疑惑?
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二人の手が触れた。だがランスは、何事も無いかのように気にしていないらしい。
「……本当に、女だ」
「理解してくれた?」
「あ、あぁ」
フォックスは放心状態だった。見た目の通り、女子に対する免疫をあまり持っていないようだった。
「ごご、ごごご、ごめん! こんなつもりじゃ──」
スリッピーはスリッピーでパニックに陥り、ひたすら謝ってくる。目がくるくると回っているようにも見えなくもない。
「何してんのよフォックス! 女の子の胸を触るだなんて!」
クリスタルは頬を紅潮させて、フォックスに怒鳴る。ああいう事をするのは、本来の女性ならば恥ずかしく思うものなのだろう。
「ち、違うよクリスタル。これはウルフが──」
戸惑って、ウルフに助け舟を目線のみで頼むフォックスだったが、彼は全く気が付かないで言う。
「ランスを女かどうか疑ってたのは事実だろうがよ」
「そ、それはそうだが……」
その一言により、ますます誤解が誤解を生んでしまった。
「最っ低!!」
コモンルームに再び乾いた音が響き渡った。フォックスがクリスタルから容赦ない平手打ちを喰らったのだ。
「あ、平手打ち職人さん本日2人目出ました~」
ランスは他人事のように、目を輝かせて楽しそうに笑う。しかも、何故かその光景に拍手をしてしまっている。
「暢気に言っている場合か。事の発端は貴様だぞ」
「ははっ。そうみたいだね」
「本当に俺様の命令だからって触らせるとはな……驚いたぜ」
ウルフは顎に手を遣り、少し楽しそうに笑う。
「ランス。君は女の子としての自覚あるのかい?」
「さぁ、考えた事もない」
あっさりとそう即答すると、スターウルフの三人は何故か黙り込んでしまった。