺も帰路についた。
翌日、仕事納めの日。
ジャンとは前日に腹を割って話したせいか、思ったより自然に会話ができた。問題は、やはりナマエだ。
「ナマエ、ちょっといいか。」
「あ、はい…。」
まだぎこちないままだ。どこか緊張しているようにも見える。やれやれと分からないようにため息を吐いた。
「この間言ってた正月だが、ケニーとクシェルがこっちに来る。会ってやってくれるか。」
プライベートな内容なので出来るだけ小声で話した。
「え、あ、はい。…でも、家族の集まりに私も行っていいの?」
「あいつらが会いたがってんだ。悪いわけねぇだろう。」
「そっか、ふふっ。わかりました。」
控えめだが久しぶりに俺に向けて笑った顔を見た。口元が緩みそうなのを顔の筋力を総動員して抑えた。
「ありがとうな。また、連絡する。」
そう言ってナマエの頭をそっと撫でた。当然ながらナマエは目を丸くしており、俺は少しだけ口端を上げてから立ち去った。ジャンがこちらを見ていたのにも、当然俺は気づいている。
あれだけ宣言されたんだ。やられっぱなしは性に合わない。ジャンがそのつもりなら。
俺だって容赦はしねぇ。
ファーランには、俺とナマエとの関係は伏せていた。曲がりなりにもこいつはナマエの昔の男だ。とてもじゃないが言えなかった。
「あー、ジャンがナマエに告って振られたって事と、お前らが俺の知らない所でちゃっかりやる事ヤってたって事ぐらいだな。」
「そうか。」
ジャンは人の事をベラベラと喋るタイプではない。知ってるものと思い話したって所だろう。恐らく不可抗力だ。
「そうか…じゃねぇよ。俺、知った時結構ビビったんだけど。いつから?」
「ナマエが…本社に戻ってくる少し前辺りか。」
「何年前だよそれ!なんだよもー…俺全然知らんかったわ。言えよ!」
「…言えるわけねぇだろうが。」
まぁなー、俺元彼だしなー。と相変わらずこいつは軽い調子で話す。
「ってことは、あの後からか。」
「…そうだな。」
ファーランはシガンシナで起こった事を知っている。俺たちがこんな歪な関係になってしまった理由も察したようだった。
「でもどうすんの?ジャン坊ストレート投げてきたじゃん。」
「ジャン坊って何だ。」
あ、それがさぁ、あいつ…と、どんどん話が逸れていき、本人からしたら知られたくないだろう母親との話を知ることになった。ジャン、すまん。
「随分あいつと仲良くなってんだな。」
「あれ?リヴァイ、嫉妬?」
「そうじゃねぇ。」
「照れんなよ!心配しなくても俺の親友はお前だけだよ。」
語尾にハートでも付けそうな勢いで話すファーランに舌打ちをして睨みつけた。こえぇなぁ、と肩を竦めた後にふと真面目な顔になった。
「リヴァイ、あいつ多分本気だ。」
「だろうな。」
「ナマエの中の〝誰か〟にも薄々気づいてるよ。」
「そうか。」
くぅー、相変わらずクールだなぁおい。と言いながらボトルを傾けてきたのでグラスを寄せ注いで貰う。
「三角関係?でもないか、そのごちゃごちゃした所に俺も混ぜてもらおっかなー。」
「おい。」
「ははっ、冗談だよ、じょーだん!」
「お前が言うとシャレにならねぇんだよ。」
おちゃらけて舌を出すファーランを見てため息をつく。シャレにならんのは本当だ。ナマエに対してどう思ってるのかは知らねぇが、少なくとも今でも大事に思っている事には違いない。何かのきっかけでこいつにスイッチが入るのだけは勘弁して欲しい。これ以上複雑にしてもらいたくないのはもちろんだが、俺は、こいつには勝てない。今も、昔も。あの頃のような気持ちになるのはもう勘弁だ。
「正月、どうすんの?」
「ケニーとクシェルがナマエに会いたがってる。ナマエは両親共に帰ってこねぇからな。あいつも会いたがってたし丁度いいだろう。」
「そうだな。身内から固めていくのもアリだよな。」
「そういうんじゃねぇよ。」
「またまたぁ。」
俺も行っていい?やめろ、のやり取りをして。イザベルが「もう話しかけていい?」としおらしく様子を伺ってきたと思ったらあっという間にその場は一気に騒がしくなり。
久しぶりに三人で酒を楽しんだ後、俺も帰路についた。
翌日、仕事納めの日。
ジャンとは前日に腹を割って話したせいか、思ったより自然に会話ができた。問題は、やはりナマエだ。
「ナマエ、ちょっといいか。」
「あ、はい…。」
まだぎこちないままだ。どこか緊張しているようにも見える。やれやれと分からないようにため息を吐いた。
「この間言ってた正月だが、ケニーとクシェルがこっちに来る。会ってやってくれるか。」
プライベートな内容なので出来るだけ小声で話した。
「え、あ、はい。…でも、家族の集まりに私も行っていいの?」
「あいつらが会いたがってんだ。悪いわけねぇだろう。」
「そっか、ふふっ。わかりました。」
控えめだが久しぶりに俺に向けて笑った顔を見た。口元が緩みそうなのを顔の筋力を総動員して抑えた。
「ありがとうな。また、連絡する。」
そう言ってナマエの頭をそっと撫でた。当然ながらナマエは目を丸くしており、俺は少しだけ口端を上げてから立ち去った。ジャンがこちらを見ていたのにも、当然俺は気づいている。
あれだけ宣言されたんだ。やられっぱなしは性に合わない。ジャンがそのつもりなら。
俺だって容赦はしねぇ。