第43話 104期忘年会
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「お前らぁぁ!全員ジョッキは持ったかぁぁぁぁ!」
「「「うおぉぉぉぉぉ!」」」
「それじゃいくぜぇ!今年も一年お疲れさまでしたぁ!せーの!」
「「「かんぱーーーーーぁい!」」」
ライナーのむさ苦しい音頭を皮きりにガチンガチンとジョッキの重なる音がそこら中で響く。
どうしてこうなったかというと…。
「おいおいジャン、一人も女の子がいねぇんだけど、どういうことだ?俺はお前の会社の同期たちと忘年会がしたいっつーから。若い女の子たちに会えると思ってたわけだ。だからわざわざ貸し切りにしてやったんだが?見てみろ!野郎ばっかじゃねぇか!俺は楽しみにしてたんだこのやろー!」
「ファーランさん…それは…すんません。」
ファーランさんの純粋かつ邪な思いに応えられず申し訳ない。確かに男だけっつーことは言ってなかった。それにしてもこの人はどんだけ女好きなんだ。
今この場に居るのは、営業部で一緒のライナー、ベルトルト、エレン、コニー。そして俺。それに人事部のアルミンに、まさかのシガンシナ支部からトーマスとダズまで遠路はるばるやって来ている。進撃商事の104期が大集合じゃねぇか。
そもそも俺はライナーと二人だけのつもりだった。それが業務後気づけば傍にベルトルトが居て。どこかで嗅ぎ付けたコニーがエレンを連れてやってきて、エレンがアルミンにも声を掛け、アルミンがそれなら同期で忘年会だねと言い出し。シガンシナの二人にも声を掛けたのだ。週末で明日は休みなので良かったが、平日でもこいつらは来たんだろうか。
これは大所帯になりそうということで、どこか行きつけの店はないのかと言われてファーランさんを頼り今に至る。
「くそっ…ジャンからの電話になんか出るんじゃなかった…」
ブツブツと文句を言いながらも酒やら料理やらを準備するファーランさんにお礼を言って俺も輪の中に混ざった。
「おぉジャン!久しぶりだな!」
「トーマス、お前も元気そうで良かったよ。」
「そりゃな。そっちにゃ悪いが下期の人事異動でシガンシナは職場環境改善しまくりだからな!」
あー…こいつらは今まで俺たちよりも長い期間アシュロフさんたちと一緒だったからな…。
俺たちでさえこの短期間でまいってんだ。それは大変だったんだろうことが伺える。
「そうだよ…あの人のせいで俺は…俺は…っ。何度仕事を辞めようと思った事か…うっ…思い出しただけで吐き気が…ぅおぇぇぇぇぇ。」
「ダズ…お前大丈夫か…。ほんとに吐くなよ?ほれ、おしぼり。鼻水出てんぞ。」
「ぐすっ…ありがとうなぁ、お前はやさしいなぁぁぁジャン∼∼∼∼!」
「汚ねぇ!抱き着くな!」
どれだけ嫌だったんだ。新人の頃より更に老けたダズを見て心配になる。まぁ、そうだろうな。ダズの性格ならあの人に逆らったりはまずできないだろう。
「なぁ、ジャンこそあの人とうまくやれてんのか?」
「あ?あー…それは…」
トーマスの問いかけにどう返すかと考えていると、本社組が余計なことを言い出した。
「ジャンなら毎日バッチバチだぜ!なぁ?」
「そうだね、ジャンはやっぱりすごいよ。僕にはとても真似できないなぁ。」
「あぁ、この間もアシュロフさんの胸倉掴んだらしいじゃないか。是非とも見たかったぜ、なぁ?」
「お前ら他人事だと思って…。」
好き勝手言うこいつらにため息が出る。確かに最近は完全に俺があの人のターゲットになっている。何かと目の敵にされ、業績も俺を意識しているのが丸わかりだ。いつも俺に食ってかかってきて喚き、俺は冷静に対処しているがリヴァイ課長にうるせぇ!と一喝されなぜか一緒に怒られるハメになる。理不尽すぎる。
「すげぇな!ジャンは!あの人に立ち向かう人を初めて見たよ。」
「うぅっ…ジャンはすごいんだなぁぁぁ。ズズっ。」
俺だって好きで立ち向かってるんじゃねぇ。俺も俺で無視すりゃいいんだろうがこの間のトイレでの一件以来、どうしても論破してしまいたくなるのだ。
「なぁなぁ、それより知ってるか?アシュロフさんの秘密…」
「お!何々?なんかおもしれぇ話か?」
ライナーがニヤニヤと悪い笑みで切り出して、コニーが興味津々で乗っかる。なんだ?もしかして、魔術師ネタか?俺は誰にも言ってねぇぞ?
