第47話 探究心
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「ローストビーフ丼5つで。」
「かしこまりました。」
このステーキハウスで一番人気らしいので、みんな同じものを頼むことにした。
お昼からお肉を食べる事なんてそんなにないから新鮮だ。
「(大盛にしなくてよかったんですか?)」
「(しーーーっ!聞こえちゃうでしょ!今日はいいの!)」
「(別に隠すことじゃねぇのに。)」
「(隠してるんじゃなくて恥ずかしいだけなの!)」
ジャンがナマエさんの耳元で何かを話してナマエさんもそれに小声で答える。ナマエさんは人差し指を立ててシーってしてる。コソコソ話だ。
顔、近くない?ナマエさんは平気そうだけど。
もしオルオが私に同じことをしてきたらと想像してみた。…間違いなくオルオの顔に拳がめり込んでると思った。
「なぁジャン、こういう美味そうな店どうやって探してきてるんだ?」
「確かに。ジャンが幹事をした去年の忘年会の店も美味かったよな。」
それは私も思った。ジャンが見つけてくるお店はいつもオシャレで美味しくて、そして、そこまで敷居が高くないから入りやすい。
「俺の幼馴染がそういうの見つけてくるのが好きで、よく連れ回されるんですよ。おかげで俺も詳しくなったって感じですね。」
「それって、ボットくんのこと?」
「そうそう。」
なるほどなーって思いながら聞いてたら、新たな情報が出てきた。
なぜナマエさんがジャンの幼馴染を知っているのか。
「ナマエさん、ジャンの幼馴染とも知り合いなんですか?」
ナイスエルド。さらっと聞きたいことを質問してくれた。
「知り合いっていうか、行きつけのバーで偶然会ったことがあって、ご一緒したことがあるの。」
「行きつけのバー!なんだか大人の響きですね!」
「あははっ、そんなんじゃないよ。そのお店が同級生がやってるバーってだけなの。」
「俺は幼馴染に連れられて行ったんすけど、ナマエさんが来た時は正直、世間狭って思いましたよ。」
聞くところによると、ナマエさんの昔からの友人とジャンたちが同級生で、さらにナマエさんの友人はエレンの奥さんでもあるミカサとも昔馴染みらしい。確かに世間の狭さを感じる。
「こんな話してたら行きたくなってきたな。キルシュタインくん、今夜行っちゃう?」
「俺、週末に2日連続で行ったばっかなんすけど。」
「えーそうなの?じゃあ私一人で…」
「分かりましたよ。付き合います。」
「いいの?やった!」
2人は今日飲みに行くことにしたらしい。
待って。この2人、夜も一緒に居るの?四六時中一緒じゃん。
「お二人はよく飲みに行かれるんですか?」
ナイスグンタ!
今日のエルドとグンタはいい感じに私の疑問を解消してくれている。聞き方も変に勘繰ったりしてないから丁度いい。やっぱりオルオを連れて来なくて正解だった。
「ナマエさんのストレスが溜まってる時は飲みに行くって感じですかね。」
「へぇー、ナマエさんでもイライラしたりするんですね。」
「そんないつもじゃないよ!毎回飲んでるわけじゃないから!ご飯だけの時もあるよね?ね?」
ナマエさんは弁解しようと一生懸命だけど。
つまり2人は終業後もいつも一緒ってことなんですね。
そしてやってきたローストビーフ丼。
お肉がツヤツヤで思わずゴクリと唾を飲み込んだ。
オニオンスライスとすりおろした生姜にも食欲をそそられる。
「っ!おいしーい!」
「だね!」
思わずナマエさんと顔を見合わせた。口いっぱいに頬張るナマエは幸せそうにしている。かわいいなぁ。こうやって見るとやっぱり年上には見えないなーと思いながら私も食べ進めた。
雑談しながら食べてたはずだけど、気づけばジャンとナマエさんはとっくに食べ終わってた。
ジャンは男の子だから分かるけど、ナマエさん。
はや。
エルドたちすらまだ食べてるのに。
「もう食べ終わったんですか?早くねぇ?」
「そうかな?商談の合間にささっと食べる癖とかついちゃったからかなぁ。あ、皆はゆっくり食べてね?」
それにしても早い。ナマエさんは気にしないでと言いながらメニューを開き出した。え?何か頼むの?ジャンも覗き込んで一緒に見だした。
「あ、ナマエさん、これ。」
「ほんとだ!いいね!ねぇねぇ、ラルさん!見つけちゃった!」
嬉しそうにメニューを見せてくるナマエさん。促されてそこを見たら、デザートのページで。
「レアチーズのフロマージュだって!おいしそうだよ!」
「いいですね!社食のデザート食べられなかったし、後で頼みましょう!」
ナマエさんを待たせちゃいけない。ゆっくりでいいよとは言われながらも急いで平らげた。
追加で頼んだフロマージュは、さすがナマエさんのお眼鏡に叶っただけある。
口に入れた瞬間ふわっと溶けてなくなった。
「溶けた!なくなったね!おいしーーい!」
「はいっ!ふわふわですねぇ!」
美味しそうに食べる私たちを見てエルドとグンタも頼むことにしたらしい。ちょっと申し訳ないけどスイーツが似合わない。
「キルシュタインくんは?頼まないの?」
「俺はいつも通り一口でいいですよ。」
いつも通り?と疑問に思っていたら、徐にナマエさんの腕を掴んだ。ナマエさんのフォークにはケーキが刺さってる。まさか…
「こら!今日はだめ!自分で食べてね。」
「ケチ。」
「そういうことじゃないでしょう?」
そのまま自分の口に持っていこうとしたジャンをナマエさんが腕をペシっと叩いて止めた。
…今日は?いつもはこんなことしてんの?