「それがな…あの人、あの歳で、素人童貞らしいんだよ。頻繁にプロにお世話になっててな、馴染みの店で『俺は〈騎乗位の魔術師〉だー!』つって威張りまくってるらしいぜ!」
「「「………」」」
まじか。そこはさすがに想定外だった。それにしてもやっぱり出たか、魔術師。そして、ライナー。反応に困る話をするんじゃねぇよ。誰も何も言えねぇ空気を作るんじゃねぇ。男ばかりが集まるとすぐこれだ。貸し切りにしてもらえてホントに良かった。
この話を知ってるっつーことは、あれか。ネタ元はエリーの店だな。
「なぁ、ライナー。それ、どこ情報なんだ?もしかして、最近入れ込んでるらしい店の子からか?この間話してくれた、クリスタ似の…なんつったか。あぁ、ヒストリア、だっけか?」
「!!!!」
ニヤリと口端を上げて言ってやると「ちょ、おま…」とモゴモゴしだして、それを見た同期たちからなんだなんだ、どういうことだと問い詰められている。ライナーには悪いが、少しストレス発散できた気分だ。俺も性格が悪いな、とは思いつつもその様子をニヤニヤと眺めていた。
「くそっ!ジャン!お前だってナマエさんの事でニヤニヤしてただろうがよ!馬面のくせに更に鼻の下伸ばしやがって!今朝だってなぁ!満員電車をいいことにあんなに…熱い抱擁を!イチャイチャイチャイチャと…羨ましいんだよ!クソがぁ!!」
「なっ!!それは誰にも言わねぇんじゃなかったのかよ!サクッと暴露してんじゃねぇ!」
「うるせぇ!こっちは風俗通いをバラされてんだ!それに比べたら可愛いもんだろうが!ナマエさんとうまくいくといいな!コノヤローがぁ!」
「そいつはどうも!それでもここで大声で言う事じゃねぇだろ!頼れる兄貴分はどこに行きやがったバカヤロー!」
思わぬ反撃を受けた俺は気付けばライナーと取っ組み合いになっており、周りからもやんややんやと声援が飛ぶ。酒は零れつまみは散らばり、ぐちゃぐちゃだ。これはまずいと思ってファーランさんの方に目を向けると…。
面白いおもちゃを見つけた…と言わんばかりの表情で頬杖をつきながらカウンターからこちらを見ていた。
…バレた。ファーランさんにバレてしまった。別の意味でマズイ。
ギギギ…と、錆びついたブリキのような動きでファーランさんから視線を逸らした。
「なぁ、アルミン。素人童貞って、どういう意味なんだ?」
「エレン…今それを聞くの…?」
「「「うおぉぉぉぉぉ!」」」
「それじゃいくぜぇ!今年も一年お疲れさまでしたぁ!せーの!」
「「「かんぱーーーーーぁい!」」」
ライナーのむさ苦しい音頭を皮きりにガチンガチンとジョッキの重なる音がそこら中で響く。
どうしてこうなったかというと…。
「おいおいジャン、一人も女の子がいねぇんだけど、どういうことだ?俺はお前の会社の同期たちと忘年会がしたいっつーから。若い女の子たちに会えると思ってたわけだ。だからわざわざ貸し切りにしてやったんだが?見てみろ!野郎ばっかじゃねぇか!俺は楽しみにしてたんだこのやろー!」
「ファーランさん…それは…すんません。」
ファーランさんの純粋かつ邪な思いに応えられず申し訳ない。確かに男だけっつーことは言ってなかった。それにしてもこの人はどんだけ女好きなんだ。
今この場に居るのは、営業部で一緒のライナー、ベルトルト、エレン、コニー。そして俺。それに人事部のアルミンに、まさかのシガンシナ支部からトーマスとダズまで遠路はるばるやって来ている。進撃商事の104期が大集合じゃねぇか。
そもそも俺はライナーと二人だけのつもりだった。それが業務後気づけば傍にベルトルトが居て。どこかで嗅ぎ付けたコニーがエレンを連れてやってきて、エレンがアルミンにも声を掛け、アルミンがそれなら同期で忘年会だねと言い出し。シガンシナの二人にも声を掛けたのだ。週末で明日は休みなので良かったが、平日でもこいつらは来たんだろうか。
これは大所帯になりそうということで、どこか行きつけの店はないのかと言われてファーランさんを頼り今に至る。
「くそっ…ジャンからの電話になんか出るんじゃなかった…」
ブツブツと文句を言いながらも酒やら料理やらを準備するファーランさんにお礼を言って俺も輪の中に混ざった。
「おぉジャン!久しぶりだな!」
「トーマス、お前も元気そうで良かったよ。」
「そりゃな。そっちにゃ悪いが下期の人事異動でシガンシナは職場環境改善しまくりだからな!」