エルドとグンタと目が合った。
グンタは何故か顔を赤くしてた。なんでアンタが照れてんの。
ジャンとナマエさんの関係が気になって自分から首を突っ込んどいてあれだけど。
今朝からずっとイチャイチャしてる2人を見せられてるだけな気がする。
この人たち、付き合ってないよね?
付き合ってなくてこれか。やばいな。
周りに人がいてこれでしょ?2人の時ってどんな感じなんだろう。気になる。
課長は知ってるのかな。これ見たらどう思うんだろう。尊敬する課長の想いは本人から聞いたわけじゃないけど見ていたら分かる。
私は断然課長派だけど、この2人を見てたら楽しそうだな、仲良いなって思う。
ジャンからの矢印はバシバシ感じるから一目瞭然なんだけど、ナマエさんの方はどうなんだろう。
所謂恋してますって感じのピンク色の雰囲気は出てないかも。
うーん。知りたい。
お会計してオフィスに戻ってからもずっとウンウン考えてた。
「ペトラ。顔が険しいぞ。」
「だって気になるんだもん。」
「なぁ、プライベートの2人見てみたくないか?俺たちの前であれだろ?」
「どうやって見るのよ。」
「今夜、2人飲みにいくだろ?」
「まさか…」
エルドが悪い顔してる。課長に店聞きゃわかるだろ、夜空けておけよ。
そう言って自分の仕事に戻っていった。
…さすがにバレるんじゃないの?
「ペトラさん…」
「うわっ!エレン、どうしたの?」
「リヴァイ課長に、晩御飯誘われました。ご馳走してくれるって。俺、何かしたんでしょうか。」
「何かしたなら普通奢ってくれないでしょ。」
「それが、今朝の褒美だって言ってて…」
今朝…ご褒美…。あぁ、なるほど。
課長、こっそりアシュロフさんにザマアミロって思ってたんですね。
「かしこまりました。」
このステーキハウスで一番人気らしいので、みんな同じものを頼むことにした。
お昼からお肉を食べる事なんてそんなにないから新鮮だ。
「(大盛にしなくてよかったんですか?)」
「(しーーーっ!聞こえちゃうでしょ!今日はいいの!)」
「(別に隠すことじゃねぇのに。)」
「(隠してるんじゃなくて恥ずかしいだけなの!)」
ジャンがナマエさんの耳元で何かを話してナマエさんもそれに小声で答える。ナマエさんは人差し指を立ててシーってしてる。コソコソ話だ。
顔、近くない?ナマエさんは平気そうだけど。
もしオルオが私に同じことをしてきたらと想像してみた。…間違いなくオルオの顔に拳がめり込んでると思った。
「なぁジャン、こういう美味そうな店どうやって探してきてるんだ?」
「確かに。ジャンが幹事をした去年の忘年会の店も美味かったよな。」
それは私も思った。ジャンが見つけてくるお店はいつもオシャレで美味しくて、そして、そこまで敷居が高くないから入りやすい。
「俺の幼馴染がそういうの見つけてくるのが好きで、よく連れ回されるんですよ。おかげで俺も詳しくなったって感じですね。」
「それって、ボットくんのこと?」
「そうそう。」
なるほどなーって思いながら聞いてたら、新たな情報が出てきた。
なぜナマエさんがジャンの幼馴染を知っているのか。
「ナマエさん、ジャンの幼馴染とも知り合いなんですか?」
ナイスエルド。さらっと聞きたいことを質問してくれた。
「知り合いっていうか、行きつけのバーで偶然会ったことがあって、ご一緒したことがあるの。」
「行きつけのバー!なんだか大人の響きですね!」
「あははっ、そんなんじゃないよ。そのお店が同級生がやってるバーってだけなの。」
「俺は幼馴染に連れられて行ったんすけど、ナマエさんが来た時は正直、世間狭って思いましたよ。」
聞くところによると、ナマエさんの昔からの友人とジャンたちが同級生で、さらにナマエさんの友人はエレンの奥さんでもあるミカサとも昔馴染みらしい。確かに世間の狭さを感じる。
「こんな話してたら行きたくなってきたな。キルシュタインくん、今夜行っちゃう?」
「俺、週末に2日連続で行ったばっかなんすけど。」
「えーそうなの?じゃあ私一人で…」
「分かりましたよ。付き合います。」
「いいの?やった!」
2人は今日飲みに行くことにしたらしい。
待って。この2人、夜も一緒に居るの?四六時中一緒じゃん。
「お二人はよく飲みに行かれるんですか?」
ナイスグンタ!