あー…こいつらは今まで俺たちよりも長い期間アシュロフさんたちと一緒だったからな…。
俺たちでさえこの短期間でまいってんだ。それは大変だったんだろうことが伺える。
「そうだよ…あの人のせいで俺は…俺は…っ。何度仕事を辞めようと思った事か…うっ…思い出しただけで吐き気が…ぅおぇぇぇぇぇ。」
「ダズ…お前大丈夫か…。ほんとに吐くなよ?ほれ、おしぼり。鼻水出てんぞ。」
「ぐすっ…ありがとうなぁ、お前はやさしいなぁぁぁジャン∼∼∼∼!」
「汚ねぇ!抱き着くな!」
どれだけ嫌だったんだ。新人の頃より更に老けたダズを見て心配になる。まぁ、そうだろうな。ダズの性格ならあの人に逆らったりはまずできないだろう。
「なぁ、ジャンこそあの人とうまくやれてんのか?」
「あ?あー…それは…」
トーマスの問いかけにどう返すかと考えていると、本社組が余計なことを言い出した。
「ジャンなら毎日バッチバチだぜ!なぁ?」
「そうだね、ジャンはやっぱりすごいよ。僕にはとても真似できないなぁ。」
「あぁ、この間もアシュロフさんの胸倉掴んだらしいじゃないか。是非とも見たかったぜ、なぁ?」
「お前ら他人事だと思って…。」
好き勝手言うこいつらにため息が出る。確かに最近は完全に俺があの人のターゲットになっている。何かと目の敵にされ、業績も俺を意識しているのが丸わかりだ。いつも俺に食ってかかってきて喚き、俺は冷静に対処しているがリヴァイ課長にうるせぇ!と一喝されなぜか一緒に怒られるハメになる。理不尽すぎる。
「すげぇな!ジャンは!あの人に立ち向かう人を初めて見たよ。」
「うぅっ…ジャンはすごいんだなぁぁぁ。ズズっ。」
俺だって好きで立ち向かってるんじゃねぇ。俺も俺で無視すりゃいいんだろうがこの間のトイレでの一件以来、どうしても論破してしまいたくなるのだ。
「なぁなぁ、それより知ってるか?アシュロフさんの秘密…」
「お!何々?なんかおもしれぇ話か?」
ライナーがニヤニヤと悪い笑みで切り出して、コニーが興味津々で乗っかる。なんだ?もしかして、魔術師ネタか?俺は誰にも言ってねぇぞ?
「それがな…あの人、あの歳で、素人童貞らしいんだよ。頻繁にプロにお世話になっててな、馴染みの店で『俺は〈騎乗位の魔術師〉だー!』つって威張りまくってるらしいぜ!」
「「「………」」」
まじか。そこはさすがに想定外だった。それにしてもやっぱり出たか、魔術師。そして、ライナー。反応に困る話をするんじゃねぇよ。誰も何も言えねぇ空気を作るんじゃねぇ。男ばかりが集まるとすぐこれだ。貸し切りにしてもらえてホントに良かった。
この話を知ってるっつーことは、あれか。ネタ元はエリーの店だな。
「なぁ、ライナー。それ、どこ情報なんだ?もしかして、最近入れ込んでるらしい店の子からか?この間話してくれた、クリスタ似の…なんつったか。あぁ、ヒストリア、だっけか?」
「!!!!」
ニヤリと口端を上げて言ってやると「ちょ、おま…」とモゴモゴしだして、それを見た同期たちからなんだなんだ、どういうことだと問い詰められている。ライナーには悪いが、少しストレス発散できた気分だ。俺も性格が悪いな、とは思いつつもその様子をニヤニヤと眺めていた。
「くそっ!ジャン!お前だってナマエさんの事でニヤニヤしてただろうがよ!馬面のくせに更に鼻の下伸ばしやがって!今朝だってなぁ!満員電車をいいことにあんなに…熱い抱擁を!イチャイチャイチャイチャと…羨ましいんだよ!クソがぁ!!」
「なっ!!それは誰にも言わねぇんじゃなかったのかよ!サクッと暴露してんじゃねぇ!」
「うるせぇ!こっちは風俗通いをバラされてんだ!それに比べたら可愛いもんだろうが!ナマエさんとうまくいくといいな!コノヤローがぁ!」
「そいつはどうも!それでもここで大声で言う事じゃねぇだろ!頼れる兄貴分はどこに行きやがったバカヤロー!」
思わぬ反撃を受けた俺は気付けばライナーと取っ組み合いになっており、周りからもやんややんやと声援が飛ぶ。酒は零れつまみは散らばり、ぐちゃぐちゃだ。これはまずいと思ってファーランさんの方に目を向けると…。
面白いおもちゃを見つけた…と言わんばかりの表情で頬杖をつきながらカウンターからこちらを見ていた。
…バレた。ファーランさんにバレてしまった。別の意味でマズイ。
ギギギ…と、錆びついたブリキのような動きでファーランさんから視線を逸らした。
「なぁ、アルミン。素人童貞って、どういう意味なんだ?」
「エレン…今それを聞くの…?」