今日のエルドとグンタはいい感じに私の疑問を解消してくれている。聞き方も変に勘繰ったりしてないから丁度いい。やっぱりオルオを連れて来なくて正解だった。
「ナマエさんのストレスが溜まってる時は飲みに行くって感じですかね。」
「へぇー、ナマエさんでもイライラしたりするんですね。」
「そんないつもじゃないよ!毎回飲んでるわけじゃないから!ご飯だけの時もあるよね?ね?」
ナマエさんは弁解しようと一生懸命だけど。
つまり2人は終業後もいつも一緒ってことなんですね。
そしてやってきたローストビーフ丼。
お肉がツヤツヤで思わずゴクリと唾を飲み込んだ。
オニオンスライスとすりおろした生姜にも食欲をそそられる。
「っ!おいしーい!」
「だね!」
思わずナマエさんと顔を見合わせた。口いっぱいに頬張るナマエは幸せそうにしている。かわいいなぁ。こうやって見るとやっぱり年上には見えないなーと思いながら私も食べ進めた。
雑談しながら食べてたはずだけど、気づけばジャンとナマエさんはとっくに食べ終わってた。
ジャンは男の子だから分かるけど、ナマエさん。
はや。
エルドたちすらまだ食べてるのに。
「もう食べ終わったんですか?早くねぇ?」
「そうかな?商談の合間にささっと食べる癖とかついちゃったからかなぁ。あ、皆はゆっくり食べてね?」
それにしても早い。ナマエさんは気にしないでと言いながらメニューを開き出した。え?何か頼むの?ジャンも覗き込んで一緒に見だした。
「あ、ナマエさん、これ。」
「ほんとだ!いいね!ねぇねぇ、ラルさん!見つけちゃった!」
嬉しそうにメニューを見せてくるナマエさん。促されてそこを見たら、デザートのページで。
「レアチーズのフロマージュだって!おいしそうだよ!」
「いいですね!社食のデザート食べられなかったし、後で頼みましょう!」
ナマエさんを待たせちゃいけない。ゆっくりでいいよとは言われながらも急いで平らげた。
追加で頼んだフロマージュは、さすがナマエさんのお眼鏡に叶っただけある。
口に入れた瞬間ふわっと溶けてなくなった。
「溶けた!なくなったね!おいしーーい!」
「はいっ!ふわふわですねぇ!」
美味しそうに食べる私たちを見てエルドとグンタも頼むことにしたらしい。ちょっと申し訳ないけどスイーツが似合わない。
「キルシュタインくんは?頼まないの?」
「俺はいつも通り一口でいいですよ。」
いつも通り?と疑問に思っていたら、徐にナマエさんの腕を掴んだ。ナマエさんのフォークにはケーキが刺さってる。まさか…
「こら!今日はだめ!自分で食べてね。」
「ケチ。」
「そういうことじゃないでしょう?」
そのまま自分の口に持っていこうとしたジャンをナマエさんが腕をペシっと叩いて止めた。
…今日は?いつもはこんなことしてんの?
エルドとグンタと目が合った。
グンタは何故か顔を赤くしてた。なんでアンタが照れてんの。
ジャンとナマエさんの関係が気になって自分から首を突っ込んどいてあれだけど。
今朝からずっとイチャイチャしてる2人を見せられてるだけな気がする。
この人たち、付き合ってないよね?
付き合ってなくてこれか。やばいな。
周りに人がいてこれでしょ?2人の時ってどんな感じなんだろう。気になる。
課長は知ってるのかな。これ見たらどう思うんだろう。尊敬する課長の想いは本人から聞いたわけじゃないけど見ていたら分かる。
私は断然課長派だけど、この2人を見てたら楽しそうだな、仲良いなって思う。
ジャンからの矢印はバシバシ感じるから一目瞭然なんだけど、ナマエさんの方はどうなんだろう。
所謂恋してますって感じのピンク色の雰囲気は出てないかも。
うーん。知りたい。
お会計してオフィスに戻ってからもずっとウンウン考えてた。
「ペトラ。顔が険しいぞ。」
「だって気になるんだもん。」
「なぁ、プライベートの2人見てみたくないか?俺たちの前であれだろ?」
「どうやって見るのよ。」
「今夜、2人飲みにいくだろ?」
「まさか…」
エルドが悪い顔してる。課長に店聞きゃわかるだろ、夜空けておけよ。
そう言って自分の仕事に戻っていった。
…さすがにバレるんじゃないの?
「ペトラさん…」
「うわっ!エレン、どうしたの?」
「リヴァイ課長に、晩御飯誘われました。ご馳走してくれるって。俺、何かしたんでしょうか。」
「何かしたなら普通奢ってくれないでしょ。」
「それが、今朝の褒美だって言ってて…」
今朝…ご褒美…。あぁ、なるほど。
課長、こっそりアシュロフさんにザマアミロって思ってたんですね。